本当に、いまの在宅推進というコンセプトは、私どももそれは適切だと思うのですが、いまのあり方では、すべて患者の自己責任、自己負担というところに終わっているのではないか。このことは、痰の吸引の問題だけではなく、在宅療養支援というふうにマクロで見たときに、もっともっと推進していただかなければいけないのではないか、ということを私は行政当局の皆さんに申し上げておきたいと思います。
いまのままだと、安心してとか、安全にというところからは、大変ほど遠いです。入院していれば24時間ライセンスがある者がケアをするわけですが、在宅に帰るとチューブ1本、これは自費ですよという世界です。このことも、平成8年当時から、在宅医療推進のあり方検討会等で結論は出ている話ですが、その後に何も動いてきていない。今日、患者側の膨大な署名で、この会が開かれたということはあるのかもしれませんが、これはひとえに痰の吸引の問題だけではない、ということも申し述べておきたいと思います。
先ほど来議論が出ていますように、いろいろな疾患の方もいますし、いろいろな場もあるわけですので、入院治療だけが医療の現場ではなくなってきているときに、どのように仕組みを作っていくのか、こういうことは真剣に関係者の間で考えなければいけないところに来ているのではないのだろうか。あまり拙速な議論でということではなく、このことはもっと幅広に慎重に議論していただきたいと思っております。特に医行為の解釈については、前田座長もご専門家でいらっしゃいますから、いずれご意見が拝聴できるのだと思っております。
「社会通念に照らして、医行為の概念も変わっていく」という一文も本日はご提示されました。日夜現場で奮闘している看護職や患者の立場から見ると、なかなかこの議論は難しいだろうと思います。一方でどうすれば、当面の現実的な解決が可能になるのか。それは、私たちが頭を使わなければいけない、ここの委員会の責任かもしれませんが、その辺りで慎重な議論を私たちの会としてはお願いしたいと思っております。
+ 前田座長
各委員とも、それぞれご意見をお持ちだと思うのですが、本日は全員の方から意見を言っていただくというのは時間的に余裕がありませんが、あと何回かの場で必ず各委員のご意見を承る機会はあろうかと思います。
いまのご指摘のとおり、非常に難しくてベストの看護師が毎日何時間も来てやっていただける体制をつくっていければそれがベストです。初めから妥協というのはアレなのでしょうが、いまある中でどこをどう変えていくのがいちばんいいのか。究極的には患者の側でいちばんメリットといいますか、良くなるのかということも入れて、それぞれの立場をきちんと踏まえてご議論をしていただき、まさにあらゆる問題について、どこからも全く文句が出ない解決というのはなかなか難しいと思うのです。ご議論いただいて、不満は残るけれども、ここはある程度我慢できるというところまでは議論をして、整理できるように忌憚のないところを議論させていただきたいと思います。
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