スケバン忍法帳

青少年特別対策室前史



「おっしゃる通り、あの件については、警察には二つの考え方があります。一枚岩ではない」
 首都検察庁 特別捜査部 青少年特別対策室。通称、「青特 (せいとく)」。風魔が「シアン」と呼んでいるセクションである。
 これを率いているのが境田 和彦だ。
 いわゆるエリートである。両親ともに法曹関係の仕事に携わっている。幼児の頃に、有名な私立大学の付属幼稚園に入って、大学までストレートに進み、首都検察庁へ。
 それ以後、主に頭脳面で活躍――駆け出しの頃には証拠資料の押収で段ボール箱を運んだこともあるようだが――し、短期間で頭角を現わしてリーダー的なポジションでよい成績を収めてきた。そして、昨年の秋、慎重な取り扱いが要求される青少年の犯罪を主に担当する、青少年特別対策室を特捜部内に設立、自ら室長となった。
 18 歳未満の、純然たる「少年」の犯罪は検察庁の担当外だが、25 歳以下の場合はこのセクションが担当することになる。実際には、中学生以上の少年が関与している案件の場合は、彼らが「オブザーバー」として参加しており、そういう意味では、「青少年特別対策室」というのは正確な命名であった。
「一つは、集会健全化法を推進するグループに私兵として使われてしまったことを、警察自らの責任と感じ、公平な立場で正義を行うべきだ、という考え方。
 もう一つは、他者の関与自体がそもそもの誤りだ、というもの。つまり、その後に、暗闇機関や風魔に協力したことを『屈服』と感じている者たち。
 当然のことながら、後者が主流です。彼らは、力を持っているだけに、かなりプライドが高い」
 彼らだけではあるまい、と阿川 瞳子は思ったが何も言わなかった。
「ですが、誘導次第です。どちらも、暗闇機関や風魔を快く思っていないことに違いはない。
 首都検察庁は、立場こそ違え、ともに正義を行っていくべきパートナーなのですから、私たちが奴らを敵とみなしている、ということを理解させることは難しくはないでしょう」
「つまり、警察にとっては、首都検は『外部』ではないはずだ、ということですか」
「えぇ。
 すでに、SWG (StID Working Group: 学籍法検討のための作業部会) への参加については共同歩調を取っている、という実績もあります」
 境田は自分のデスク。瞳子は応接セットのソファ。互いに直角に近い角度で、ほとんど目を合わせずに話を進める、という習慣がついてしばらく経つ。確か、青少年特別対策室ができた頃からだ。単に、デスクと応接セットという調度の配置によるものではない。それは、二人の関係そのものだった。
「まして、我々は裏から遠隔操作しようというのではありません。学籍法の成立を妨害する剣呑な勢力がある、これは積極的に取り締まっていくべきだ、と正式に提案するのですから。
 まぁ、秘密に動いてください、という要請も同時にしますが」
 小さい声で笑う。楽しそうである。
「それがどこまで徹底されるか」
「ですからこれは、私たちのレベルで推進します。道案内と迷子の世話で毎日を過ごしている末端の警官を関与させる気はありません」
 私たち、つまり「キャリア」の手で進める、ということだ。
(それでことが動くと思っている…)
 ものごころつくかどうか、という頃に、親に連れられて、そうとは知らずに受験。確かに高倍率ではあっただろうが、その幼稚園への合格を以って「本人の実力」と言っていいかどうかは疑わしい。いや、そうであるはずがない。
 境田はそれ以降、試験による選抜を、公務員試験まで経験していない。20 年弱である。勉強の甲斐あって、それも通ったが、これはつまり、境田は一度も挫折したことがない、ということだ。逆に、一度も止まらずに、現在のポジションについたことは、実は自慢であるらしい。
「キャリアの皆さんが、銃を持って走り回る、ということですか?」
「まさか。走るのはもっと下の連中です。奴らに、その命令の目的まで知らせる必要はない、ということですよ」
 そして、この選民思想。
 瞳子がずっと抱いている、人はルールに従って正しく生きるべきだ、という考えを実現しようとすると、どうしてもこの種の人間が集まってくる。そのルールを作って強制するには力が必要なのだから、避けようがない、ということは言えるが、それゆえに脇の甘い行動を繰り返すことが多いのも事実である。
(この理想だけを追求する人間を、ほんの数人でも集めてから動いた方がよかったのだろうか)
 だが、見たことがない。
 青少年治安局には、何人かいた。だが、彼らには決定的に実力が欠けていた。そう思う、というだけで、それを実現するためにどうすればいいのか、ということを考えることができない。実行もできない。
「StID Supporter は簡単に増やせませんし。高校生が殺し合いをする、というのは、いくらなんでも具合が悪い」
「当然です」
 境田は障害物を積極的に排除する方向に舵を切った。
 確かに、瞳子もそれを了承はした。だが、瞳子はそれを、必要悪としてやむを得ない、と考えているのに対して、境田にとっては全く考慮の対象ですらない。ルールを制定したときには、それを守る者が存在しない、ということになったとしても、それはそれでいい、と考えている。
「麻宮サキを始末することに依存はないのですよね?」
「えぇ。
 なぜそんなことを」
「いえ、ひょっとしてご自分で手を下したい、とお考えなのではないかと思いまして」
「なぜ」
「いえ…お任せいただけるのなら、それで」
 境田は言葉を濁した。
 以前も同じ事を聞いて、瞳子の逆鱗に触れたことを思い出したのだった。
「私は個人的な感情でこの計画を立てたのではない、と言ったことはありませんでしたか」
 これくらいの嫌味は許されるだろう。寧ろ、境田を切り捨てるタイミングを計り始めるべき時期ではないか、という気がしてきた。
「ありました。
 申し訳ありません」
 確かに、青少年治安局を潰滅させたのは風間 唯であり、二人の姉であり、それを指揮したのは結局は暗闇機関だった。そして、その後、調べたところによれば、風間 唯以外の「麻宮サキ」も一緒だったことがわかっている。
 そして、風間 唯自身は、風魔忍者の頭領だったのである。
 青少年治安局が警戒していたのは、風間三姉妹と暗闇機関だけ。「麻宮サキ」の動きは把握していなかったし、まして、忍者の存在など念頭になかった。彼女たちは、敗れるべくして敗れたのである。いや、敗れたのではなく、自滅した、と言うべきだろう。
 原因は一つ、エリート意識である。
 関根 蔵人の「治安臨界」という概念と、スケバン刑事の存在を利用した「青少年治安局」という道具立ては確かに優れたものだった。だが、それを活かしきれなかった。警戒するべき相手を見誤ったのは、紛れもなく、自分たちは選ばれた人間で、世界を支配するに足る実力を持っている、という傲慢な意識のせいである。風間 唯がいなかったとしても、別の相手に足を救われたであろう、ということは間違いない。
 だから、麻宮サキの名前を聞いたからといって、額の傷がうずく、ということもなかった。全く。
「忍者は、身分を偽っている者の集団。学籍法が成立して、全ての人間が身分を隠せない世界になれば、どうにでもなります」
「おっしゃる通りです」
「あなたも、この計画については、個人の感情を捨ててください。それがプラスに作用することはほとんどない」
 既に、境田が、瞳子に隠れて、与党首脳部と頻繁に接触していることがわかっている。話の内容は学籍法ではなく、その後のこと。境田は、支配者になろう、という野望を持っているのだった。与党の方でも、若者たち、ひいては国民を縛る手法を確立した男を仲間に入れることに反対があろう筈もない。この学籍法が手土産となるわけだ。
「心がけているつもりですが。
 まだまだ、阿川先生の境地に達するには遠いのでしょうね」
「境地?
 目的とその手段を明確に整理する、というだけのことです。
 宗教的な話ではありません。
 それこそが感情ですよ、境田室長」
「こうしてお話して、お叱りを受けるのは随分、久しぶりのことのような気がします。
 初めてお会いした頃のことを思い出しましたよ、阿川先生」

 青少年治安局の事件の頃、瞳子は 17 歳であった。あの冬の彼女は、18 歳の誕生日を目前に控えた少女だったのである。
 あの事件では、実は彼女は中途半端なポジションにいた。
 十人隊の隊長であり、蔵人の片腕でもあった瞳子だが、その立ち位置が明らかになったのは、少年審判が始まるわずか前のことだった。
 彼女が指揮したのは、個々の「取締り」と、番外連合への突入だけであった。死者が出たテロを実行したのは確かに十人隊だったが、指示を出したのは蔵人だったため、瞳子はそれを知ってはいたものの関与していなかった、ということがわかった。つまり、法律面から見れば、彼女の罪は他のメンバーよりもはるかに軽かったのである。
 これはおそらく、瞳子が蔵人の片腕であり、あの事件が仮に成功して蔵人の帝国ができた際に中心的な役割を担う立場であったため、経歴を汚さないように、という配慮があったからではないか、と考えられていた。
 そして短期間で少年院を出所。身寄りのなかった彼女は自立の道を選択する。法律を学び、遅めではあったものの、弁護士の資格を取得した。
 その後、検察庁の役人と面識を得る。瞳子が、漠然とした形で抱えていたアイディアは、それをきっかけに形をなし始めた。
 強力なルールの確立と、個々人、特に、将来の中核を成す若年層の道徳観念を強化することによって、「正しい」世界を実現させる、という瞳子の考えは一貫したものだった。彼女は、青少年治安局が潰滅した後も、それを捨て去ったりはしなかったのだ。
 この信念は、事件以来、法曹界ではタブーに近い言葉となっていた「治安臨界」を口にする官僚、境田 和彦との出会いによって具体性を帯び始めた。彼は、無軌道な行動をとる若者たちを制御することによって、社会不安をかなりの程度まで抑制することができる、と考えていた。
 瞳子が彼を室長としで担ぎ上げる形で、その考えを実現するための組織として、青少年特別対策室が設立される。青少年の犯罪は社会的な関心事であったため、さほどの抵抗はなかった。
 第二歩の学籍管理法も同様である。これを首都検察庁が推進するのは不自然であるため、与党筋に手を回し、首都検察庁はそれを支持、という形に持っていったのだが、これもスムーズだった。
 瞳子自身は、境田の私的な顧問弁護士、ということになる。青少年治安局に籍を置き、司法省を舞台とした事件の当事者である彼女が検察庁入りする、というのは不可能な話だった。

「何度も叱られましたね。
 そう、僕も阿川先生の高潔な理想に打たれた生徒の一人、と言っていいでしょう。青特室のメンバーはみなそうですが…僕も初心に戻って、謙虚に計画を進めるよう、心がけねばなりませんね」
 瞳子は聞き流した。
 タブーになっている、というだけで、まだ「治安臨界」の考え方に賛意を持っていたり、やり方はともかく青少年治安局の考えそのものは正しかったのではないか、と考える「関根蔵人信者」はいる。その後継者である瞳子を「奉じる」ことで境田が得るものは多いのだ。そのための追従である。
 境田がそういう男だ、ということは早いうちにわかった。だが、その行動力は使える。
(寧ろ、塚本の方か)
 StID Supporter や StID Soldier は、切り捨てやすいグループにしておけ、という指示が出ている。自分たちの身辺をきれいにしておくためである。これを忠実に守るということはつまり、塚本は彼らの「親分」になってはならない、ということである。単に道具としての存在にとどめておく、塚本の忠実な部下であってはならないのである。
 ということは、横取りが可能だ、ということなのだが、塚本がそれをきちんと守ることができなかった場合はどうか。弱い存在の少年や少女たちのことである、強力な権限をもって命令を出す存在に、精神的に依存してしまう可能性は決して低くない。
 塚本が境田の「忠実な部下」であることはもうわかっている。
(その時は…彼らにも、境田と一緒にいなくなってもらうしかない)
 やむを得ないだろう。瞳子の見た範囲では、彼らはまだ青少年治安局の兵士の域にすら達していない。十人隊など先の話である。使い方次第では便利だろうが、失って痛い存在でもない。StID Supporter の再構成は難しくはないし、StID Soldier が必要だとは思えない。麻宮サキや暗闇機関、風魔には別の方法で当たるべきだ。むしろ正攻法の方が学籍法成立には有利なはずだが。
(私に戦術面で弱点があることは否定できない。
 やはり、私自身の手勢が必要か)
 境田がまだ何か言っているようだったが、瞳子はそれを聞いてはいなかった。

「西村!」
 男性教師の声が聞こえた。
「廊下を走るな。子供じゃあるまいし」
「は、はい。すいません」
「お前、自分の立場がわかってるのか?」
 少年が怒られている。周りの生徒たちはクスクスと、あるいはニヤニヤと笑っている。
 西村というのは、この秋に新しい生徒会長となった 2 年生である。
 周議館高校は、学校側との折衝でルールを決め、それをきちんと守る、という体制が出来上がっているため、ほかの学校と違い、廊下で怒鳴られる生徒というのはそれほど多くない。この時期の新生徒会長はほとんど唯一の例外である。
 そういう体制ゆえ、生徒会には仕事が多い。ことに、新しく生徒会長になった生徒には、日常の作業に加え、会長として把握しなければならないことが山のようにある。多くの場合に、生徒会事務局員として活動してきたものが生徒会長になるのではあるが、会長にしか知らされない事柄、というのもある。運動部のリーダー、文化部のリーダー、各委員会の委員長などとのルートも確立しなければならない。就任時期と中間試験の時期も重なる。文化祭も近い。その結果、新会長は校内を走り回らなければならなくなってしまうのだった。
 これについては、1 ヶ月足らずで終息することでもあり、周議館の秋の風物詩として捉えられている。
「へぇぇ」
「まぁ、ガス抜きだよね」
 2 年 B 組の保健委員で、秋の改選で保健委員会の委員長ともなった宮内が言う。
「ガス抜き?」
 転校してやっと 2 ヶ月。流石のサキも、そこまでは知らない。
「そうか、今年は大して揉めてないからサキっちには実感ないかもしれないけど、うちの会長はね、結構、強力なんだ。後で生徒会会則、読んでみるとわかると思うけど、その気になれば、生徒総会の決定を凍結することもできる」
「あぁ、読んだ読んだ」
「だから、これくらいの苦労はしてもらわないとね。これでヘバるような奴なら即刻クビ、ってのが、うちの不文律って奴」
「あの、西村って人、どんな人なの」
「武闘派らしいよ」
「武闘派?」
 大島が会話に加わってきた。
「すぐに議論を挑んでくるんだって。授業中にやって、『今は授業中だ』って、先生にエラく怒られたらしいよ」
「会長向きじゃないんじゃないの、って噂もあったよね」
「あったあった」
 対立候補がいなかったので信任投票になった。演説の口調は言われてみれば、そのような雰囲気だった。サキは何も知らないから、言っていることはまともそうだし、評判は必ずしも悪くはないようなので信任したのだが、ほかの生徒達も似たようなものらしかった。
「ま、リーダーの資質ってのも色々ございましょうから」
(資質…)
 周囲を強力に引っ張るリーダーもいれば、周囲が自発的に行動するよう仕向けるリーダーもいる。口うるさいのもいれば、放任型もいる。
(どういう人だったんだろう、暗闇司令って)
 汀、風間三姉妹、天城。彼らは何故、ああまで暗闇司令に固執するのだろう。「暗闇司令」である以上、無能な人間であったということもないだろうが、事情はどうあれ、彼は暗闇機関を潰滅させてしまった男ではないか。暗闇機関のメンバーを再結集、学籍法に対処して、ひいては再起を図るには確かにリーダーは必要だろうが、その男でなければならないのか。
(知りたい…暗闇司令、という人間)
 汀や三姉妹の手前、遠慮している。自分が、この点について苛立ちを感じている、という自覚もあるから控えてはいるが、天城ならきちんと説明してくれそうな気がする。そのうちに時間を見つけて、じっくり聞いてみよう、とサキは思った。

「一つ、気になっているのですが」
 境田が言った。
「なぜ、ヨーヨーを使わないのでしょうね、あの『スケバン刑事』は」
「知りません」
 瞳子は率直に言った。
 確かに、スケバン刑事のシンボルでもあるヨーヨーが使われた形跡がない。それは何故だ。
「今更、『桜の代紋』ではない、ということでしょうか」
 境田はのんきなことを言った。この男はやはり、「スケバン刑事」を過小評価している。
 それも無理からぬことではある。数多ある犯罪の中で、スケバン刑事や暗闇機関が関与したのがどの事件で、それはどのような実態だったのか、ということを示す資料はほとんどない。彼女たちが倒したのは「巨悪」であり、倒した後ですら口にすることを憚られるような存在だった。個々の小さな事件は裁判となったものの、その中核部分は、麻宮サキが倒した、ということだけで決着、多くの者が口をつぐんでいる。
 唯一、その情報があったのは暗闇機関本部だったが、その設備は潰滅の間際に機関が閉鎖している。あるいは核シェルターと形容してもいいほどのその設備は、機関が潰滅、関係者の多くが死亡あるいは行方不明になった状態では、それを開く方法を知っている者はいなかった。
 慎重な作業が行われはしたが、暗闇機関が、自分が持っている情報を外部に漏らすことを容認するはずがない。正規の手続きを取らずに開けたことを検知したセキュリティ システムは、内部に格納されている情報を全て利用不可能な形に処分してしまった。紙は燃え、電子情報の媒体が薬品に浸された。
 その作業で死傷者すら出ているのだが、それは全て事故として処理された。責任者たる暗闇司令は不在、責任を追及しようとすれば、暗闇機関の設置を許した政治家や古参官僚などの重鎮に矛先を向けるしかなかったからである。それはつまり、「暗闇機関」というのが、とてつもなく「面倒」で「厄介」な存在だった、ということの証拠でもあった。
 そういう意味では、自ら痛い目に会ったことがある者を別にすれば、現在でも暗闇機関を忘れられないでいる者は、実情を知らずに柳に怯えているだけ、とも言える。その正反対に、境田のように、どうとでもなる、と考えている者もいる。
「私たちは機関の存在を承認してはいない。桜の代紋を使うことはできない、というのは事実でしょうね」
「なるほど」
 秘密裏に行動したいわけでもあるまい。それは、その女が「麻宮サキ」を名乗っているのだから明白だ。
(ヨーヨーを作れない、ということもある)
 あのヨーヨーはただのヨーヨーではない。重合金製で、堅牢な鎖を巻いてある。簡単に作れるような代物ではない。
 青少年治安局のときには、風魔がほとんど動いていないことがわかっている。今回はその逆で、風魔が主体なのではないか。そして彼らは、ヨーヨーよりも有効な武器を持っている、それがあのポインタだったのか。刃はついてないにしても、刀のような使い方ができるのだから、そういう推理は可能だ。機関が、以前よりははるかに弱体化しているだろう、ということとも整合性がある。
 とすれば、重点を風魔対策に移す、ということも考えられる。であれば、この首都検察庁 特捜部は活動しやすい場所とは言えない。学籍法には使えるとしても、別の組織を考える必要がある。
 やはり、境田との協力関係には変化が生じることになる、と瞳子は思った。

Ver.1.0: 2004/10/31

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