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   余命3年と言われて(その1)
12) 余命3年と言われて(その1)
 医師から病名がALSで、余命3年ほどとの告知を受けたとき、非常な絶望感にみまわれ、次にいろいろなことが頭の中を駆け巡った。

その内の一つに、妻を3年間、毎日、どのように楽しく過ごさせてあげようかということがありました。可能な限り妻に楽しい時間を与えたいと考え、当時としては高価で珍しかった折りたたみ自転車を買った。

当時、長い距離を歩くのは難しかったのですが、自転車は何とか乗れたの時期でしたので、ドライブに出かけた先で、車から降りた後、妻は自転車で移動できると考えたからです。休みの日、妻と娘が共同で作った弁当を持ち、折りたたみ自転車をトランクに入れて、郊外に出かけました。この折りたたみ自転車を利用できたのは、そのときだけで、その後、症状が進み、乗れなくなりました。

 ALSは症状が進みますが、そのときどきで、いろいろと工夫が必要です。それがそのときだけしか使えない道具や方法であっても、それによって、そのときを快適に過ごせたらよいと思っています。

熊谷寿美 (くまがい・としみ)さん
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