| 私の歩んできた道(3) 大川 達さん |
大川 達へのQ&A(会報33号 2000年3月13日発行)
1999年11月の但馬交流会への参加を、遠足の日を指折り数える小学生のように楽しみにしていた大川さん。持参する物品をパソコンで打ち上げて点検し、また会場で質問を受けたときのために、あらかじめ回答を準備して参加されましたが、当日は患者さんの発言に多くの時間を費やしたため、残念ながら「大川達に関するQ&A」は実現しませんでした。そこであらためて、ここに紹介します。
|
|
|
| Q これまでにどのようなことを実行・実現されましたか? |
|
A 寝たきりになってから実行・実現したうち、大きな事項は次の4点ですが、なかでも@とAとBは、お役所が相手だけに、なかなか実現が難しかったため、同じ望みを持つ方にご尽力を願うのも一つの大きな仕事になりました。
1. 和歌山県呼吸器貸し出し制度の発足
近畿ブロック、主治医、近所の堀井さんのご尽力と、いただいたたくさんのお手紙をもとに、2年8か月かけて実現しました。
2. 市へ、通学路に接する用水路のガードレールの設置
ボランティアの山本ご住職、近所の津田さんのご尽力と、わずか2通の手紙で、1年かけて実現しました。
3. 県と市へ、産業廃棄物焼却炉の廃止
山本ご住職、朝日・毎日新聞記者、近所の岡田さんのご尽力と、たくさんのお手紙をもとに、1年6か月かけて実現しました。
4. 自宅の新築のための設計と完成
私のワープロでは図面は書けないので、文章で、家族の意見も取り入れて、1年6か月かけて設計しました。建築会社のおかげで2年で完工しました。
|
|
|
| Q 同病患者とのお付き合いはありますか? |
|
A 私を訪ねてくれた同病患者やご家族、それに電話でのご相談は合わせて30組を超えていると思います。ご質問はさまざまですが、やはり意思伝達の悩みが一番多く、次いで気管切開と呼吸器装着についてです。もちろん私はいまでも、気管切開と呼吸器装着を勧めています。
|
|
|
| Q 在宅療養の利点は? |
|
A 妻が家事の合間に介護ができて、またその家事の間はわずかでも気分的に介護から離れることができます。買い物は、カニューレと呼吸ホースを結んでから行きます。このときの不安はまったくありません。
|
|
|
| Q 在宅療養を始めた理由は? |
|
A 「家で死にたい」、死ぬときぐらいは「病院より時間が自由な家で」という私のきままからですが、おかげでいまだに生きて、たくさんの楽しみや喜びに囲まれています。
|
|
|
| Q これまでに一番強く悩んだことは? |
|
A 呼吸器に慣れるまでの苦しさと意思伝達についてです。病が進行して自分では意思伝達ができなくなったとき、何らかの方法で意思が伝わるだけでも患者の苦痛が和らぐばかりでなく、介護者の負担も軽くなることは間違いありません。
|
|
|
| Q 夜中の体位交換は? |
|
A 私は昼夜を問わず体位の交換をすることは一度もありませんが、たまに枕の位置や首の角度が悪いと、口に唾がたまりやすくなり、それを飲み込むと、気管へ入るので、妻を起こして吸引を頼みます。カニューレによっては、カフ圧が抜けやすいモノがあり、カフ圧が抜けると、空気が口や気管の切開口に抜けるため、カフの空気を調整してもらいます。
常にエアマットを使っていますが、そのエアマットの凸部と腰部の凸部の間にシーツや衣類のシワやゴムがはさまると、激痛となるため、夜中に一度ぐらいは妻を起こして直してもらうこともありますが、最近は一度も起こさない日が多くなりました。
私は糖尿病のため特に骨と皮だけですから、わずかな関節のねじれも2時間で激痛となるので注意しています。
|
|
|
| Q 睡眠薬の使用は? |
|
A 私はよく眠れるので、睡眠薬は必要ありません。かゆみ止めの飲み薬(ポララミンシロップ)を飲んでいますが、ポララミンに睡眠作用があるらしく、私にはその睡眠効果がちょうどよく合っています。
|
|
|
| Q だるさは感じませんか? |
|
A 日曜日以外、毎日のように保険診療でマッサージを受けており、また昼間はほとんど足を立てて、夜は伸ばしていますが、それが訓練になるのか、身体や手足のだるさを感じることは、昼夜を問わず、まったくありません。
|
|
|
| Q 口にティッシュを入れるのは? |
|
A 呼吸器装着の皆さんと同じように、私も呼吸器を装着してからは、臭覚を失いました。唾液を垂らすと、あとになって何やらわからない悪臭になると思い、なるべく唾液を垂らさないよう、ほっぺにティッシュを入れて吸わせています。ベッドでは、下側になるほっぺだけ、入浴・ドライブ・車椅子のときは、両方に入れます。
|
|
|
| Q 夜間呼び出しブザーの利点と弱点は? |
|
A 夜はワープロを止めて、ブザースイッチをあごにセットしてもらいます。夜中に用事があるとき、すぐ合図できると、何より安心して、よく眠れます。弱点は、眠っているときはブザーを鳴らしませんが、眠れないときにあくび(長音)をして、何度も鳴らすため、用があるときは、短音の連続に決めて、なるべく妻に負担をかけないようにしています。
|
|
|
| Q 看護・介護体制は? |
|
A 看護・介護体制は日曜日だけが休みです。土曜日は一組み、他の曜日は二組みから四組みの、医師・看護師・住職、そしてその他の来訪者を迎えています。
医師は主治医、歯科医と眼科医の定期往診を、また悪くなったときは泌尿器科・耳鼻科の往診を受けています。医師の往診時間は20分から40分くらい。看護師は1時間から1時間30分くらいです。医療費の負担は1円もありませんが、月8回の入浴には6000円と雑費2000円前後かかります。
≪私の看護・介護体制≫(1999年11月17日現在)
| <月2回> |
保健所看護師訪問(妻に介護の交代。各3時間) |
| <月2回> |
眼科医、歯科医定期往診(必要があれば週に1回の在宅治療) |
| <月1回> |
整形外科院長定期往診 |
| <連絡すればすぐに往診> |
泌尿器科、耳鼻科(必要があれば回数にかかわらず在宅療養) |
| <月1回> |
保健所保健師による看護体制の確認 |
| <月2回> |
えんの会・永禅寺ご住職のお話と本読み(精神的療法。約1時間30分) |
| |
毎週日曜日は、家族による入浴を、月に1,2回の割合で気晴らしにドライブ(2時間余り)を楽しむ。 |
| |
|
| ※ |
入浴料金は1回につき500円のところと1000円のところがあります。それ以外に、歯間ブラシやその他の購入品が月に2000円前後かかります。 |
| ※ |
いまのところ、ヘルパーは頼んでいません。 |
|
|
|
|
|
| ページトップ |