まずALSの病名告知全般に対する意見として最も重要なことは、患者にとってはこの告知なくしては、その後の人生がないという事実の認識である。「知らずに済むことでない」、その後「ALSとともに生きるために」必須である、隠すことは「患者の存在の否定」となる、という患者のはらから語られたこれらの言葉を、医療者はしっかりと謹聴すべきである。ALSの病名告知は、人生の終わりを意味しない。いかなる選択がなされようとも、患者にとっては、その後の貴重な人生の始まりでもある。その大切な作業に、医師は専門家として決然と立ち向かわなければならない。
病名告知は、医者がきちんと責任をもって伝えるべきである。告知は患者のその後の一生を決める事項であるから、告知を行う場所として、プライバシーの守れる場所を準備すべきであるのは当然である。また、告知には、医師と患者の信頼関係が打ち立てられていることと、医師の誠心誠意な対応が何よりも大切である。
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