ユーラシア 文化サロン

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    第126回 ユーラシア文化サロン

 

    ロシアにおける女性解放運動を振り返る

       ━━ 初期ソビエト期の取り組みを中心に

 

    講 師:  ミルチャ アントン 氏 (ジェンダー研究者)

    日 時:  11月17日(土) PM2:00〜4:00

    会 場:  日本ユーラシア協会大阪府連ロシア語教室

    参加費: 会員800円、学生500円、一般1000円

    ※事前申し込み制  06−6763−0877 

                 jesosaka@jt3.so-net.ne.jp

 

      1917年の10月革命後、帝政期のロシアの家族の形態と機能が問題視

    されるようになった。例えば、帝政ロシアでロシア正教がロシアの家族の

    日常生活に深く関わっていたことは、ボリシェビキにとって改革すべき課題

    となった。ただし、ボリシェビキでは、家族のあるべき姿をめぐる視点が

    統一していたわけではなく、家族をめぐる社会主義の理想のイメージは

    固定していなかった。しかし、家族をめぐるイメージが一つではなかったに

    せよ、ボリシェビキには、「社会主義の国家では女性の労働は有償である

    べきだ」という前提があった。

      初期ソビエト期以降、養育をめぐる問題の解決は大いに女性に期待さ

    れていた。女性は工場(有償労働)などで働くだけでなく、家庭においても

    家事と養育(無償労働)を行っていた。有償労働と無償労働との両立の

    困難性は、「二重負担」の問題を顕著化させた。 

     一方で、ボリシェビキは第一次大戦で減少したロシアの人口を増加させ

    るために、女性が子どもを産みやすい社会を構築し始める。そのために、

    1917年11〜12月以降、母性保護をめぐる法律を制定した。1917年12月22日

    の病気保険制についての布告や、婚姻と離婚の簡略化の布告など、複数

    の措置が講じられた。1918年1月に、フェミニストであるコロンタイの下で

    母性保護制度を導入するため、複数の法律の制定と取り組みが行われた。

    また、その後、法律だけでなく保育園などのインフラ整備も試みられた。

 

    <講師プロフィール> 

    1983年、カザフスタン共和国の東北部で生まれる。1991年はサハ共和国で

    小・中・高等学校に通学する。2001年〜2011年、ノボシビルスク国立工科

    大学で研究したり働いたりする。2012年に社会哲学分野のPh.Dとなる。2011

    年から2018年まで大阪市立大学に在学し、1917年から今日までのロシアの

    家族政策とジェンダーを研究。現在は、初期ソビエト期に焦点を当て、ボリ

    シェビキ政権下の家族政策におけるジェンダー変革の特徴を研究している。

          

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      「ユーラシア文化サロン」開催一覧

          1998.3〜2018.5   (敬称略)

    第 1回  「最々新のロシア演劇事情」 堀江新二 (98.3.7)

     第 2回  「エイゼンシュテインの世界」 岸野令子 (98.4.18)

     第 3回  「ロシア・バレエのゆくえ」 桜井多佳子 (98.7.18)

    第 4回  「詩人は、夢に現に」 V.S.カザケービッチ (98.9.12) 

     第 5回  「ボルシチを食べながら ロシアの食文化と旅を語る」 L.G.チューエワ (99.2.20)

    第 6回  「山岳・砂漠の村 ツェルゲルの四季」 伊藤恵子 (99.4.17)

     第 7回  「今、よみがえる最古の電子音楽」 竹内正実 (99.9.11)

     第 8回  「トゥヴァ民族の暮らしの一風景」 高島尚生 (00.1.22)

     第 9回  「百花撩乱! ロシアのロック、ポップス」 木村真 (00.2.26)

     第10回  「自由な人間−チェーホフの人と作品」 渡辺聡子 (00.4.1)

     第11回  「トルストイと現代」 法橋和彦 (00.5.13)

     第12回  「ロシア民謡・この魔力」 里見太郎 (00.6.3)

    第13回  「大きなかぶをめぐる様々な問題」 田中泰子 (00.9.9)

     第14回  「レーニンの民主主義・社会主義論を再考する」 長砂實 (00.10.28)

     第15回  「友好は<食>を通して」 荒木瑩子 (01.2.10)

     第16回  「日露交流と漂流民」 生田美智子 (01.3.24)

     第17回  「最新ロシア映画事情」 扇千恵 (01.5.19)

     第18回  「歴史教育とシベリア抑留問題」 小牧薫 (01.6.23)

     第19回  「ウクライナ 私の目から見たチェルノブイリ」 ナターリア・パルホメンコ (01.8.28)

     第20回  「ロシア文学と巡る世界周遊の旅」 M.A.カザケービッチ (01.9.29)

     第21回  「ハンガリー 人とくらし」 岡本真理 (01.10.27)

     第22回  「ロシア市場経済化のゆくえ」 溝端佐登史 (02.1.26)

    第23回  「市場経済下のモンゴル遊牧社会」 今岡良子 (02.2.23)

     第24回  「21世紀とロシア演劇」 堀江新二 (02.5.18)

     第25回  「ロシア文学と今日の課題」 法橋和彦 (02.6.22)

     第26回  「大阪のネフスキー」 檜山真一 (02.9.28)

     第27回  「300年前の大坂市中・空堀界隈」 渡辺武 (02.11.9)

     第28回  「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ スラブ3国の民謡と踊り」 里見太郎  (03.2.15)

     第29回  「10年を経て 今なお私を驚かせ続ける日本」 M.A.カザケービッチ (03.3.22)

     第30回  「建都300年にわくサンクトペテルブルグ」 田中則子 (03.4.26)

     第31回  「今、北東アジアの平和を考える」 河野律 (03.5.24)

     第32回  「ユーラシアとロシアと人形劇」 芳川雅勇 (03.6.28)

     第33回  「ロシアの食文化を楽しむ」 大星マリーナ+荒木瑩子 (03.8.1)

     第34回  「市場化のすすむロシア」 藤原克美 (03.9.27)

     第35回  「日露文化交流と伝兵衛」 生田美智子 (03.11.22)

     第36回  「ワインを楽しみながら、コーカサスの食文化に親しむ」 荒木瑩子  (04.2.14)

     第38回  「チェーホフと『父親不在』の謎、そして21世紀」 堀江新二 (04.4.24)

     第39回  「韓国 ― 始まった新たな歩み」 河野律 (04.6.26)

     第40回  「外国におけるロシア文学」 V.S.カザケービッチ (04.9.25)

     第41回  「ロシア連邦の少数民族 その光と影と」 高島尚生 (04.11.6)

     第42回  「ロシア語・文法の息づかい」 田中則子 (05.2.5)

     第43回  「最新ロシア・ユーラシア旅行事情」 坂田恒衛 (05.3.12)

     第44回  「ロシア家庭料理&旅行・レストラン情報」 塚田雅子 (05.5.28)

     第45回  「ロシアのWTO加盟とEU」 田中宏 (05.6.18)

     第46回  「ロシアは世界で最も読書する国の座を保ち続けるでしょうか?」 

            M.A.カザケービッチ (05.9.24)

     第47回  「いま日露戦争を語る意味は?」 井口和起 (05.10.29) 

     第48回  「ロシアの経済回復とビジネス最新事情」 溝端佐登史 (06.1.28)

     第49回  「東方ユダヤ文化から見たマルク・シャガール」 角伸明 (06.2.25)

     第50回  「ロシアにおける伝統的追善儀礼」 阪本秀昭 (06.5.13)

     第51回  「地方からみたロシア」 徳永昌弘 (06.7.22)

     第52回  「ロシア映画の今と昔」 扇千恵 (06.9.16)

     第54回  「ロシア発祥の地 ウクライナ 陽気に暮らす人びと」 小野元裕  (07.1.27)

     第55回  「『森は生きている』でマルシャークが伝えたかったこと」 田中泰子 (07.3.17)   

     第56回  「胎動するユーラシア ― 現地取材から」 堀江則雄 (07.6.16) 

     第57回  「成長するロシア経済 ― 製造業を中心に」 藤原克美 (07.7.21)

     第58回  「プーシキン『青銅の騎士』を読み解く」 杉野ゆり (07.9.29)

     第59回  「絵本作家の目で見た日本」 アレクサンドル・ヴァイツェホフスキー  (07.10.20)

     第60回  「ドストエフスキイとスターラヤ・ルッサ」 松本賢一 (08.1.19)

     第61回  「二つの<民意>に応えられるか」 河野律 (08.3.29)

     第62回  「ロシアのイコンの世界」 B.B.セマコーフ (08.4.26)

     第63回  「文学は歴史を創る」 法橋和彦 (08.6.29)

     第64回  「双頭体制のロシア 政治経済最新情報」 溝端佐登史 (08.7.26)

     第65回  「なぜ日本人はロシア文学が好きでロシアが嫌いなのか」 V.S.カザケービッチ (08.9.20)

     第66回  「日本における児童文学としてのロシア・ソビエト作品の受容」 前田俊之 (08.11.15)

     第67回  「バラライカとロシア音楽」 畠中英輔 (09.1.24)

     第68回  「南シベリアの『トゥヴァ共和国』を知る」 高島尚生 (09.4.19)

     第69回  「若い映画作家たちの挑戦」 前田恵 (09.5.16)

     第70回  「国際友好運動の心と歩み」 市野實 (09.7.18)

     第71回  「『世界金融危機』のなかのロシア経済」 芦田文夫 (09.9.19)

     第72回  「ソヴェート・ロシア映画に見る日本人像」 I.メーリニコワ (09.11.7)

     第73回  「ワインの楽しみ方 アラカルト」 岩崎真和 (10.1.24)

     第74回  「『日韓併合』100年と新しい日本・コリア関係」 河野律 (10.3.27)

     第75回  「サクラの国のロシア語」 M.A.カザケービッチ (10.5.22)

     第76回  「『サクランボ果樹園』の訳をめぐって」 堀江新二 (10.7.31)

     第78回  「大黒屋光太夫の里を訪ねて」(動く文化サロン) (10.11.7)

     第79回  「サハリン取材 よもやま話」 片山通夫 (11.1.29)

     第80回  「民族の十字路 コーカサス」 滝澤泰斗 (11.3.19)

     第81回  「ロシア沿海地方・ウラジオストクは発展できるのか?」 安木新一郎 (11.6.11)

     第82回  「世界の映画に見るロシアンテイスト」 岸野令子 (11.7.30)

     第83回  「カレリア 北ロシアの至宝」 M.ローギノヴァ (11.9.24)

     第84回  「次なる福島に備えて」 大島茂士朗 (11.11.19)

     第85回  「モンゴルの社会主義はどうなったか?」 村井宗行 (12.1.22)

     第86回  「『プーチンのロシア』と日本」 長砂實 (12.3.24)

     第87回  「ロシア映画の多様性について考える」 扇千恵 (12.5.19)

     第88回  「ウラジオストクは復活するか?」 安木新一郎 (12.8.4)

     第89回  「織物に見るシルクロードの文化交流」 坂本和子 (12.9.29)

     第90回  「ロシア文学を語りあう昼食会」(動く文化サロン) デニセンコ (12.11.24)

     第91回  「満州の中のロシア」 生田美智子 (13.1.26)

     第92回  「ロシア・中国の極東の今と領土問題」 堀江則雄 (13.3.23)

     第93回  「『カスチョール』と共に歩んだ20年」 田中泰子 (13.5.18)

     第94回  「ロシアとアメリカの演技術に見る『心身論』」 堀江新二 (13.7.6)

     第95回  「ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』について」 木寺律子 (13.9.21)

     第96回  「日本社会と憲法: 近代立憲主義は日本社会に定着したか」 丹羽徹 (13.11.9)

     第97回  「ファッション今昔物語 ―ソビエト・ロシアの女性の服装―」 藤原克美 (14.1.25)

     第98回  「諸悪の根源、『戦争システム』」 西谷文和 (14.3.15) 

    第99回  「ウクライナで何が起こっているのか どうなる日ロ交渉」 堀江則雄 (14.5.17)

     第100回 「相違の中の共通点 ロシア人と日本人を結びつけるもの」 

            M.A.カザケービッチ (14.7.26)

     第101回 「シベリア抑留問題を語り継ぐ」  いしとびたま (14.9.28)

     第102回 「中央アジアの今を知る ― キルギスの言語・文化・社会 ―」 小田桐奈美 (14.11.8)

     第103回 「高田屋嘉兵衛に学ぶ日ロ領土交渉」 野澤和男 (15.1.24)

     第104回 「パリの亡命ロシア人シェフたち ロシア料理とフランス料理 岩崎真和 (15.3.14)

     第105回 「経済制裁下のロシア経済 ― 為替レートと貿易・投資を中心に」 安木新一郎 (15.5.23)

     第106回 「カレリアを旅して ロシアとフィンランドの狭間で」 須佐多恵 (15.7.25)

     第107回 「最近日本で上映されたロシア映画をめぐって」 扇千恵 (15.9.26)

     第108回 「日本とロシアを結ぶ本の橋」 島田進矢 (15.11.14)

     第109回 「まんまるパンはロシアの味」 Yoko-Bon (16.1.23)

     第110回 「密かな愛の贈り物『初恋』 角伸明 (16.3.19)

     第111回 「変わりゆくロシア演劇の『かたち』」 篠崎直也 (16.5.22)

     第112回 「現代ロシアの呪術とキリスト教」 藤原潤子 (16.7.23)

     第113回 「モンゴルにおける持続可能な発展目標」 今岡良子 (16.9.24)

     第114回 「人形劇に見る日本とロシアの交流」 西村和子 (16.11.12)

     第115回 「阪神間モダニズムと白系ロシア人」 木寺律子 (17.1.21)

     第116回 「胎動するユーラシア」 堀江則雄 (17.3.11)

     第117回 「検閲に抗した映画人たちの苦悩と栄光」 扇知恵 (17.5.13)

     第118回 「19世紀末〜20世紀初めの極東ロシアの民衆交流史が語るもの」 堀江満智 (17.7.22)

     第119回 「ロシア北極海航路の現状と課題」 野澤和男 (17.9.16)

     第120回 「報道が伝えない裏を知る」 西谷和文 (17.11.4)

     第121回 「ドストエフスキーの思想と生涯」 木寺律子 (18.1.20)

     第122回 「近世ロシアにおける「日本もの」の話」 L.M.エルマコーワ (18.3.31)

     第123回 「敗戦日本は明治を総括したか」 牧俊太郎 (18.5.19)

     第124回 「シャガールの故郷ヴィテプスクとリョズノへの旅 ー シャガール芸術の源流を辿る」

            角伸明 (18.7.28)

     第125回 「ユーラシア新時代 非核・平和の世界へ 中央アジアも、北東アジアも」

            堀江則雄 (18.9.29)

     第126回 「ロシアにおける女性解放運動を振り返る」 ミルチャ アントン (18.11.17)