トップ目次次のページへトピックス>吸引署名にご協力ありがとうございました
吸引署名に添えられた手紙、ご意見をご紹介いたします(順不同)

++現実に意味のある安全な制度を作ってほしい    訪問看護師  

 看護師の資格を持ち、訪問看護師として仕事をさせていただいています。
署名に協力させていただきましたが、現在、今、困っておられる方々のことを思い、やむをえずご協力した状況をお伝えしたいと思います。

 私は、ヘルパーの吸引実施が認められることに危険を感じています。特に呼吸器疾患の方の人工呼吸器管理において、実際に吸引し、出血をおこされる方もあります。家族だからこそ、認められている現状です。この署名をヘルパーさんに依頼したところ、拒否される方がほとんどでした。責任問題もあり、困難なことと感じます。

 救命救急士の制度においても、疑問を感じています。医師の許可がなければ気管内挿管も認められていませんが、窒息等で一分をあらそう時、TELして医師の許可を得るとはどういうことでしょう? 実際に母が目の前で「挿管してください!」の声も届かず、脳死の状態となりました。

 現実に意味のある安全な制度を作っていただきたいと思います。救命救急士にすべての現実の権限を与えるなり、それが不可能ならドクターカーとして動くべきではないでしょうか。

 吸引においても看護師資格を持つ者が稼働できるように制度を考えていただくか、またヘルパーさんの教育課程130時間をもっと充実していただくか。とにかく眠っていてもその場に130時間座っていれば修了証がもらえる現状では、吸引でなくても介護の場面で危険が大きいと感じます。

 介護保険においても問題が一杯だと思いますが、制度が先行してしまうことに疑問を感じます。現場は混乱します。

 ALSにおいて人工呼吸器を装着することを選択しても、さまざまな問題があり在宅は困難です。経済的負担も多大であり、家族の人生を変えてしまうほど、重い問題です。

 かといって病院は3か月を過ぎると退院を勧められる…。3か月ごとに転々とすることはとても負担ですし、また期限が決められているため安住の場ではありません。医療だけが進み、機械で生かされることが可能になっても、何も環境が整っていない中で、「経済的にゆとりがあれば生きられる」というのは、むごい状況ではないでしょうか。アメリカやオーストラリアでは、メンタルケアも施設も充実していますが、ALSにおいて人工呼吸器装着の方は少ないのではないでしょうか。

 今回、何かを訴えなければ何も変わらないと思い、この署名運動に参加させていただきましたが、より安全で実際に安心して使える制度の構築をお願いしたいと思い、筆をとりました。とりあえず、いま何とかなれば良いという考え方は危険だと思います。よろしくお願い致します。

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