| 「ほっとけない世界のまずしさ」というキャンペーンをなくすな3 |
「世界の貧困」という現実を知っている僕のスタンスはこうである。 「一生変わることがなかった貧しさのために、死んでいった子供たちが、今まで何億人といたのだから、世界中の貧しい子供たちを助けるためには何をやってもいいのである」 だから、この「ホワイトバンド運動」がPR会社の宣伝のおかげで、無関心で純粋な日本の若者をも大量に巻き込み、日本政府の歩んでいたアメリカ追従の基本的政策方針から、ベクトルを少し変えさせそうな勢いであることが、僕はうれしい。 この団体の総意は「これからの日本の国益は、お金だけではなく、世界の貧困にも目をむけ、世界の貧困救済の日本しかできない指導的立場を取る政策が、(世界の中の)今の日本の間接的な国益に沿った日本の新しい道なのです」との趣旨であると僕は理解するが、どうやら今の日本の若者の生き方までをも含んだ日本の社会問題にもなっている様である。 この運動が果たしている役割を僕なりに考えてみることにする。 この運動が、日本の若者に対して、自分たちの身の回りから、世界の貧困問題も含めた世界の現状への関心へと向かわせていることが大きな功績である。今後もぜひ、この運動が主体となり、個人の生き方や日本政府のあり方などをも含めた世界の問題に対して関心が継続できるよう指導してほしいと思う。 当然、ここまで急速に大きくなると、この運動への批判もでてくる。 1どうしてはじめに寄付ではないと表示しなかったのか? これは表示ミスなので、寄付と思って買った輩やファッションで買った若者をも含め、世界の貧困についてのチラシを製作し、必ず読むことを条件に、もし可能ならば、返金すればいいと思う。(手続きが大変かもしれないが)というのも、僕がホワイトバンドをつける意味は「世界の貧困問題を考えているとともに自分の周りも含めた、他人を助ける人間でありたい」という証であるとも勝手に解釈したので、ちゃらちゃらした若者と同類と思われたくないとも感じていた。また、今後は、ぜひ、流行に左右されない心ある人々にも、恥じることなく、堂々と着けてもらう方法も考えてほしい。 2このホワイトバンドは中国製で、なぜ貧しい人々に直接お金が届かないの? 今後はぜひアフリカのスーダンのタブール地方(世界の中の凄まじい飢餓の地域)などに生産拠点を持っていき(安全面で不可能かもしれないが)、工場などを作り、貧しき人たちの雇用を増やしていけばいいのである。もし、ホワイトバンドに生産地を刻印し、机の前に貼れる世界の貧困についてのチラシ付だったら僕は500円でも買う。直接の支援については下に記す。 3、どうしてPR会社が絡んでいるの? まず、もしNGO主体の運動だったら、残念ながら、ここまでの認知度の100分の1にも満たなかったと思うし、PR会社のおかげで、今までのNGOの方々のすばらしき理念にかけた慢性的資金不足をこのホワイトバンド運動が今後も生み出し、日本政府への政策提言以外にも、貧しき人々の住む地域への直接支援などもおこなわれることはすばらしいことである。 だから、今回、金銭感覚のあるPR会社がからみ、NGO活動を支えることは必要なことと考える。また、PR会社はなぜ利益を生み出してはいけないのか? 僕の意見はこうである。「世界の貧困問題をよくぞここまで認知させていただきありがとうございます。また、今後は永続的に続けるためにも、自社利益も考えたNGO活動を支える母体としてお願いします」こんなところである。 僕はこのプロジェクト関係者がこのホワイトバンド運動の批判的意見をインターネット上に見つけるたびに凹んでいると聞く。 この際だからはっきり言おう。 食べ物もなく、水も汚く、病気になっても薬もなく、貧しさで苦しみ、誰からも知られることもなく、息を引き取っていった子供たちの気持ちはこうである。 「プロジェクト関係者のみなさん、NGOのみなさん、私たちに初めて光を当ててくれてありがとうございます。それから、ぜったいにこの運動をやめないで。お願いだから。私たちと同じ苦しみの子供たちをひとりでも多く助けてあげて」である。 僕はどうしても、この大義あるホワイトバンド運動を批判する方々の気持ちがあまりわからない。 僕は今、すごく感じる。まもなく、世界中で食料がない、水が汚い、薬がないなどの貧しさで、死んでいった何億という無垢なる子供たちの魂が天の国からこの日本にも下りてくることを。貧しくて死んでいった子供たちの魂はこの「ほっとけない世界のまずしさ」というキャンペーンを影で支えていく。 2005年11月6日 四ノ宮浩 PSご意見ご感想は info@offfice4-pro.comまでお願いします。
<番外編>
「フィリピンのほっとけない世界の貧しさ」 昨日、また、国際電話があり、知り合いの貧しきフィリピン人が死んだとの連絡を受けた。 彼は20歳代半ばの男性で(仕事は無職です)、空腹のあまり、ゴミ捨て場から、捨ててあった肉などの食べ物を拾って食べ内臓がおかしくなり、すぐ病院にいったら血液を取り替えないといけないといわれ、すぐにお金を送ったが、残念ながら間に合わなかった。いつものことである。 貧困は確実にすばやく人間の命を奪っていく。僕はたった一人の命さえ救うことができない非力をまた噛み締める。貧困の子供ひとりの面倒を見ることは毎日、3回の食事や服や衛生状態のいい家など実はたくさんの出費がかかり、たった1家族の面倒を1年みることさえ大変な金額なのである。また貧困地域は病気になる率が異常に高く、薬も高すぎて買えないので、免疫力のない子供から先にどんどん死んでいく。今日も世界では1日3万人の子供たちが貧しさのために死んでいくのである。年間だと1000万人以上の子供たちが死んでいるのである。 僕は貧困地域に行くにつけ、よく援助のあり方を問われることがある。「お金をあげてはいけない」とおっしゃる方もいるが、だれも貧しさから抜け出すことができなかった状況をみるにつけ、お金をあげてもなんでも、貧困から抜け出してくれたら、それはそれでいいことだと思う。たとえ1家族に10万円あげたって何も変わらない気がするが、たった10万家族で100億円かかる。(貧しき人は家族親戚、みんなで集まって生活する傾向にあるのでここでは家族単位で考えたが、1家族7人とすると、1人1ドル以下で生活する家族は1億7千万家族という数字になる)だから、直接支援ではない、世界の貧困の構造を変えていくための活動も必要なのである。 フィリピンでは一部の財閥系ファミリー数十家族がフィリピンの富の90パーセントを所有して、国民はあとの10パーセントの富を分け合う構造といわれる。誰が自分たちの家族の富をすべて他人に分け与えるというのか。世の中にそんな聖人君主は誰もいやしない。だからその貧困の事実や原因を知らせ、財閥に外圧をかけて、富やお金を分配できるシステムを作るのもひとつの貧困解決策である。 今、ホワイトバンド購入時の(直接の寄付ではないという)説明不足で購入者からの批判が相次いだという。ここまで世界の貧困問題に陽の目を浴びせ、ここまで無知な大量の日本の若者の姿を暴露させてくれたこのホワイトバンド運動が社会現象になったのだから、一部批判的な輩が出てくるのも当然とは思う。しかし、善意のお金300円ではたとえいくら売ろうが、単位が少なすぎて、世界の貧困問題は何も変わらない。だから、世界の貧困の現実や構造を知らせ、賛同人を限りなく増やし、政治的な手法も使い、誰もやったことのない世界中の貧困を減らしていくのがこのホワイトバンド運動の趣旨だと思う。 ぜひ、学校の先生や教育に携わっていらっしゃる方々は「世界の貧困」という現実をもっともっとこの日本の学生に教えてくださいませ。あまりにも自分本位な生き方の日本の若者になった責任は一体どこにあるのか。まさに、「ほっとけない日本の子供たち」でもある。 この際だから、「ホワイトバンドプロジェクト」で世界の飢餓や貧困に関するパンフレットを国連食糧計画(WFP)や文部科学省と提携作成し、日本の全中学校の生徒に配布するのはどうだろうか。文部科学省の寺脇さんだったら予算を取ってくれるのではないだろうか。あまりにもひど過ぎた世界の貧困への無知。日本には「貧しさの死」という現実が身の回りにないからだろうが、今の世界の貧困状況を知ることは教育問題の原点のような気がする。 あとは、ぜひこの「ホワイトバンドプロジェクト」で世界の貧困についての大学生からの作文コンクールの募集をやり、優秀者には安全に気をつけて(これが一番大事です)、常に貧困の現場に立つ、頼もしいNGO関係者などの案内で現場を見てもらうというのはどうだろうか。(フィリピンゴミ捨て場までは飛行機でたった4時間で、日本からも多くの不良落ちこぼれ学生が訪問し、その後、ほとんどが品行更正するようである)とにかく人を批判する前に、世界の貧しさの現場に行って、見て、聞いて、涙を流し、自分の皮膚に貧困という重い現実を刻みこむから、世界の貧困問題を真剣に考える人間になるのである。このホワイトバンドプロジェクトには、ぜひその人材養成もやっていただきたいと書いて、限られた予算では無理なのかとも思うが一応ここに記す。 また、早々にでも「ホワイトバンドプロジェクト」主催で貧困問題のスペシャリストを集めたシンポジウムを日本で開催してもらいたい。誰もやったこともない世界の貧困問題解決への具体的ロードマップを示すシンポジウムだったら僕もぜひ参加したい。(これも予算がかかるが) PS,監督の放浪日記はまだまだ続く。 2005年11月7日 四ノ宮浩 ご意見ご感想はinfo@offfice4-pro.com までお願いします。
パヤタスゴミ捨て場では一日300台のトラックがやってくる。 |
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