+ 福永委員
川村委員が言われたことと同じなのですが、私は吸引とリスクという面から考えると言われたように3点あると思います。私たちがALSの患者を診ていたときに、原因がわからなくて突然亡くなるケースがあります。それは、いまの迷走神経の刺激による心停止や呼吸停止があるかもしれませんが、これは吸引したからどうこうということではなくて、わからない原因もあります。
いちばん問題になるのは、出血と感染だと思います。出血に関しては経験することですけれども、これは吸引の操作とはそれほど関係なく、むしろカニューレの問題だと思います。カニューレの圧や、カニューレの場所、カフ圧といったカニューレと関係することのほうがより大きくて、実際吸引との関係は少ないのではないのだろうかと思います。
3点目の感染という点が、出血とも関係しますが、清潔操作というか、感染ということがいちばん問題になるだろう。技術的な問題は、習得すれば、あるいは訓練すればできることだと思います。本質的な議論と多少かかわるかもしれませんが、川村委員が言われたように、全体的な病状の把握やアセスメント、あるいは何か起こったときの対応ということは理想を言ったらキリがないわけです。吸引操作自体によるリスクというのはないわけではありませんが、それよりも清潔操作、あるいは全身の状態の管理、あるいは何か起こったときの対応のことのほうが、むしろ吸引操作においての問題になるのかという気がいたします。
+ 川村委員
医師としての判断は、それはそれで結構だと思います。実際には小出血があり、看護のほうで、これは大きな出血になりそうだということをアセスメントし、そして病院に運び、そこで大量出血で亡くなったという患者さんを私は2人知っています。
直接吸引のやり方が悪かった、ということではないかもしれませんけれども、吸引という操作と、大量出血との関係性についてはどのように考えるか、というのはなかなか難しいことがあろうかと思いますが、関係性の深さではなく、そこできちんと判断をして、しかるべき処置のできる所に連れていく、ということはとても大事だと思っています。
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