「ALS患者の在宅療養患者の支援」 
       和中勝三さん 和歌山市 在宅療養
  闘病生活14年、在宅人工呼吸両用8年
皆さん初めまして、和中 勝三(わなか かつみ)と申します。
本日はシンポジストとしてお招きを頂き光栄です。
看護職の前でお話しするのは初めてで緊張しています。
私の意見としてお聞きください。 宜しくお願いします。
 私のALS「筋萎縮性側索硬化症」の病歴を簡単に紹介させて頂きます。
平成2年ごろ体に異変を感じ病院通いが始まり、胃ろう造設手術・気管切開・呼吸器装着の経過を経て、現在、闘病生活14年になりました。
平成8年8月から人工呼吸器在宅療養を始めもう8年になります。
この間、何度も入退院を繰り返しながらの闘病生活をしています。
 私の介護は、妻が仕事をしている間はホームヘルパーに看てもらっています。
在宅では次のようなケアを受けています。
<主治医の往診・訪問看護・訪問リハビリ・訪問入浴・訪問マッサージ・口腔ケア>、このほかにも<歯科医・眼科医・皮膚科>の往診も受けています。
(週間スケジュールをご覧下さい)
大勢のスタッフに支えられ安全に在宅療養ができています。
スタッフの皆さんに感謝しています。
     難しい人だと思わないように
「ALS患者の在宅療養患者の支援」について
 患者の立場から意見を述べさせて頂きます。
(1)ALSについて。
 ALS患者は体の運動神経が壊れ自分の力で呼吸ができなくなり、人工呼吸器をつけないとほとんどの方は死に至ります。
運動神経以外の神経には異常がありません。
感覚神経は健常者より敏感に反応するから、看護と介護の要求が多いと思います。
 人工呼吸器装着者はすごく神経質で強情な人が多く、自分の意見をハッキリ言います。   私もその中の一人です。(笑)
 ALS患者は難しい人だと思わないようにして欲しいです。
率直に意見を言うから看護や介護の面で参考になりますが、その反面、もめ事が多いのも事実です。
ALS患者はいつも不安でビクビクしながら毎日過ごしています。
そこのところをご理解して頂きたいです。
(2)ALS患者の在宅支援について。
 在宅支援には訪問看護ステーションからの訪問看護師の訪問は欠かせません。
特に私のように呼吸器をつけている患者には有り難いです。
 最近では人工呼吸器をつけて在宅療養するALS患者が増えてきていますから、訪問看護師もALS患者の訪問をしていただいている方が多くなっているかと思います。
ALSについてかなり理解をしていただいていると思いますが、今日はこの場をお借りして、もっとALS患者についてご理解頂ければ嬉しいです。
     サービスが減ると生活が成り立たなくなる
 今、介護保険の見直しで「介護保険と支援費の統合問題」をめぐって厚生労働省で検討会が度々開かれています。厚生労働省は早く決めようと強引な所もうかがえます。
統合問題と包括払いも同時進行しているから、障害者団体は10年間で築き上げたものを無くしてはならないと必死に抵抗しています。 ALS患者も今よりホームヘルパーの介護量が減ると大変な事で、私達(ALS患者)の生活が成り立たなくなります。
そうなると私達は訪問看護の協力を得なければ生活が苦しくなります。
訪問看護については「在宅人工呼吸器使用特定疾患患者訪問看護治療研究事業」という厚生労働省の制度がありますが、近畿圏では兵庫県と奈良県しか実施されていません。
呼吸器装着者に診療報酬で訪問する以外に、年間260回の訪問が上乗せしてできるという制度ですが、これが活用できれば患者は助かります。
日本看護協会にご協力をお願いしたいと思います。 どうか宜しくお願い致します。
     患者から日本看護協会へお願い
(3)ALS患者として日本看護協会にお願い。
去年、ALS患者だけに条件付きで「ホームヘルパーの吸引行為」がやっと認められるようになりましたが、本当に吸引行為を積極的に取り組んでくれる介護事業所は少なく、いまだにALS患者が介護事業所にホームヘルパーの派遣を依頼すると断わられるケースが多く、全国のALS患者の悩みになっています。
 もし看護師さんに、ホームヘルパーの吸引指導の要請があれば快く引き受けて下さるようお願いします。
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