![]() |
||
|---|---|---|
| 芦屋市で療養生活をしている西村隆(48歳)さんが音楽療法を体験しました。 約1年間、2007年2月から2008年3月まで、計22回が終わってみたら、今までに体験したことのない不思議なものだったそうです。 音楽療法という言葉はよく耳にしますが、実際に「どんなものかな」と思われている皆さんに送るリポートです。 |
||
|
3人の音楽療法士(認定資格)=写真左から、片山はるみさん、谷向弘美さん、加戸敬子さん=が西村さんの自宅に、いろいろな楽器を持ち込んでおこなわれました。それでは、井戸端会議に耳を傾けてください。 |
![]() |
|
|
最初、イメージがよくなかった |
||
| 西村:音楽療法は耳にしますが、どうもピンとはきませんね。 片山:そうですね。日本では歴史は浅いのですが、イギリスやアメリカなどでは、歴史もありたくさんの場面で用いられています。 西村:ぼくは仕事で音楽療法(クラブ)を企画したことがあります。しかし、実際に自分が受ける立場になった時のイメージがあまりよくありませんでした。 加戸:どんなイメージですか。 西村:動かせる足や頭に鈴やベルを付けて演奏します。せっかくだから相手を喜ばせようと必死に頭を振り、鈴を鳴らします。「西村さん、やれば出来るじゃあないですか。すごい、すごい」 谷向:セラピストを喜ばせるためにするなんて…… 西村:あまりにも景気よく頭を振ったので、脳しんとうを起こしたこともあります。苦い経験。 加戸:また、頭を振らされると思ったんだ。 西村:僕がイヤなのは後味の悪さ、疲労感です。言いようもない、惨めさを味わって帰りました。 加戸:そのイヤな感覚は何ですか。 |
||
| 近藤先生への信頼から | ||
| 西村:プログラムが先にあり、人がそれに合わせる気がしました。それに、その時はプログラムの進行が精一杯で、お互いの気持ちを通わせられませんでした。 片山:うーん、きびしいですね。 加戸:高齢者施設などで行なう療法的な音楽活動では一人一人の要求にはこたえられません。 片山:とにかく、そんな経験があるのによく受けられましたね。私なら断ります。 谷向:なぜ、受けたのですか。 西村:近藤先生への信頼が第一です。他にもコーディネーター役もいて、苦情をいえる安全弁もあったので安心感がありました。 加戸:近藤先生は子どものころから音楽がお好きで、学生時代はコーラス部に所属されていました。しかし、病院勤務の忙しさから音楽とは遠ざかっていたある日、音楽に癒される患者さんを見て、その力を実感されたそうです。 その後、今の八鹿病院に勤務され、病院スタッフの合唱団等による院内コンサートや、音楽療法士による入院患者さんへの音楽療法が開始されました。 西村:個人的に発病初期、1998年から何度も訪問していただきました。オートハープを片手に私の好きな曲を歌ってくれます。不思議と素直な温かい気持ちになれます。 加戸:初めて西村さんのお宅を訪問した日、先生は「僕の場合、医者が歌を歌うから喜んでくれる。しかしあなた達は何もないところからスタートするから、ハードルが高いよ」とおっしゃったのが印象に残っています。 |
||
| 訪問音楽療法プロジェクト | ||
| 片山:今回のプロジェクトも近藤先生から『<神経難病の患者さんへの訪問音楽療法プロジェクト>を立ち上げるに伴い、共に活動する音楽療法士を募集する』という案内が日本音楽療法学会近畿支部メーリングリストを通してありました。この呼びかけに応じた十数名の中から近くに住む3人がすぐに決まりました。 谷向:「患者さんのご自宅における音楽療法」という部分に強く興味を持ったことを今でもよく覚えています。私は病院での音楽療法の経験が長く、訪問というのは未知なる新しい世界です。また、「ALS……なんぞや?」という疑問、その方が芦屋にいらっしゃるという驚きもありました。 西村:私は以前受けた苦い経験はさておき、人に会うことは大切なことです。しかも3人も音楽家が来てくれるのはすごく贅沢な気がしました。 加戸:今回のプロジェクトは基本2名でした。3人で訪問したのは例外的です。 片山:そうね。3対1は私もはじめて。初対面の3人でしたけれども、すぐにチームワークがとれました。その点でもラッキーでした。それにはじめての訪問時に、近藤先生の訪問診療が重なって、うまく顔つなぎができました。それまでの不安が一度に晴れたので、うまくやれそうな気持ちが湧いて来たのを覚えています。 谷向:事前に西村さんの本を読んでいて、私なりのイメージを膨らませていました。そこには難病と闘う、悲観的な暗いものはなくて、ウーン、なんて言うのかなあ…… 加戸:悟り、達観…… 谷向:そうそう、そんな感じ。そんな西村さんに音楽療法の意味はあるのか。そんな素朴な疑問もわいていました。 |
||
| 私たちにとってもチャレンジ | ||
| 西村:わたしも実際、音楽療法とはなんぞや、を理解していません。例えば音楽は聴きたければ、いつでも聞けるし、とても身近なものです。わざわざ来てもらわなくても。 谷向:私たちにとっても大きなチャレンジです。さて不安と期待の入り乱れる中、音楽療法がはじまりました。 |
||
![]() |
♪ 〜 ♪♪ 〜 ♪ 〜 ♪ 〜 ♪ 西村さんが言われた「今までに体験したことのない、不思議なもの」って、一体どのような内容だったのでしょうか。 次回は、実際に使用した楽器の紹介なども含めて、音楽療法のセッションの様子を、お伝えしていきます。 必ず、続きます。どうぞ、ご期待ください! ♪ 〜 ♪ 〜 ♪ 〜 ♪ 〜 ♪ 〜 ♪ 〜 ♪ |
|
| 写真上 カメラ目線で「はい、チーズ!」 なかなか、いい笑顔でしょ?!(今年2月、セッション後のスナップ。手前右が西村さん) | ||
| ページトップ | ||