トップ目次トピックス>吸引問題>これまでの経過>看護師等によるALS患者の在宅療養支援に関する分科会(第1回)>その患者にとって危険であるかどうかの判断
++ その患者にとって危険であるかどうかの判断

+ 平林委員
 いまの問題と、その前の伊藤委員の問題の両方にかかわることです。伊藤委員がおっしゃったことを、ここで議論しろというつもりは全くないのですが、問題としてここでの結論がさらに影響を及ぼす場面として、ALSという疾病を少し拡大していくと学校の現場でも同じような問題が出てきているので、そこまで影響は及んでいくだろう、ということを念頭に置きつつ議論をすべきではないか、というのが伊藤委員のご発言に関連した私の意見です。

 2つ目は、あるいは川村先生のプレゼンテーションにもかかわるのですが、痰の吸引をするということ一つを取ってみても、非常に危険な側面を持っているということは明らかだろうと思います。それが、常に危険であるかどうかということは、また別の問題であります。常に問題であるかどうか、具体的にその患者にとって危険であるのか危険でないのか、ということの判断をうまくすれば、この問題がクリアできるのかという一つの論点の立て方があると思うのです。

 それとの関連でいうと、医師法第17条の、「人体に対して危害を及ぼすおそれのある」というのは、むしろ前田先生から解説していただいたほうがいいと思うのですが、平成9年の最高裁でも、「抽象的な危険でよろしい」という議論になっております。痰の吸引もその抽象的な危険という観点から見ると、常にそういう危険性を持っている、というふうになるわけです。医師法第17条の立法の趣旨との関連で、「医行為」についてそういう解釈がされていることが、この問題を法律的な観点からみたときの大きな問題点のひとつだろうと思います。今後、その問題を含めて、さらに議論していかなくてはならないと思います。

目次へ