【新刊紹介】

命 燃え尽きる

    筋萎縮性側索硬化症を患う弟と過ごした2年間」

 恵 宏次(めぐみ ひろつぐ)・著
幻冬舎ルネッサンス・刊 
1,365(税込)

 日本ALS協会の会員になった時には、患者の兄という立場で入会させていただきました。でも、現在は、遺族という立場になってしまったことを残念に思います。

 私は、双子であり、その弟がALSと宣告されたのが3年前でした。それから、2年後の七夕の日の朝に53歳の短い命の幕を下ろしました。人工呼吸器もつけずに、自然にまかせて、静かに旅立ちました。弟が亡くなり、はや1年が経過しました。

 弟がALSと宣告されたのち、亡くなるまでの2年間、私たち兄弟がどのように考え、どのように行動したかを一冊の本として綴ったものです。

 この本のベースになっているのは、私が書き続けていた日記であり、弟と過ごした2年間の思い出を闘病記としたものです。

 弟が亡くなるまでの53年間生きてきた「証」として、弟の名前と私の名前と組み合わせて、ペンネームとして作成しました。

 残念ながら、弟の命はこの世にはありません。でも今回の出版により、弟が「本」というものに生まれ変わり、新たな命を授かったと確信しています。そして、自分が苦しんだALSという病気のことを1人でも多くの人に伝えるために本に生まれ変わったものです。

 2年間の闘病生活を通じて、生、死、介護、兄弟・家族の絆、そして当たり前のことが当たり前にできることの素晴らしさを教えてもらいました。

 今もALSと日々闘っている人が多くいます。残念ながら、弟は、呼吸器もつけなかったので、わずか2年という短い闘病期間でしたが、最後の最後まで自分の信念に基づく生き方をしました。その弟の姿をそばで見ながら、一緒に過ごした思い出として記した本としてお読みいただければ幸いです。

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