トップ目次次のページへ特 集>筋萎縮性側索硬化症のインフォームド・コンセント>W)考察
++ 医療者のよりどころは患者の真の声を聞くこと以外にない
 ALSの病名告知は、それに直面する医療者にとっても決して容易な作業ではない。ある意味で、そこに全ての技量が集約されると言っても過言ではない。それにもかかわらず、これといった指導書もないのが現状である。そのような状況でわれわれ医療者が、今拠り所にするものがあるとすれば、それは、患者の真の声を聞くこと以外にはなかろう。今回のアンケートには241通という多数の回答が寄せられた。ここに収録した意見は、今後ALSの病名告知 に立ち会うすべての医療者にとって、他には得難い貴重な診療指針となるであろう。

 本報告書では、患者の体験に基づく多数の意見を収録した。必ずしも楽ではない病床から寄せられたこれらの意見は、一つ一つがそれぞれに貴重である。ここではこれらを便宜的に20項目のカテゴリーに分類した(表1)。対立する意見も敢えて並記してあるのは、一定の方針で括ることはしない方がよいと考えるからである。しかし、おのずから医療者へのサジェスチョンが滲みでてくるところがあり、そのような部分を以下に解説する。

目次へ