| Y氏は,いずれは故郷に戻りたいと考えていましたが、その時期についてはまだ先だと思っていました。それは、在宅サービスが関西以上に少ない故郷に帰れば,施設に入ることが必至であり、そうなれば一生,入院生活になるだろうと予測されたからです。これまでの入院生活を思うと、病院では人間らしい生活が送れないのではないかというY氏の不安も当然のことだと思えます。
入院前の生活を考えると自宅療養を続けることは難しく、資源が整っていると聞いた近隣の都市に引越しすることも考えて,新たに住居の契約までしました。けれど、見知らぬ土地で生活することに奥さんの不安は強く、また、社会資源が本当に整っているのか、その保証はありませんでした。
故郷に戻った場合は、呼吸器装着後であれば,療養所に入ることが可能だと聞いており、施設に入るのであれば,関西よりも友人が面会に来てくれる生まれ故郷のほうがよいだろうという奥さんの考えもありました。奥さんはじめY氏の兄妹も,自宅での生活は難しいと考えていました。経済的な面で、関西で生活すると家賃や入院費(個室代)がかかるという問題もありました。
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