あなたの声 残しませんか
 
 自分の声で話をするって、なんだか普通のことかと思いますよね。しかし、今まで普通に発声していた声が出せなくなったらどうしましょう?
 まず不便なことは、人と人とのコミュニケーションがとり辛くなりますよね。声はコミュニケーションをとるための一番の手段です。そして、声というのは自分自身の大切な「個性」の1つです。声を聞けばその人だとわかる、あの人の声が好き、みんなそれぞれ違った声を持っています。なかには、自分の声は嫌い!なんていう方もいるでしょう。しかし、その「声」がみんな同じになってしまっては、「その人らしさ」や「その人の個性」がなくなってしまいます。声はその人自身の「本人性」を表すとても大切な一部なのです。
 そこで、声を失う前に自分の声を残し、失声後にも「自分の声」でお話ができるソフトウェアをご紹介させていただきたいと思います。
 
「自分の声ソフトウェア ボイスター」
 「自分の声ソフトウェア ボイスター」というソフトウェアがあることをご存じでしょうか。ボイスターは、発話障害が進行する前にあらかじめご自身の声を録音し、その声を分析・データベース化しておくパソコンソフトです。これを作っておけば、発話障害が進行した後でも、キーボードやコミュニケーションスイッチなどから入力したテキスト(文章)を、録音したときの「あの声」「あの口調」で再現し、声を作ることができます。簡単に言うと、自分の声でメッセージを無限に作れるということです。無個性で機械的な合成音ではなく、自分の声でどんな言葉でも再現することができ、あなたの存在や気持ちまで伝えることができるようになります。あらかじめよく使う言葉はそのまま録音しておき、スイッチ1つの操作で発声させることもできます。
大好きな冗談 自分の声で言い続けられる
 現在は、自分の声ソフトの利用者の3分の1 がALS患者さんやパーキンソンの患者さんなど、進行性の神経難病の方です。患者さんへの録音負荷と価格面をおさえたバージョンも新発売し、製品ラインナップも充実しました。声は残したいけどパソコン操作が不安、という方でも、意思伝達装置の「伝の心」と連携することによって「あなたの声」を利用することができるようになりました。
 
 今回、近畿ブロックの会報へ掲載させていただきたいと強く感じた出来事がありました。6月に行われた近畿ブロックの総会に参加させていただいたときのことです。参加されていた患者さんの中で、「冗談などを言うことが好き」と言っていた方がいらっしゃいました。もし、その方が声を失ってしまったら、大好きな冗談が言えなくなってしまう、まだ声が出せるうちに録音しておけば、失声後にも大好きな冗談を「自分の声」で「自分の口調」で言い続けられるのにと、私は心の中で思っていました。しかし、その場では何もできずに会場を後にしました。そこで、こういったソフトがあることを少しでも多くの方に知っていただき、自分の声を残していただけたらいいなと思い、今回、お願いしました。
 近畿ブロックの方はみなさん、明るく前向きで、きっとお話をすることが好きなんじゃないかと私は感じました。関西が大好きな名古屋育ちの私は、すごく元気をいただきました。声を失ってからでないと、自分の声の価値には気づかないかもしれません。しかし、なくなってしまったら取り戻すことはできません。「あなたの声の価値」に少しでも早く気づいていただきたい。声を残すことで、ご本人、そしてその方を支える周りの方がどれほどうれしいことか、少しでも興味を持っていただけたらうれしいです。
 
 
株式会社ウォンツ 音声事業部
 冨田 絢子
 
「ボイスターfor伝の心」の価格は525,000円(税込)。
                   問い合わせ 電話 052-251-0571
ページトップ