みるくの場合 ─闘病日記─


* はじめに *

2004年5月20日。みるくの具合が突然悪くなりました。
血液検査やレントゲンなど、さまざまな検査を行なうも原因は不明……
そして6月13日、これまでの検査結果や所見など、総合的な状態から、
FIP(猫伝染腹膜炎)である可能性が非常に高いことを告げられました。
それ以前から、私たちはFIPの可能性を幾度も疑い、自分たちなりに病気について調べてきましたが、
未だ解明されていないことの多い病気であり、ハッキリとしたことはわかっていませんでした。
そこで、これまでインターネットや文献、担当医師の話などから判ったFIPについての知識をまとめ、
このような形でHP内で公開することに決めました。
私は専門家ではありませんし、これらの情報の真偽を確かめる術もありません。
ただ、同じようにFIPと診断された猫と暮らす誰かのため、少しでもこのページがお役に立てればと思います。
残念ながら、7月5日、みるくは治療のかいなく他界しましたが、
1日でも早くこの病気の有効な治療法が確立されることを祈って、このページを残しておくことにします。

※このページでは、闘病日記と称してみるくの病気の経過や検査結果、かかった費用などを記載しています。
FIPは猫によって発症のしかたが大きく異なります。みるくの場合“ドライタイプ”に分類されますが、
同じドライタイプでも病変が現れる箇所や程度、進行、治療効果など違ってきますので、あくまで参考程度にお考えください。



 INDEX
 闘病日記 ─最初の兆候─  2004.05.20〜05.24
        ─突然の入院─  2004.05.29〜06.12
        ─病名の確定─  2004.06.13〜06.26
        ─誕生日祝い─  2004.06.27〜07.05
        ─その後の話─  2004.07.05
 検査結果
 FIP(猫伝染性腹膜炎について)




─最初の兆候─
2004.05.20
みるくの元気がない。昨日までは変わった様子はなかったのに、今日は食事にもほとんど手をつけず、テーブルの上に横になったままあまり動こうともしない。それでも、最初は母親が泊まりにきていたせいで緊張していたのかもとか、雨だったので体がだるかったのだろうかと考えていた。

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2004.05.21
みるくは今日も元気がない。明日、病院へ連れて行くことにした。

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2004.05.22
以前、予防接種でお世話になった病院にみるくを連れていった。原因がまったく分からないので、とりあえずひととおりの検査をしてもらうことに。詳しい検査結果はまだ不明だが、蛋白分画でγ値の数値が異様に高いことが判明。一過性のものかも知れないが、白血病などの可能性も考えられると伝えられた。病名の確定や治療法は、詳しい検査結果が戻ってきてからということで、ひとまず栄養剤を注射してもらう。食欲が落ちたのは一昨日からだが、年齢のわりに肉のつきが悪く、体重が少ないということだった。この時点での体重、3.2kg。

<検査・治療内容>
●初診料
●一般血液検査
●生化学検査(16項目)
●猫エイズ+猫白血病ウイルス
●トキソプラズマ
●FIP(猫伝染性腹膜炎)
●皮下注射料
●総合栄養剤輸液剤注射
\1,050
\2,100
\6,300
\4,200
\3,150
\3,150
\3,675
\2,100
合  計  額 \25,725

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2004.05.23
栄養状態があまりよくないので、今日も病院で栄養剤を注射してもらう。食事も、とりあえず食べられるものを与えていくことにした。

<検査・治療内容>
●再診料
●皮下注射料
●総合栄養剤輸液剤注射
\525
\3,675
\2,100
合  計  額 \6,300

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2004.05.24
みるくは相変わらず元気がない。病院へ行くと、まだ原因もわからないので、とりあえず2〜3日様子をみようということになった。あまり水を飲まなくなってしまったので、水分をとれるように病院で缶詰を購入する。

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2004.05.27
状態を確認するため、みるくを病院に。レントゲンをとったが特に異常なし。ここ数日まともに排便をしていなかったので、腸を動かすための注射と、栄養剤を打ってもらった。このまましばらく様子を見て、ひと月後に再検査をすることに。先日行なった検査結果の報告書も受け取ってきた。

<検査・治療内容>
●再診料
●レントゲン撮影
●X線読影料
●皮下注射料
●総合栄養剤輸液剤注射
●スペシフィック FRW
●スペシフィック FXW
●a/d (缶1ヶ)
\525
\6,300
\1,050
\3,675
\2,100
\210
\210
\420
合  計  額 \14,490



─突然の入院─
2004.05.29
外出先から戻り、みるくに夕食を与える。それを少し食べて、お土産にと買ってきた猫草も少しかじった後、数分して突然みるくの様子がおかしくなった。左の後脚を不自然に前に突き出して、まるでストレッチをするみたいに大股開きで座っていたのだ。最初は単におかしな(笑える)姿勢だなと思っていたのだが、単に脚がすべったにしてはどうもおかしい。じっと観察していると、どうやら後脚に力が入らないようだった。酔っ払ったように頼りなくよたよた歩く姿を見て、これはただ事ではないと思い、慌てて病院へ電話した。診察時間は終了していたが、事情を説明すると今から診てくれるという。キャリーバッグに押し込んで病院へ駆けつけ、状態を話し、みるくはそのまま入院して様子をみることになった。

<検査・治療内容>
(5/29)
●再診料
●重症入院管理費
●重症入院治療費
●点滴料A
●留置技術料
(5/30)
●重症入院管理費
●重症入院治療費
●点滴料A
(5/31)
●重症入院管理費(半日)
●重症入院治療費
●点滴料A
●内服薬

\525
\4,200
\4,200
\3,150
\1,575

\4,200
\4,200
\3,150

\2,100
\4,200
\3,150
\3,675
合  計  額 \38,325
<点滴の内容>
タウリン散(強肝剤)/ウルソ(強肝剤)/プレドニゾロン(消炎・鎮痛作用)/バイトリル(細菌等の感染防止)

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2004.05.30
入院中のみるくの面会に行く。案内されてゲージが幾つも並べられた部屋に入ると、点滴の針を抜かないようにとカラーをつけられたみるくがいた。許可を得てゲージの扉を開けてもらったが、やはり後脚を触られるのをすごく嫌がる。普段は本当におとなしい子なのに、シャーッと怒って牙をむき出した。そのまま点滴を続けてもらうことにして、先生の話を聞いて帰宅。

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2004.05.31
夜、みるくを迎えに行く。点滴のおかげで少し調子が戻ったようだが、まだ元気とは言いがたい。食欲は少しあるようで、食事に混ぜられるよう、ステロイド薬(粉薬)を処方してもらう。念のため、点滴の針はそのまま残しておくことに。針が出ないよう、包帯をしたままの右前脚が痛々しい。みるくも気になるのか、しきりに包帯を舐めている。

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2004.06.01
食事に薬を混ぜて与えるが、あまり食べようとしない。薬なしだともう少し食べるので、薬の匂いが気になるようだ。あまり食べないようなら、無理にでも飲ませる必要が出てくるかも知れない。

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2004.06.02
昨夜はみるくが変な咳をしていたので気になったが、今日は今日でほとんど食事に手をつけようとしない。数種類の缶詰とささみを用意して、好きなものを食べられるようにする。水も昨日はよく飲んでいたが、今日はそうでもなさそう。寝てばかりいて、また体力が落ちたのではと心配。

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2004.06.05
特に状態に変化はないが、様子をみるためにみるくを病院へ連れて行く。採血をし、再び蛋白などの検査

<検査・治療内容>
●再診料
●採血料
●GOT/AST-P
●GPT/ALT-P
●アルカリ性ホスファターゼ検査
●血中総蛋白検査
●アルブミン(ALB)
\525
\1,050
\630
\630
\630
\630
\630
合  計  額 \4,725

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2004.06.07
みるくの眼が異常に赤っぽく、濁っている感じ。FIPでも眼に異常が出ることがあるらしく、他の兆候を見ても共通点が多いので不安になる。

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2004.06.08
みるくを病院へ連れて行く。眼を診せると眼内出血が起こっているといわれ、とりあえずステロイド剤を一時中断して、目薬をさして様子をみることになった。眼内出血自体は、眼をぶつけたりしても起こるありふれたもので、FIPの場合に眼に出る症状とは違うので、あまり心配ないのでは……という説明を受ける。最近はトイレを舐めるといった異常な行動をとるので、相談してみたが、これも具合が悪いせいではないかと言われる。
今度の土曜に大学病院から先生が来て、通っている病院で勉強会(?)のようなものが開かれるということで、その時にみるくの様子を診てもらってはどうかと提案される。エコーが得意な先生らしく、今まで見つけられなかった異常が発見できるかも知れないので、お願いすることにした。

<検査・治療内容>
●再診料
●眼治療
●点眼軟膏(テラマイシン)
●点眼薬
\525
\525
\1,050
\1,050
合  計  額 \3,150

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2004.06.12
大学病院の先生に診てもらうため、みるくを病院に預けに行く。診察は病院内での勉強会が行なわれる夜になるため、立会いはできないとのこと。そのため、1泊入院させることになる。



─病名の確定─
2004.06.13
みるくを引き取りに行く予定だったが、詳しい検査の結果、やはりFIPの可能性が非常に高いと告げられる。エコー検査を行なったところ、腎臓が変形し、水のようなものが溜まって膨らんでいるというのだ。今のところ肝臓には異変が見られないが、FIPドライタイプの可能性は95%だという。抗ウイルス薬として知られるインターフェロンを通常の10倍量で集中投与してみることになり、そのまま入院が延びる。インターフェロンは猫によっては効く場合もあるが、効果がみられるとしてもほとんどがウェットタイプの猫であり、ドライタイプの場合は確率が低いと念を押された。もし効果が現れた場合、病気が回復するわけではないが、食欲が増すなど状態が安定し、延命効果が得られるとのこと。確率は低くても、他に方法もないので試してみるしかない。

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2004.06.15
夜、みるくを病院へ迎えに行く。ステロイド剤はそのまま中止して、家でしばらく様子をみることになった。食事は少し食べる程度。帰宅して早々、トイレを頻繁に舐めるのが気にかかる。

<検査・治療内容>
(6/13)
●再診料
●重症入院管理費
●重症入院治療費
●留置技術料
●重症点滴料B
●特殊注射
●エコー検査
(6/14)
●重症入院管理費
●重症入院治療費
●重症点滴料B
●特殊注射
(6/15)
●入院・検査説明
●重症入院管理費
●重症入院治療費
●総合栄養剤輸液剤注射
●特殊注射

\525
\4,200
\4,200
\1,575
\4,200
\8,400
\3,150

\4,200
\4,200
\4,200
\8,400

\0
\6,300
\4,200
\2,100
\8,400
合  計  額 \68,250

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2004.06.16
みるくの様子は変わらず。少し食事をしたが、いつも好んで水を飲んでいた洗面台へジャンプできないらしく、水を飲むのが不便そう。

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2004.06.18
水分をほとんどとらないので、仔猫用の粉ミルクを買って来て飲ましてみると、少し飲むようになった。顎の下の部分の毛が固まって、肌も荒れている様子。こすると乾燥した皮のようなものがはがれ落ちた。痛がったり、痒がったりする様子はない。ミルクを飲むときに汚すことがあるので、それが固まったものかも知れない。

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2004.06.20
病院で栄養剤を打ってもらう。体重は2.6kgにまで減っていて、熱もある。顎の下の部分は、皮膚病になっているとのこと。健康な猫でも皮膚病にかかりやすい場所なので、それほど心配はないらしい。とりあえず少しでも全身状態をよくするために、毛を刈って消毒してもらい、塗り薬を処方してもらう。顎の下の毛がなくなったせいで、顔が一回り小さく見え、なんだかメインクーンじゃないみたいに見える。

<検査・治療内容>
●再診料
●局所消毒処置
●外用薬 軟膏剤(ドルバロン)
●皮下注射料
●総合栄養剤輸液剤注射
\525
\2,100
\1,575
\3,675
\2,100
合  計  額 \9,975

------------------------------------

2004.06.21
みるくはまったく食欲なし。点眼と皮膚病の軟膏だけ塗ってやる。

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2004.06.22
伏せた姿勢を保つのがツライのか、顔のすぐ前まで食事の容器を持っていってやらないと食べようとしない。好きだったささみも、固形物は食べづらいのか、手を出さなくなった。

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2004.06.23
みるくは後脚がうまく動かなくなってきたらしい。FIPの症状のひとつに「後駆麻痺」というのがあるが、これがその症状なのだろう。踏ん張ることができないので、当然ジャンプは出来ず、普通に歩くのも難しいようだ。フローリングの上を滑って、爪が当たるカチカチという音がする。

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2004.06.24
後脚はさらに悪化し、ほとんどいうことをきかなくなってしまった。そのため、好んで眠っていた自分の猫用ベッドにも入れない。前脚だけは突っ込んで中に入ろうとするのだが、後脚が持ち上がらないため、ほんの10cm足らずの段差を超えることができないのだ。小さな物音や人の動きにも過敏に反応して、びくっとして逃げようとするが、脚が動かないのでうまく逃げることもできず、余計におびえている怯えてしまう。いろんなところに神経症状が出てきている。

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2004.06.26
病院へ行き、神経症状が出てきたことを説明する。病院が嫌いで、最近はキャリーバッグをなかなか出ようとしないみるくだったが、今日はいつにも増して抵抗をみせた。バッグを斜めに傾けて、バスタオルでくるむようにして引っ張り出す(猫はバスタオルなどをかけると大人しくなるので、そのためだろう)。歯をむき出して威嚇したり、怯えたり、そういったものもやはり神経症状だとのこと。FIPで怒りっぽく性格が変わったようになる猫は多いのだという。
ここまで症状が悪化すると、もうできることは少なく、残された選択肢は「このまま自宅で最期を迎える」か「栄養剤を打つなど、少しでも状態をよくすることに努めて様子をみる」か、「安楽死させる」の3つしかない。とりあえずその日は栄養剤を打ってもらって連れ帰り、家族で話し合うことにした。

<検査・治療内容>
●再診料
●皮下注射料
●総合栄養剤輸液剤注射
\525
\3,675
\2,100
合  計  額 \6,300



─誕生日祝い─
2004.06.27
これまでは転びながらもなんとか歩こうとしていたのだが、昨夜から洗面所の床に寝転んだまま、少しも動こうとしない。食事を用意しても動かないので、洗面所まで運んで食べさせてやる。昨夜くらいからトイレに上がることもできなくなっていたので、トイレの周囲にバスタオルを敷いておいたが、案の定、トイレの近くの床で出してしまったようだ。掃除をして、同じ場所にペットシーツを広げておく。
あまりに元気がないので、1ヶ月早いけどみるくの誕生日のお祝いをすることにした。ショートケーキを買ってきて、ロウソクを灯し、生クリームを食べさせてみる。今までは人間の食べるものは体に悪いからと、食卓の上のものを欲しがっても決して与えなかったのだが、今日は特別。生クリームを口元に近づけると少し舐めたが、それ以上食べようとはしなかった。今日は缶詰の食事も少し舐める程度。うまく食べられないせいなのか、食欲がないのか、すぐに顔をそむけてうずくまってしまう。
まだ呼びかけると、ときおり顔を上げて返事をするが、近寄って来ようとはしなかった。触ったり抱いたりするのも怯えるので、なるべくひとりでそっとしておく。

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2004.06.28
みるくは洗面所からほとんど出てこようとしない。立ち上がる気力さえないようで、転んだりしてどこかにぶつかる心配がない代わりに、どんどん体力が落ちてきているのが分かって、見ているのがつらくなる。昼過ぎに洗面所で失禁。耳も肉球も、全身が乾いてしまっている感があるのに、どこにこんなに水分が残っていたのかと思う。夜、缶詰を開けると少しだけ舐めたが、すぐに止めてしまった。注射器で無理やり水を飲まそうとするが、パニックを起こしたので中止する。

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2004.06.29
夜のうちに、洗面所で少し失禁した跡を発見。洗濯機を動かすと、音が嫌だったのか這うようにじりじりと移動し、リビングまで来て眠っていた。その後、昼位に再び失禁。ほとんど水分をとっていないのに、どこにこんな水が残っているのだろう? その後、台所の床に寝そべったまま動こうとしなくなる。缶詰は嫌がって受け付けず、水を飲ませようとするとパニックになったが、粉ミルクは自分から少し飲んだ。体はすっかり痩せ細り、体を撫でると骨や内臓の形が確認できるほど。抱き上げると怖がるので、体重は量っていない。

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2004.06.30
粉ミルクなら飲むのだが、ちょっと口をつけただけでやめてしまうので、1〜2時間起きに少しずつ飲ませる。夕方、洗面所で失禁。もう体をキレイになめることもできないので、塗れたティッシュで軽くふいてやる。友人に猫の病名と様子をメールしたらすぐに電話がきて、少し話をした。彼女も数年前に白血病で愛猫を亡くしているので、闘病生活のつらさはよく分かっているようだ。「もう回復の見込みがないようなら、入院や流動食は猫の負担になるだけなのでやめてあげてほしい」と言われた。
どんな姿でもいいから、1日でも長く生きていて欲しいと思うのが人間のエゴなら、苦しむ姿を見ていられないから、安楽死させたい(或いはそのままそっとしておいてやりたい)と思うのも人間のエゴだろう。人間ならばそんな状態になったとき、どうしてほしいか告げることもできるだろうが、猫にはそれを伝える言葉がない。もう苦しませたくない、と思っても、みるくがこちらを見て鳴くのをみると、もっと頑張ってほしいと願ってしまう。

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2004.07.01
7月に入った。26日にはみるくの1歳の誕生日がある。
今朝も少し失禁していたが、トイレシートの上だったのでシートの交換だけで済んだ。淋しいのか、具合が悪いのか、今日はしきりに鳴いて私たちを呼ぶ。頭や体をを撫でてやると、少し落ち着いてそのまま横になっていた。今日はみるくをあまり飲まない。口元へ近づけると匂いは嗅ぐのだが、口をつけようとしないことが多かった。深夜、ふたたび失禁。一体どこから水分をひねり出してくるのだろう?

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2004.07.02
朝起きると、またおしっこしたようだ。シートの上ですぐに吸い取ってくれるとはいえ、そのまま上に寝て移動しようともしないところをみると、もう少しでも余計な体力を使いたくないのだろう。みるくを少し飲んで、そのまま寝ている。午後、また失禁。
夜、病院へ連れて行く。体重は1.92kgにまで減っていた。貧血症状と白目や耳の内側に黄疸。大きな症状の変化はないものの、着実に弱ってきている。栄養剤を注射してもらうが、普段は立ち上がる気力もないのに、この時ばかりは全身の力を振り絞って抵抗した。抑えようとしたパパの指にがっぷりと噛み付き、結局パパはあとで消毒してもらうことに……。もっと大変だったのは看護士さんで、噛み付かれたせいで出血してしまったようだった。
一方、みるくはというと暴れすぎて酸欠状態に陥ってしまったので、呼吸が落ち着くまで酸素を吸わせてもらうことに。体力が落ちているせいで、少し暴れるとすぐに口で呼吸し始めてしまう。家に戻った頃には落ち着いていたので、少しミルクを飲ませて休ませた。

<検査・治療内容>
●再診料
●皮下注射料
●総合栄養剤輸液剤注射
\525
\3,150
\2,100
合  計  額 \5,775

------------------------------------

2004.07.03
みるくはもうほとんど動こうとしない洗面所では少し寒いし、目が行き届かないので、寝室の床にトイレシートを敷いて、その上に寝かせておくことにした。前日に、栄養剤を注射したせいか、排尿の量は少し多めの様子。
一方、指を噛まれたパパのほうも、その後手が痺れると言っていたが、今朝になってみると膿が出ていた。病院で消毒はしてもらったのだが、ちゃんと病院へ行った方がいいだろうか? とりあえず消毒して軟膏を塗っておいた。同じように噛まれた看護士さんは大丈夫だろうか?

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2004.07.04
今日はミルクもまったく口をつけようとしない。目の前で指を動かしても反応せず、両目とも失明してしまったか、それに近い状態のようだ。耳は一応聞こえているようだが(大きな音には怯えるので)名前を呼んでも返事することはなく、聴覚も機能が低下しているのかも知れない。バスタオルにくるんでベッドの上に寝かせておいたが、しばらくして何に反応したのか、突然暴れ出して落ちそうになった。その後、少し落ち着いたが、頭が痛むのか、両手で頭を抱えるようなしぐさをして、しきりに鳴き声を上げる。後足もときおり痙攣して、苦しそうで見ていられない。23時頃、抱きかかえたパパの手をペロペロと舐めるので、そこへ水を垂らしてやって、少し水を飲ませる。



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2004.07.05
AM2時。発作のようにのたうち回る回数が多くなった。呼吸は常に荒く、見開いた眼も細かく震えている。どうしてやることもできず、ただ見守るだけ。少し落ち着いてきたので、その間に仮眠をとる。そしてAM5時55分、みるくは動かなくなった。最期はさほど苦しむ様子もなく、静かに、眠るように逝ってしまった。死後硬直が始まってからも身体はまだ温かかった。でも、もう動かない。



─その後の話─
2004.07.05
AM9時。お世話になっていた病院へ電話して、みるくが逝ったことを報告した。そこで紹介してもらった火葬場で焼いてもらい、小さな骨壷を抱いて帰宅した頃には夕方になっていた。墓には入れず、自宅で供養することに決め、みるくのスペースを確保する。病院から花が届いていたので、自分たちで用意した花と一緒に、骨壷の周りに飾ってあげた。その夜はお通夜代わりにお刺身を供えて、きちんとした弔いは後日改めて行なうことに決めた。
みるくは1歳の誕生日を迎えることなく旅立っていった。昨年の10月4日に我が家にやってきて以来、たった9ヶ月しか一緒にいられなかった。けれど、その短い間に、たくさんの愛情と、癒しと、思い出を残していってくれたと思う。今はまだみるくのいない生活に慣れずに戸惑うことも多いけれど、いつかその感覚が少しずつ薄れても、みるくと過ごした時間だけは忘れることはないだろう。ウチの子が一番、というのはペットと暮らす多くの人が思っていることだろうけど、みるくは本当に可愛い子だった。大きな目も、ふわふわの尻尾も、甘えん坊なところも、ちょっと抜けてるところも、全部ひっくるめて愛らしかった。あんまり可愛らしいから、神様に愛されて、普通より早く逝ってしまったのかもしれない。今はまだ新しい猫を向かえる気には到底なれないが、いつかまた猫と暮らす気持ちになれたとき、きっとみるくはまた帰ってきてくれると信じている。そうしたら、みるくにしてあげたかった、でもしてあげられなかったことをたくさんしてあげよう。10年でも15年でも、一緒に時を重ねていきたい。そう思う。



検査結果
※異常な値が出た項目に関しては、赤字で強調してあります。

■1回目の検査 (採取日:5/22 検体受付日:5/24 報告日:5/27)

項   目 結   果
トキソプラズマ 8倍以下/陰性
FeLV (猫白血病) 陰性 (−)
FIV (猫エイズ)  陰性 (−)
FIP (猫伝染性腹膜炎)    3200倍
---------------------
※判定基準
400倍未満
  感染は考えられません
400倍〜3200倍
  感染が示唆されますがグレーゾーンです
6400倍以上
  感染が強く示唆されます
蛋白分画 アルブミン  20.4%
α1        1.7%
α2        7.1%
β         8.2%
γ        
62.8% 
A/G比     
0.25 (1〜2)
TP      12.8g/dl (5.4〜7.8)

※( )内は正常値

-------------------

■2回目の検査 (採取・報告日:6/5)

項   目 結   果
TP (総蛋白) ↑ 11.0 g/dl (5.4〜7.8)
※病院の検査では11.0までしか計れないとのことでしたが、実際にはみるくの場合はそれ以上の数値を示しているようです。
ALB (アルブミン) 2.9 g/dl (2.1〜3.3)
GOT/AST 64 U/I (18〜53)
GPT/ALT  37 U/I (29〜84)
ALP 69 U/I (62〜212)
                                ※( )内は正常値
<値の増加により考えられる主な疾患>
○TP(総蛋白)…高蛋白血症、感染症、脱水、腫瘍、ショック
○GOT/AST …肝障害、筋炎、心損傷または壊死