B型肝炎(急性肝炎を主に)

B型肝炎は衛生状態が悪い国で汚染された医療器具による処置を受けたり輸血、性的交渉などによって感染します。
感染源はおもにキャリアと呼ばれる保菌者の体液や血液です。通常の接触では感染しません。
感染した場合キャリア化するのはごくまれで、通常は急性の肝障害を経て治癒し、治癒後はB型肝炎に対する免疫が保持されます。
B型急性肝炎はとてもよく見られる病気であり、一部は劇症肝炎という状態となって死に至るとても恐ろしい病気です。
予防的なワクチン接種(予防接種)が勧められます。
(ここでは急性肝炎を主に説明します。慢性肝炎(キャリア)についてはココではとても書ききれないのでゴメンナサイ。いずれ他のページで説明しようとおもってます)

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疫学

 B型肝炎はほぼ全世界に存在しますが、中国アジア地域、アフリカ、南米および北米の一部に特に多く見られます。
感染源は主にキャリアと呼ばれる保菌者の体液血液です。衛生管理が悪い国で医療受けた場合、注射針などの器具を介して感染する可能性があります。他に刺青針治療輸血性的交渉等でも感染しますが通常の接触では感染しません。(知識の欠如からキャリアの人に対する差別がいまだよく見られるのはとても残念なことです。)
成人が感染した場合キャリア化するのはごくまれであり、通常は無症候性もしくは急性の肝障害(黄疸、食欲不振、倦怠感等)を経て治癒し、麻疹や水疱瘡などと同じように治癒した後はB型肝炎に対する免疫が保持され、2度とかかりません。
ただ一部は経過中に劇症化して死に至ることも少なく無く、感染は絶対避けるべき疾患です。
キャリアは主に母子感染にて成立します。B型肝炎キャリアは母から子供へと代々受け継がれているのです。キャリア化の機序は、B型肝炎キャリアの母親から生まれる瞬間に産道で血を浴びることで感染し、免疫がまだ成立していない(免疫がまだ自己と他を見分ける能力が低い)状態で感染することにより免疫がウイルスを排除することが出来ずキャリア化してしまうのです。先進国ではキャリアが出産する時、産児に特殊なγグロブリンとワクチンを接種することになっており、産児のキャリア化を防止しているため、B型肝炎キャリアは急速に減ってきております。
しかし、発展途上国ではいまだ頻度の高い感染症であり、海外渡航時は接種することを強くお勧めします。

症状

 感染しても急性肝炎を発症(もしくははっきりと分かるほどの症状がでる)するのは3割ほどで、その他は全く無症状か風邪程度の症状で治癒します。夫婦間感染の殆どがこのパターンです。
急性肝炎を発症すると黄疸、全身倦怠感、食欲不振などの症状が見られます。
黄疸に最初に気が付く症状は尿の色の変化です。皮膚が黄色いと気づく前に尿の色がコーラ色になります。(よく血尿と間違えて泌尿器科を受診し発見される人がおおくみられます。)ひどくなると便の色が白っぽくなります。
肉眼的に黄疸と認識できる最初の部分は白眼のところです。
食欲は病気の経過をよく反映します。食欲が出てきたらヤマを超えたと判断できます。
劇症化した場合は意識が下がってきます。

治療

治療は他の急性肝炎と同じく栄養をしっかり摂ることと、じっと横になり安静にすることです。
気をつけなくてはならないのは劇症肝炎です。致死率がとても高いため、劇症化するのは何が何でも避けなくてはなりません。
入院経過中は頻繁に検査をおこない劇症化の方向へ向かうか否かを観察します。症状、臨床所見および検査所見の経過から、このままでは劇症化に向かうと判断した場合、ステロイドやインターフェロン、ラミブジンなどあらゆる手段をつかって劇症化を防ぎます。
運悪く劇症化してしまった場合は血漿交換を含めた最大限の全身管理をおこない、あとは治ることを祈るしかありません。
大切なのは尿の色や黄疸などの症状から急性肝炎が疑われる場合、早めに病院にかかることです。劇症化してからでは手遅れですから、、

予防法

B型肝炎についてはワクチンがあります。中国アジア地域アフリカ南米北米の一部などキャリアが多い地域に渡航する場合や、医療に従事する人は接種をお勧めします。病気や事故で現地の病院へ担ぎ込まれることもありえないことでは無いからです。あとは、海外で性的交渉や刺青、針治療など、体に傷をつけることは決して行わないことが大切です。
海外旅行とは関係ありませんが、婚約者や彼氏、彼女がキャリアである場合は抗体検査をおこない、抗体がまだ無い場合は必ずワクチンの接種をうけてください。
なおB型肝炎の患者の介護に当たる親族(その患者と同居する者に限る。) についてはB型肝炎ワクチン接種費用の医療費控除が受けられますので医師にご相談ください。

ワクチンの接種方法

2回目の接種は初回から2〜4週あけて行います。 
3回目の接種は初回から6ヶ月あとに行います。 3回目の接種は一時帰国後もしくは現地でおこなってください。
3回目接種後に抗体(HBe抗体)を調べ、抗体が獲得されていない場合は追加接種を行います。


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