| 私の歩んできた道 J 和歌山市 大川 達さん | |||
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| 選 挙 に 挑 戦 | |||
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平成17年1月15日 「選挙は投票をするのが国民の義務」と云いながら、一方では「文字が書けない人は投票ができない」と云われていましたが、ALS患者の知覚神経は健康当時と少しの衰えもなく残されているのに、殆どの患者はただ「文字が書けない」だけで投票ができないとは、これこそが義務を無視した選挙違反ではないかと思っていました。 それで私は身動き1つできなくなってからも、昨年の参議院選挙までは何度も「期日前投票の手続き」をしてもらい、お2人の立ち会いの前でワープロやパソコン画面に立候補者のお名前を書いて投票を認められていました。これで認められるのなら投票所まで行っての投票は認められるのか確認をしたくなりましたが、もし私が投票所まで行くとなれば家族の都合やお天気等全ての条件が揃わないとならないため、これまではその条件に恵まれたことは4年前の1度だけしかありません。 |
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| 通訳の家族と投票所へ | |||
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その日は丁度お天気に恵まれた投票日になり、長男が「今から投票に行ってくるが暖かくて気持ちがよいから、お父さんも車椅子でその辺を散歩して来ようか」と云ってくれたため、早速「俺も一緒に投票をする」と喜んで了解をしました。そして我が家から車椅子でも投票所まで25分くらいで行けるため、長男が車椅子を押しその横で3才の女の孫が「ヨイショ・ヨイショ」と掛け声を出して車椅子を押しながら、通訳の妻と共に素晴らしい雰囲気で投票所へ着きました。しかし投票が認められなければ、このたまらない雰囲気を壊される結果になるため心配をしていました。 それで妻が投票所の入り口で選挙管理委員会の方に、「話しはできなく文字も書けませんが、私がアカサタナ‥‥で本人の意思を引き出すことはできても、投票はできませんか」と伺いましたら、引き出し方には興味でもあるように「できますよ」と応えてくれました。更に妻は「ここは段差がありますからここでできませんか」と尋ねますと、選管の方は「一応は中で投票をするのは規則ですから、差し支えなかったら皆で手伝って中へ入れましょうか」と親切心に溢れていました。こうなれば私も殿様気分になり4人の応援を借りて中へ入れてもらい、お2人の立ち会いで妻のアカサタナ‥‥で立候補者のお名前を伝えると、お2人はお名前を書いて私に確認をしますから、私は1つの大きな義務を果たせた喜びの思いで精一杯の笑顔を返したため、お2人も大変喜んでくれました。その後も皆さんで段差を下ろしてもらい「ご苦労様でした」と云われたときは、益々気分もよくなり帰り道は車椅子で1時間余りも散歩をしてきた訳でございます。 そして昨年の7月に行なわれました参議院議員選挙は、特に貴重な1票になりますが期日前投票の手続きもしていないため、迷いましたが昨年の夏は猛暑が続き7月初めから、家の中でも熱中症に冒されて亡くなる方も居ますから諦めていました。 |
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| 代筆プラス郵送 | |||
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ところが投票日の8日位前だったか1人のALS患者さんが、「代筆プラス郵送」の投票できたことが新聞に記載をされたため、早速妻は電話で必要書類と手続き場所を聞き急ぐことになりました。 折角妻がミニバイクで我が家から30分近くをかけて商工会議所まで走りましたが、妻の説明が悪かったのか受け付けてくれた選管の方は間違った書類を渡してくれたため、手続きだけで3日もかかってしまい、これでは投票日まで間に合うのかとハラハラしました。しかし選管の方は妻に「ご主人はこれまで何回も投票をしてくれていますね」と云ってくれたそうです。それを聞かされた私は「この身でも少しは国民の義務を果たしているか」の、自惚れ心で益々気分もよくなり、ハラハラによる苛立ちも吹き飛んでしまい、そのたまらなくよい気分を保ったままで「代筆プラス郵送」による投票を済ませました。 |
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| 国民の義務を果たそう | |||
| そして参議院選から1ヶ月後の8月に行なわれました和歌山県知事選挙は、1度手続きをしておけば後は電話でも手続きができるため早めに投票をしました。郵送の速達料金はどちらも政府か自治体の負担ですから、僅かな年金生活者でも安心をして投票することに努め、1つでも国民の義務を果たそうではありませんか。 | |||
| 長い間ご愛読ありがとうございました | |||
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私は3年半前に左目の瞬きができなくなった、眼の乾燥による角膜の傷から化膿して眼球を抜かなければならない結果になりました。それでも世間のニュースを知りたさからパソコンを申請して入手をし、これまで15年間も使い慣れたワープロは3分の1も目を閉じていても使いこなせるため、そのワープロで毎日少なくても2組から多くて6組の訪問者に対して(挨拶・近状報告・質問・お願い・等)や、その月に起きた出来事を記しながらパソコンの練習に励みました。 ところがパソコンの完全征服を目前にして1つしか残されていない右目の充血と痛みは絶え間がなくなってきたため、パソコンの取り扱いは看護師さんにお願いをして私はワープロだけにしました。 しかし最近はワープロでも充血と痛みは激しくなってきたため、これで私の会報原稿(私の歩んだ道)は終わりにさせていただきます。長い間ご愛読をいただきまして有り難うございました。 これからは私が生きているかぎり、残されている見る楽しみを何時までも大切にしていくつもりでおります。 和歌山市 大川 達 |
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| (事務局から) | |||
| 大川 達さんの目に優しい「ソニー製のMSX パソコン」が、この原稿を書き上げた後、故障しました。製造中止になって長く、修理もできません。 ゲーム機として親しまれた機種ですから、お手持ちで不要のものをお持ちでしたらご寄付いただけると大変ありがたいです。(事務局またはパソコンボランティアの西村まで受取人払いの郵送にて) |
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