高裁判決への法学者コメント集
上脇博之さん(神戸学院大学大学院実務法学研究科教授・憲法)のコメント
この度の国家の一連の行動(警察の逮捕、検察の起訴・控訴及び高裁の有罪判決)は、明らかな政治的弾圧であり、今画策されている憲法改悪の先取りである。特に高裁判決は、最高法規である日本国憲法(表現の自由)の存在意義・価値を否定し、司法としての使命・責務を放棄したものである。最高裁は、表現の自由とそれに基づく平和運動・市民運動を萎縮させないためにも、無罪判決を下すべきである。皆さん、日本国憲法の存在意義・価値、自由と民主主義の大切さを、多くの人々が再確認するためにも、最高裁で無罪判決を勝ち取っていただきたい。微力ながらも応援いたします。元山健さん(龍谷大学教授・憲法)のコメント
高裁判決に抗議します。最高裁が高裁判決を破棄して、憲法上の表現の自由を擁護する判決を下すことを要望します。愛敬浩二さん(名古屋大学教授・憲法)のコメント
多様な価値観・利害を持つ諸個人が共生する民主主義社会において、個人が異論に出会う回路を確保していくことの重要性は決定的である。自分の価値観・利害からみて不快だからという理由だけで、そのような情報の流通の処罰を各人が求められる社会になってしまえば、ただでさえ脆弱な日本の民主主義は窒息してしまうだろう。3人の被告は、日本の民主主義を少しでもまともにするために闘っている。ならば、この問題は、日本に生きる全ての市民の問題でもあるはずである。清水雅彦さん(明治大学講師・憲法学)のコメント
情報の送り手としてマスメディアの影響力が強まってきた現代社会において、お金のない市民の意見表明を保障することは「思想の自由市場」の維持のためにも重要です。そういう中で、市民の意見表明の方法としてのビラ配布は貴重な手段です。しかし、このような市民のささやかな表現活動に対して裁判所が逮捕を認める令状を出し、有罪判決を出すことは、国家権力に対して弱者である市民の活動に萎縮効果をもたらし、「少数者の人権の砦」「憲法の番人」としての裁判所の役割を自ら放棄したことになります。先の立川テント村事件東京高裁判決の傾向が続けば、三権分立は実は茶番であり、司法は国家行為の「お墨付き機関」でしかないことを示すことにもなります。最高裁は司法本来の役割を踏まえ、憲法の立場に立って無罪判決を出すべきです。小林武さん(愛知大学法科大学院教授)のコメント
この度の高裁判決は、今わが国では市民の基本的人権が死活の
危機にあることを告げています。
なんとしてでも覆さなければなりません。
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