日本子どもを守る会50周年によせて






新刊 『花には太陽を、子どもには平和を』−子どもを守る運動の50年−

    中村 博 ・ 中野 光 ・ 堀尾輝久監修
    日本子どもを守る会編


1952年5月に誕生した「日本子どもを守る会」が今年で50周年を迎える。
この半世紀の会の歩みをまとめたのが本書である。
会は発足した1952年は戦争が終わって7年目,その前年には児童憲章が制定されたが,
日本の子どもの現実は厳しかった。
子どもたちは,貧しさとのたたかいと社会的混迷の中に生き,
とりわけ米軍基地の存在は子どもにも憂慮すべき影響を及ぼした。
戦前・戦後にまたがるこの時代,平和と人権のためにたたかっていた人々が
「子どものために」結束したのが子どもを守る運動のはじまりだった。
広島で被爆し,「不死鳥のごとく甦った」といわれる長田新(広島大学教授)が初代会長に就任した。
1960年代から本格化した日本経済の高度成長は,子どもの生活におけるさまざまな問題を生み出す。
農村の変貌と都市人口の急激な増大,教育の能力主義的再編に伴う選別と競争の激化,
ヴェトナム戦争と平和への危機,そのような時,たとえ存在は小さくとも,会の果たした役割は大きかった。
運動の先頭には第二代目の会長,羽仁説子がいた。
1980年代の終わりから世紀末に至る時期,冷戦体制が崩壊したとはいえ,
未来への明るい展望はひらかれず,子どもの人間としての発達は阻まれ,深刻な事件が次々と起こった。
しかし,国際児童年(1979年)に始まる「子どもの権利条約」成立への国際的努力は人々に希望を与えた。
「日本子どもを守る会」の存在意義は,こうした動きの中でますます大きくなっていった。
第三代会長の太田尭の果たした役割も大きかった。
本書は,そのような会の運動が全国的に展開され,貴重な遺産を積み上げてきた過程を詳細に綴っている。
執筆者は80名を越え,貴重な写真も掲載されている。
戦後の子ども史を理解する上で必読の書であると同時に,次の世代への貴重な贈り物になるであろう。
(なかの・あきら 日本子どもを守る会 会長)



領価 3,000円
*お申し込みは日本子どもを守る会へ

    電話:03−5319−3645
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