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 ベッドの向こうに見えるのがポータブルトイレです。ベッドサイドにあるポータブルトイレへの移動は日に7〜8回(もうちょっと多い?)で、座っている間は呼吸器なしでも大丈夫と言われます。そのまま1時間以上座っている時もありますが、現在でもSa95%以上をキープしています。座位姿勢で歯磨きや清拭を行い、手を吊るすことでお絵かきボードに書字することも何とか可能です。使っていても徐々に機能は低下していますが、使わないままであったら恐らく今以上に機能は低下していたのではないかと思います。
私は日中5時間ケアに入っていますが、ポータブルトイレ介助や清拭以外には手浴足浴、口腔・鼻腔ケア、注入食や各種サプリメントの注入、バイブレーターやマッサージ器具の操作、口にくわえているハンカチやマスクの洗濯、掃除、もちろん吸引やコミュニケーションは欠かせません。
 2つ年上のご主人が主介護者ですが、だんだんと介護疲れが募ってきて手荒になり勝ちです。あまり保清にかんしては関知されないようで、口腔内の汚染が目に付きます。KOさんも清拭はパスされる時もありますが、ポータブルトイレに座ったらまず「歯磨きして」と言われます。この方は気管切開前の経鼻挿管がことのほか辛かったようで、鼻を触られることを極端に嫌うせいなのか、それともあまり働きかけないのか、鼻腔内の汚染も著名です。歯磨き後は有無を言わさず綿棒とイソジン液で鼻腔ケアを始めて、きれいになるまでしつこく掃除するようにしています。気道の最初の砦だからきれいにしておかないと細菌が繁殖しますよ、と話すと、苦笑いをしながら耐えておられます。この方に限らず、口腔ケアはされていても鼻や耳、臍のケアが見落とされている人は多いような気がします。
 さて、この方の場合、ご主人は飲食店をされてzいるので午後から22時過ぎまではヘルパーや娘さん、お嫁さんたちがケアに入っているのですが、問題は夜間帯で、お酒を飲んで帰ってくるご主人はトイレ介助や吸引がかなり手荒であったり、呼んでも起きてくれなかったり、もしくはこっぴどく怒られたりするそうです。ご主人も、何度も起こされて眠れない、血圧が上がる、と言われ、両者とも不眠で参っています。娘さんやお嫁さんが見かねて週に何回か代わりに泊まるようになって、ご主人が夜間のケアをする日は2日ほどに減ったのですが、それでも積もり積もった介護疲労感は取れないのか、相変わらず機嫌が悪く、対応が改善する様子は見られません。
 大手事業所のヘルパーにも夜間介護を依頼したそうですが、吸引は出来ないといわれ、ご主人を起こすのでほとんど意味がないようです。娘さんから相談を受けていた私たちは、人手も足りないのでしばらく様子を見ていましたが、このままでは状況の改善が望めそうにないので夜間介護も引き受けることに決め、先日からヘルパーが一人娘さんについて研修に入っています。
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