先日、ALS協会近畿ブロックの患者交流会が当院で開催された。24名の患者を含む160名が参加したが、和歌山、徳島、淡路島、大阪、姫路、舞鶴などの遠方からも車で3-4時間かけて呼吸器装着者が集合した。コンパクトな呼吸器や外部バッテリーの普及で、車椅子に呼吸器を搭載することが容易となったこと、どんどん外出したいという意欲のあるALS患者が増加したことのあらわれであろう。
最近では,呼吸器をつけて毎週外出する行動的なALS患者もまれではなくなった。「呼吸器を装着すると寝たきりになる」「QOLが保てない」という従来の“常識”の殻をALS患者自身がどんどん壊していっているのである。
確かに,ALSにおいては呼吸器装着後も四肢麻痺は進行し、意思疎通も困難になってくる。したがって決して楽観的なことは言えないが、20年以上前に作られた“伝説”をいつまでも引きずっていることには大きな問題がある。
呼吸器装着をめぐるインフォームドコンセントにおいても、第1に呼吸器を装着した後の状態はどうなるかを(医療者も患者も)正しく理解すること、第2に在宅療養を希望する人にはその支援体制を準備し長期入院を希望する人にはその体制をつくることが先決である。そのうえで、呼吸器装着についての「自らの選択」をしてもらうのがフェアではないかと考えている。
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