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| 森 隆良(家族・京都市) |
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胃ろう注入で腹痛 妻の美砂穂は、平成20年6月のALS告知から3年が過ぎました。現在、胃ろうへの注入で食事を取っています。 注入食開始当初は、寒天でラコール400ccと水分200ccを混合し、冷蔵庫に冷やし固めて保存。注入時、ミキサーにて粉砕し、胃ろうから注入の形式をとっていました。このころから、断続的な腹痛が出現し、美砂穂の新たな闘いが始まりました。腹痛の軽減のために、ツインライン、F2アルファー、テルミールPGソフト等の経管栄養剤を試したり、ラコール同様、寒天で固め粉砕して試したり…。しかし、腹痛は改善されず、美砂穂は痛みで顔しかめ、私に涙ながらに痛みを訴えました。 |
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中心静脈栄養を始めるが発熱 美砂穂は入院中、検査のために絶食したときは腹痛の訴えがなかったことから、注入食を拒否するようになりました。今後どうしようと考えあぐねていたところ、感染のリスクはあるものの中心静脈栄養という方法があると聞き、説明を受けました。このまま、直接消化管から栄養を得ずに生きられ、腹痛が少しでも緩和できればと考えた結果、その方向に進むこととしました。 翌平成23年1月下旬、音羽病院に入院して、中心静脈栄養のIVHポート手術を2月5日に行いました。経過観察し、順調に回復したのち2月21日退院。私も、中心静脈の管理方法を一通り勉強し、在宅で中心静脈栄養が始まり、週2回の訪問入浴に合わせてヒューバー針の抜き差しを訪問看護師とともに行いました。 |
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普通食のミキサー食を試しに 今後どのように食事を補給すればいいかと頭を悩まして、訪問看護認定看護師の勝本さんに相談。すると、医師と協議の末、肝機能が弱い美砂穂にとって、栄養剤の成分が合わないのではないかと……。一か八か、人工栄養剤を用いず、普通食のミキサー食を試しで入れようと、病院の栄養士さんにも相談にのってもらって、在宅でミキサー食を、胃ろうからの注入に切り替えスタートしました。 注入食を嫌がる美砂穂ですが、勝本さんの説得力にはかないませんでした。美砂穂も挑戦してみるという意思を見せ、最初は少しずつ、恐る恐る腹痛におびえながらミキサー食を注入して、日に日に注入量を増やしつつ、腹痛の出現しないことにささやかな喜びが巻き起こりました。 |
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お・な・か・す・い・た 朝早く、美砂穂からの呼び鈴が聞こえ、美砂穂のもとへ。文字盤で「お・な・か・す・い・た」。今までそんなことを言ったことがなかった美砂穂でしたが、胃ろうからの注入でも食べる楽しみが出たようでした。 ミキサー食の注入を始めて約8か月が過ぎました。おかずごとに、ミキサーにかけジプロップの容器190mlに移し、冷凍保存して朝昼夜 三度の食事のメニューを選びレンジで解凍。それと果物と乳酸菌ヨーグルトをミキサーにかけ、ジュースにして、50mlのシリンジに充填。これは簡単な作業ではないのですが、私たちは、一回600cc内外の食事を胃ろうから注入するサイクルを、固定化させました。 現在は、身体全体の肌つやが良くなり、腹痛も、以前に比べれば改善され、精神的に格段に安定した感があります。やはり自然食が一番いいものだと確信を得られました。おかずのメニューも和食、洋食、イタリアン、惣菜等々バラエテイにとんだものができ、食事する楽しみができたと、生きる楽しみにも繋がっているように思えます。 |
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