電柱と看板
これは何もイングランドに限ったことではないが、街並をすっきり保っているのは、何といっても電柱がないことと、看板はあくまで控えめであるからだ。
どこかの国では電柱と見ればべたべた広告を貼り付けたり、立て看板を括り付けたり、コンビにであることが見れば分かるのに、その周りに派手な幟をはためかせて、これでもかこれでもかと目だ立たせる。
向こうの看板はまるで、たまたま気付いたら入ってくれればそれでいいと遠慮がちである。日本で列車やバスの中からよく目にする野立て広告もなかった。だから日本に比べて経済活動が停滞しているのだとは言えないだろう。
日本では景気刺激の財政出動と言えば公共投資であるが、不要不急の高速道路を作るより電線や電話の共同地下溝を官がやって電力会社や電話会社に有料で貸すとかしたらいいのにと思う。
現在は電話会社やガス会社がそれぞれ勝手に地中埋設をするから、無駄な道路の掘り返しがしばしばである。
守旧趣味と街の景観
英国人は古い建造物を大切にし、誇りにしている。今の時代、使い勝手は不便であろと思うが伝統と歴史の継承が優先する。English heritageを保存継承する運動が根強く進められている。
日本のように由緒ある近世の建物を惜しげもなく取り壊し、無機質の現代的ビルにすることはしない。
新しく建てる場合も、周囲の景観と調和するように伝統的な構造の建物にする。
その理由の一つには英国では地震もなく、台風やハリケーンといった自然災害が皆無の上に、煉瓦や石造りの建物は物理的にも耐久性があるからだろう。
そしてこれらの建造物にはかっての大英帝国の繁栄への誇りと名誉が染み付いている。
それは建造物だけでなくそれを守り、そこへ住んでいる人々も保守的にしているのではないだろうか。
かっては戦争で敵として戦った国々が多いヨーロッパ連合の中でも一線を画し、通貨統合にも頑なに加わらず、旅行者のための共通乗車パス、ユーレイルパスにも加わっていない。
短い期間だがイングランド、そして英国についていろいろ勉強になった旅であった。
グループツァーは地理不案内のところへ連れて行ってくれる利点があり、それなりに安全であるが、現地の人々との交流に欠ける。最後グループから離脱し自由旅行でかっての知人たちと旧交を温めることができ幸いだった。
このHP作成には途中で予期せぬトラブルもあって、ずい分長い時間を費やしてしまったので、ここで一応完結とするが、また思いついたらページを追加することがあると思う。