作業ゲーを作ることで名高いソフトハウスキャラのぷちヒット作。
主人公(ドラゴン)が自分の巣を作り、そこに嫁さんを迎えるために巣を大きくして侵入者から金品を巻き上げ捕虜の女の子でえちぃことの練習をするというのが基本路線。
その手段として商人から部下のモンスターを雇い侵入者を撃退させたり、街を襲って得た金で巣を要塞化したりする。モンスターは引継ぎ可能。
体験版が出てるので、まずは少しやってみるのが手っ取り早いんじゃないかな。
基本は作業ゲーだし、その作業を面白いと言えるか否かで評価は分かれるだろうし。
で個人的には、最初はいろいろやることがあって面白く、少なくとも1周目から2周目ぐらいは素直に楽しめる出来だった。
ただ致命的なまでにシナリオが薄っぺらいことと、それぞれのコマンドの独立性が高いことからひとつひとつの作業で得られる達成感が少ないこと。これらがかなりのネックになっている。
なので、そう何周もしないうちに作業ゲーと化してしまった。南無。
以下、その辺をもう少し詳しく書いてみる。
強引に犯したら身も心も主人公に服従しました。終わり。
そんなレベルのシナリオが数本、メインヒロインですらこれに毛が生えたようなものだった。さすがに物足りない。
そもそも構成的に『巣作りor調教』→『何らかの条件を満たす』→『女の子とのイベント発生』を繰り返すだけなのだが、どのイベントもボリュームは少なく、しかも淡々としていて面白味がない。その上、全体的に見てもイベント配置に山も谷もなく、エンディング直前にほんの少しだけ盛り上がりを見せて終わりといった感じである。これではキャラにもシナリオにも深みが出ようはずがない。
女の子同士の牽制など、たまに上手いと思わせるような細かい心理描写が入ったりすることもあるにはあるのだが、それが他のイベントに繋がってこないのでそれ以上にもそれ以下にもならないのが惜しいところ。
設定段階でそれなりに工夫を凝らしてあると思われるシナリオもあるが、この魅せ方では設定が物語と呼べるまでになっていない。ちょっとこういうのは勿体無いかなと思う。
まあ、元よりシナリオに期待するゲームではないし、上記のことには目を瞑ったとする。
それでもシナリオの進行が巣作りに殆ど影響を与えないため、ストーリーを読み進めようという意欲が失せてしまう仕様は問題ではないかと思う。
逆もまた然りで、巣作りの進行状況が女の子とのイベントに影響することも少ない。半数以上のキャラは巣作りがエンディングを迎える条件と無関係となっているのだから当然だ。だからエンディングのためのフラグを立て終わっているにも関わらず巣はまだ規模も小さく中途半端な状態――なんてことは珍しくない。
付け加えると、捕虜とのエッチや街の襲撃などといった各種コマンドは殆どその他のコマンドに影響を与えない。
たしかに現状の作りなら単純明快で攻略しやすいしそれはそれで悪くないんだけど、もうちょっとメインの巣作りとシナリオを絡めてもよかったんじゃないかなーと。
逆に作業を純粋に楽しみたい人にとっては、これがシンプルでいい塩梅のシナリオと感じられるかもしれない。
巣作りを手段ではなく目的として楽しむのにシナリオは寧ろ不要だろうし、本来製作者サイドの意図もそちら側に近いのではないだろうかと思う。
そもそもスタッフが「飽くまで巣を大きくするのが目的のゲーム」と明言してるわけだし。
あとあと、何気に世界観がしっかりしている。それでいて簡潔でわかりやすく卒がない。この手のゲームでは良い出来だと思う。
ただそういった世界観をまったりと楽しめるほどイベント等の出来が良くないのが残念なところ。
巣に隠された財宝を狙ってやってくる侵入者を撃退・捕獲するため、商人からモンスターを雇って迎撃にあたらせることとなるのだが、基本的に配置さえ決めたら後は放置である。
すると毎週末、やってきた侵入者とモンスターが勝手に戦闘し、その結果モンスターが勝てばレベルアップや技能習得、負ければ死亡若しくは逃走となる。
その様子は巣のマップ内にてちまちまと描写される。正直、あまりにこじんまりしてて爽快感はないし、見てるだけなのでちょっと退屈だ。せめて采配なり補助なり何らかの行動を主人公が取れれば、戦闘に多少アクセントができて、もうちょっとやり甲斐のあるものになったと思うのだが……。
育てたモンスターは数体だが次回プレイに引き継ぐことができるので、やり込みの際のささやかな楽しみとなる。
だが別にラスボスや強敵がいるわけでもなく、ただ次のプレイが簡単になるというメリット以外はさほど見当たらない。死ぬ時は本当にあっさりと死んでくれるし。
当然ながらゲームの本筋に影響することはないし、やり込み派にしたら些か物足りない。あと一歩といった感は拭えないか。
ヒロインの女の子にちょっかいを出していると、偶に若しくは頻繁にHイベントが起きる。
しかし描写も内容も淡白な上、何度かヤってればすぐにヒロインたちは身も心も屈してしまう有様。さすがに物足りない。
嫁さんを迎えた時に夜の生活も満足してもらえるよう侵入者を捕虜にしてエッチの練習をすることもできるのだが、こちらはヒロインのそれに比べれば調教完了までに一応ながら何度か段階を踏むため幾分かは良い出来になっているのかな。
あと、抜きには全く使えなかった。簡潔に言うと主人公早漏過ぎ。その代わり絶倫だけど。
アナルなんかもあったけど、ただ肛門に挿れただけでアナルセックスって点は殆ど活かされていなかった。
ゲーム中のBGMは特に主張することもなく、適度に飽きさせない良い塩梅だったと思う。
CVも大きく外れることもなく手堅い感じ。
主題歌はやけにほのぼので世界観とか作中の雰囲気とはマッチしているんだけど、その実態が黙々と作業をこなすだけのシュールなゲームだけに逆に浮いてるように感じた。いや、これは逆に良かったと思うけどw
ようやっとメイン。
定められた期間の中で街を襲って得た財で巣を改築していく。侵入者用のトラップや迎撃用のモンスターを待機させる部屋、捕虜を収容するための牢、作物を得るための畑などなど、そのバリエーションは多い。最初の数周はたしかにこれだけでも遊べるレベルになっている。
しかし何周かプレイするとコツも掴め、やることも作るトラップも決まってくるので飽きてくる。
そこで飽きさせないためにもうひとつ、何か別の要素が欲しかったところなのだが、それに関しては前述の通り。
効率的なモンスターの配置や、侵入者が捕虜を解放しないように(牢に辿り着けないように)する工夫など考えながらプレイすることが多く、巣作り自体は非常によくできていた。これはかなり評価できる部分だっただけに本当に勿体無いなと思う。
またシナリオを進めても全体的な変化に乏しく、侵入者のレベルが上がっても基本的な行動パターンは変わらない。だから一度これという巣を作ってしまい、ある程度強力なモンスターを引き継ぐようになると途端にすることがなくなる。この底の浅さもちょっといただけない。
繰り返しプレイを前提に作られているのだから、もう少し工夫が欲しかった。
また巣をしばらく作っていると侵入者もちょっとずつレベルが上がってくる。しかし最初ははまだ部下が弱く対抗できない。そうなると適当に仲良くなった女の子と結婚し、部下を引き継いで次の周に入ることになる。
この辺のバランスも実に良い出来で、1周進めるごとにちょっとずつ先へ進める(巣を大きくできる)作りとなっている。またちょっとコツを掴む&数周プレイすることで引き継ぎ数などが増えると、自由度も格段に上がりだいぶ楽に進められるようにもなる。難度的には物足りないと感じる人もいるかもしれないが、個人的にはこの程度で丁度良いかなと。
あとは細かいところをちょこちょこと。
街を襲う際のぷちカードゲームはお手軽でわかりやすく、メインが飽くまで巣作りであることを考えれば悪くない出来。
また、クリア後のオマケはかなり楽しめた。何故これを本編で活かさないのかと小一時間(ry
テキストはちょっと弱く、「味あわせる」みたいなエロゲにありがちな不思議な日本語や「モノ先」と表現される鈴口など、つっこみたくなる部分が多々あり。まあ、ギリギリ許容範囲内。
起動時にメーカーロゴがカットできないのはちょっとウザイかな。
総評、よくできた作業ゲー。
巣作り自体を楽しめる人には適度なシナリオとエロに卒のない世界観、絶妙な引継ぎシステムなど、よくできた作品と言えるだろう。些か底が浅い感は否めないと思うが、それはお手軽であるとも言えることだし。
逆にそれ以外を求めた人にはどこか物足りない部分が残るゲーム。作業を作業と感じさせずに積極的に楽しませようという作りではないので、すぐに飽きがくると思う。
好きな人には手堅く纏まった良作なんだろうけど、個人的には地雷だった。残念。
オマケのリュミスの反転っぷりが凄かった。まさにツンデレ。
ユメは子供生んだらおっぱいが小さくなってしまったのが残念極まりない。
キャラクターとその配置は悪くなかったんだけどなー。