平成20年秋サシバ観察記録


                                                                     
                                                                       秋のサシバのメインルート? 湘南国際村から大楠山方面を望む。
「年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず。」 これからも永遠(えいえん)に、永遠(とわ)に、永久(とこし え)にサシバは渡り続けていくのだろう。でもそれを観察する人間に与えられる時間はなんと短いことだろうか? 25年近くも追いかけてきたのに、いまだにサシバについてはわからないことだらけだ。長年積み上げてきた知識が、一瞬にして崩壊し、原点に逆もどりするこ ともしばしばである。サシバに出会った当初は、サシバの渡りのルートを特定することなど、簡単なことだろうと思っていた。少なくとも、三浦半島から伊良湖 岬までなら、陸続きだし、一番確実な方法は、サシバに同行することだろうと考えて、オートバイで後を追いかけたことがあった。いま考えるとマンガのような 話だが、でも原点はそこにあるのかななどと最近また考えることがある。越冬地から繁殖地まで、1羽でも群れでも良いが特定のサシバに完全に同行して調査を することができれば、私の求めているものの90%は解明できる筈だし、究極の目的は、そこにあるように思われる。個人の力ではどうにもならないが、 NHKあたりなら十分実現が可能な話だと思う。でも是非実現して欲しいとは単純に思えないところが不思議なところである。一つ夢が実現すると、もう一つの 大きな 夢が壊れてしまいそうな気がするからである。
 
今年は4月28日に春のサシバを終認し、さあこれからという時に、激しいメマイに襲われ、予定していたことがなにも出来ぬままに、8月中旬まで、 貴重な時 間を浪費してしまった。サシバについての過去データや各種の情報分析もまったく手付かずであった。したがって秋の観察についても、体力的な不安もあり、こ れというテーマは、絞 り込 めていないのだが、一つだけ是非検証したいことがある。
それは西湘バイパスの復旧工事が20年4月25日に完了したことによる、影響である。サシバは東京のコンクリートジャングルを避けて飛ん でいることは明ら かであるが、もしかしたら大磯から二宮にいたるかなりの長い距離で、車を誘導するライトを点滅させながら続けられてきた、この大規模な道路工事も避けてい たのではないのだろうか?果たして湘南平神話は復活するのだろうか。このところ南北に両極分解して飛んでいるように思われる鎌倉のサシバも従来のコースに 戻ってくるのだろうか?
 
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8月10日(日)      晴

久しぶりにKJGの例会に参加。 昼前に源氏山の頼朝像の上空を2羽のサシバが旋回しているのはメンバー全員で観察した。例年8月10日頃から、いわゆる 原初的な渡りのサシバが鎌倉周辺に集まってくるが、この2羽も当分は鎌倉周辺に滞留するものと予想される。こうしたサシバの実態を調べることも、とても興 味あるテーマであるが、猛暑のなかでの体力勝負になるので、残念ながら断念せざるをえない。     

9月1日(月)      晴

所用で遅いスタートになったが、11:30−12:30、久しぶりに湘南平の展望台で観察した。 視界は良好、弱い南風が吹いていた。  かなり暑かったが、日陰に入ると、しのぎやすかった。12:22サシバ1羽が、海岸線に沿って大磯ロングビーチの方向に低空で飛び去った。 渡りのようには見えたが、この地域に居ついているサシバの可能性も考えられる。他にはノスリ2羽がテレビ塔の周辺に絶えず顔をだした。アオバト、イワツバ メが目についた他アサギマダラが1頭舞っていた。短い時間の観察であったが、湘南平復活の予感がしていた。

                                           
9月2日(火)   晴

10:00−11:15、湘南国際村の駐車場で観察。南の風がゆるやかに吹いていた。情報を総合すると、 8月10日以来、鎌倉に滞在しているサシバは 2,3羽のようであるが、大楠山と峯山に挟まれたこの周辺にも相当数のサシバが、居着いているものと想定される。こうしたサシバに出会うことは容易なこと ではないが。僅かばかりの可能性に期待しつつ、リハビリを兼ねて湘南国際村に向かった。なにしろ外は灼熱地獄、やむなく車の中から、音楽を聴きながらの観 察となった。結果として、成果はなかったが、大楠山山頂付近には、トビが群れており、時として、サシバらしい飛び方をするものもあり、結構緊張感は維持で きた。
                                             
                                          

原初的なサシバの渡り行動につい ては、まだ不明な点が多いようだ。勿論単なる机上の空論にすぎないが、私は食糧事情が大きく影響しているのではないかと考えている。

繁殖地で、確保できる餌には自ず から、限界があるので、想定を上回るような数のヒナが生まれ、無事に育った場合、ヒナが成長するにつれ、餌の確保が困難になることが想定される。いわば口 減らしのため、元気の良い若鳥が繁殖地から押し出されるのではないだろうか。そうしたヒナが向かう場所は、当然越冬地の方向、即ち渡りのルートに沿ったも のになるだろう。その中で、繁殖が可能な程の餌は確保できないものの、数羽が生活するには十分は場所が候補地になるのではないだろうか?三浦半島は20年 位前を最後にサシバの繁殖は確認されていないので、当然有力な候補地になるのだろう。

現在鎌倉に滞留していると思われ る2,3 羽のサシバがどこから来たのかは、定かではないし、同一のサシバが、滞在しているのか、それとも入替わっているのかも特定は出来ていない。ただ言えること は現時点での、鎌倉地区での収容能力は3羽から、精々5,6羽だろうということである。(情報が全く、入手できない今泉とか、十二所方面を加える と若干数が増えるかもしれないが)仮に7,8羽から10羽を収容できるよ うな餌が、常時確保できるのであれば、鎌倉でもサシバは繁殖するのではないだろうか。同じ理由で湘南国際村付近に滞留しているサシバがもしいるとしても、 その数はMAX6羽程度ではないだろうかと考えている。(勿論ここで推定する収容能力は、1ヵ月以上の長期にわたって、滞在することを前提としている。渡 りの途中で天候調整、緊急避難として滞在する数は、当然もっと大きい筈である。)

だから、もし湘南国際村で、今の 時 期に6羽のサシバに同時に出会うことができたら、大感激なのだが。

9月4日(木)   晴

16:00−16:45  逗子 南郷上ノ山公園の芝生にて観察。風は殆ど感じなかった。16:28 上空を予想外の高度でサシバ1羽が旋回した。こんな時間でもかなり暑く、今ひとつ集中 できなかった。

9月5日(金)   晴

11:00−12:15 湘南平 展望台にて観察。 南西の風がゆるやかに吹いていた。上空だけ青空であったが、周りはもやっており、丹沢の大山がぼんやりと見える程度で、江ノ島も箱根も 全く見ることが出来なかった。でもこんな日は焦点が絞れて観察はしやすい。サシバは11:25に2羽、11:44に3羽、11:52に2羽、11:59に 1羽いずれもかなりの低空に現れた。しかし渡りかどうかの判断は困難であった。この時期、江ノ島の方向で、発見し、国府津の先まで追っていっても、必ずし も渡りとは言えないのだから、このような視界では判断のしようがない。当然ダブルカウントも想定されるが最低3羽いたことは確実である。短時間に8羽のサ シバを観察することができ、久しぶりに湘南平が輝く日であった。このほかノスリが1羽と12:10にはクマタカらしいタカが現れたが、やや遠く、自信な し

9月8日(月)   晴

10:30−11:30、 湘南 国際村駐車場で観察したが、成果はゼロであった。サシバ観察の楽しみの一つに、ヒタキとかサシバ以外の鳥との出会いがある。ただ広大な駐車場の真ん中で は、そうした鳥はやってこないので、サシバだけに集中するためか、疲れも激しいようだ。アマツバメが相当数上空を舞っており、その中には、ハアリオアマツ バメとか、ショウドウツバメなどが、混じっている可能性もあるのだろうが、それをチェックする余裕はなかった。国際村に向かう途中、10:10、滑川の河 口、丁度海岸橋の上あたりを低空で旋回するサシバを車の中から1羽目撃した。絶対に現れるだろうと待ち構えていても、現れないのに、全く思わぬ場所で、出 会うことがあるのが、サシバであり、それもまた人生なのかも知れない。

                                                            

9月9日)(火)  晴

11:00−12:00  笛田公園。

北東の風が緩やかで、それほど暑くもなかった。まだ本格的なサシバの渡りには、間があるのだろうが、滞留サシバの動静が気になる。8月20日に出会った2 羽は、まだ鎌倉にいるのだろうか?最近ネットをみていると、サシバの行動パターンについても研究が多少すすんでいるようだ。
また伊豆七島の サシバの繁殖状況などについても解明が進んでいるようである。ただそれは繁殖地での行動が主体であり、三浦半島のような、原初的な渡りで中間地帯に滞在す るサシバの実態、行動パターンについては、まだ研究者も少ないのだろう。 とても興味深い教材が、身近なところに転がっているようなのだが、攻略方法がなかなか見出せない。こうしたサシバの行動の原点は、餌を取ることなのだろう から、渡りのように風の影響は受けないだろう。そして原則毎日行動するのだろう。  常識的には人の少ない早朝に活動することが多いだろうとは、思うが、何時、どこに行けば出会える確率が一番高いのだろうか?   そんなことを考えながら空を見ていたが、結局なにも現れなかった。      

                                                                                                 


9月10日 (水)   晴       

11:00−12:00  荒崎夕日の丘にて観察。

北北東の風が3m程度吹いていたが、少し暑かった。この場所から見る海は、何時来ても素晴らしい。眼下にある、岩場は昔磯釣りに通った場所である。この場 所にはサシバの思い出はあるが、記憶〔記録)がない。  釣りの合間に、空を見渡したとき確かにサシバが飛んでいたのだが、ただそれだけである。でも北風がやや強い日、サシバが江ノ島の海側を通過していくような 日には、この場所を通過しているような気がしている。その後も何度か足を運んでいるが、サシバには出会っていない。この日もサシバは1羽もあらわれなかっ た。でもなぜか毎年来たくなる場所である。                                                 
                   
9月11日(木)    曇

9:00−10:30 湘南平展望台にて観察。

白樺峠では本格的な渡りシーズンに入ったようだ。この日は気温は25度程度、 北東の風が、かなり強く、サシバは期待薄であったので、久しぶりに大野山 で、ヒタキでも探そうかと思って出発したが、体調が今一で、西湘バイパスに入るのが、不安であったので、急遽予定を変更して湘南平に向かった。途中にサル スベリを街路樹に植えているところがあり、紫や白の花がとても綺麗であった。 眺望は悪くなかったが、なにしろ風が強く、オオタカが数回出現した(同一個 体の可能性が強い)が、サシバもトビもゼロであった。カラスはしばしば現れたが、この場所で、トビがゼロというのはとても珍しいことだと思われる。  
                                                                                                             
                                                         円らな瞳のエゾビタキ

9月12日(金)    晴

10:30−11:30  立石海岸駐車場で観察。

南東の風がゆるやかに吹いており、とても暑かった。11:05サシバが1羽、子安の里の上空に現れ、低空を旋回した。子安の里は、サシバの滞留するには絶 好の場所だと思われるが、なかなか姿は見られなかっただけに、1羽とはいえ、感動的であった。そろそろ渡りのサシバがやってくる頃だと思われるが、他には 目ぼしい動きがなかった。

                                             
9月13日(土)   晴

10:00−11:00   笛田公園にて観察。

北東の風が緩やかに吹いており、かなり暑い日であった。でもこの場所で渡りのサシバを見るのには、絶好の条件であったので、もし本格的な渡りが始まってい るなら、期待ができると相当集中して観察したが、サシバの姿は全く、発見できなかった。 たったT時間でグッタリして、退散。なかなかペースがあがらない ようだ。    

9月15日(月)     曇

9:45−11:15  逗子披露山公園で観察。

北東の風が、かすかに吹いていた。空は曇っていたが、眺望も悪くなく、いかにも渡りのサシバがやってきそうな雰囲気であったが、結局サシバは1羽も見られ なかった。
白樺峠では既に3,300羽のサシバが通過し、各地でもぼちぼちサシバの観察体制が整備されつつあるようだ。本格的な渡りだと実感できるサシバの群れに早 く逢いたいものだ。

                                                                       
9月17日(水)     晴

10:00−11:15   湘南国際村駐車場にて観察。

北北東の風が2,3m程度、空はややもやっていて、少し暑かったが、条件的には決して悪い日ではなかったので、渡りのサシバに期待して、かなり集中して観 察したが、残念ながらサシバもその他のタカも、1羽も見られなかった。これまでは三浦半島に滞在しているであろうサシバの実情を把握する目的で、この場所 に通ってきたのだが、予期したほどの成果は上げられなかった。しかし間違いなく滞在しているサシバがいることは確認できたと思う。これからは本格的な渡り の時期なので、当然目的を変更する必要がある。武山を通過するサシバはほぼ、大楠山から峯山の中間にあるこの場所を通過して行く筈だと推測しているのだ が、それ以外にも富津または千葉県のその他の地点から武山を経由せずに渡ってくるサシバも相当数がこの地点を通過している筈だと思われる。その関連を調査 するのが、これからの第一目的になるのだろう。仮にこの場所が武山とだけリンクしているのであれば、あえてここで観察する意義はないように思われるが、果 たしてサシバは実際はどのようなルートを辿っているのだろうか?   

9月19日(金)    曇

10:00−11:30  湘南国際村の公園にて観察。

台風接近で、午後から天候悪化が予想されたが、午前中は視界はやや悪かったが、北東の風が2m程度、暑くも寒くもなく、まあまあの条件であった。
峯山付近で紛らわしい鳥が、見られかなり集中して観察したが、サシバは一羽も確認できなかった。上空アマツバメが乱舞していた。
白樺峠では9月18日現在、既に5453羽のサシバが通過している。昨年の総数は6907羽だったので、早くも昨年実績の80%弱のサシバが通過したこと に なる。昨年の9月18日現在での通過数は2191羽にすぎなかったので、今年の出足の良さが注目される。これに対してその他の各観察地点では、サシバの渡 りは、むしろ遅れ気味のようだ。これは何を意味するのだろうか?
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サシバがさっぱりやってこないので、この辺で、少し脱線して頭の体操。

サシバの渡りは存在しない???

皆さんは「ゼノンのパラドック ス」という言葉を聞かれたことがありますか?

私は中学か高校で習ったのか、ま たはだれか別の人から聞いたのか定かではないのですが、どこかで聞いた記憶があります。とても難しそうなタイトルですが、その通りで、実はとても難しい哲 学か数学の分野の話です。したがって私には良くわかりません。わずかに解っている部分だけを、サシバの渡りに当てはめて見ると、サシバは越冬地(A)から、繁殖地(B)まで、渡りを繰り返している わけですが、このパラドックス(一見正しく見えるが、実は間違っていることと解釈しても誤りではない筈です。)によれば、サシバは永久に越冬地、または繁 殖地に到達できないことになります。即ち渡りは存在しえないのです。

何故かといえばA点からB点まで行くのには、必ずその中 間点を通過する必要があります。中間地点に到達したらさらにその地点とB地点との中間地点を通過する必要があります。中間点はどんなに距離が短くとも無限に存在 するわけですから、サシバは永久にB地点には到達できないことになります。

我々が学習してきた数学では、こ の無限の論理は正しいように思われます。Σマークはあってもサシバの到達地点は存在しえないという論理に誤りがないように私には思えるのです。

ですが現実には、A地点を出発したサシバは、B地点に到達している訳ですか ら、実際にはこの論理は間違っていて、その間違いも私には到底理解できない次元で証明されているそうです。

このパラドックスは無限に関するものですが、サシバの渡りについていえば、なにか大きな 点を見落としているのではないか?なにかのパラドックス、即ち誤った前提条件に基づいて、これまで観察を続けてきたのではないのだろうか?なにかが空回り しているのではないだろうか?と最近思うことがあります。

こんな疲れる話は頭の体操にもな りませんね?    

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9月20日(土) 曇

10:15−11:15  湘南 国際村の公園にて観察。

台風一過の青空を期待したが、や や雲が多かった。北東の風2m程度、気温も26度程度で、条件は悪くなかった。10:42 サシバが1羽中空に現れた。状況からみて、渡りなら当然峯山を 越え、稲村ケ崎方向に向かう筈だと思ったが、予想に反し、二子山の山頂より、北側の方向に消えて行った。このような視界の広い場所であれば、渡りか、非渡 りかの判定は容易だろうと思っていたが、そうはいかないようだ。他にはタカの動きはなく、体調が今ひとつだったので、T時間で切り上げた。

9月21日(日)  曇

9:30−10:45   笛田 公園

今年は9月20日を過ぎるのに、 渡りだと自認できるサシバにはまだ1羽も出会っていない。こんなことは、これまでなかったように思われる。例年であれば武山が飛び始める前にも、鎌倉に やってくるサシバが相当数見られるのだが、他の観察者からの情報でも、今年はそうしたサシバが今のところ見られていないようだ。
この日は予報では南の風5mとなっていた が、実際は、随分弱いように感じられた。この程度の南風なら十分チャンスはありそうだと、期待したがサシバの姿を見ることはできなかった。10:22ハヤ ブサが1羽、梶原方面から現れ、夫婦池の方向に去っていった。スポーツの秋、野球場もサッカー場もプレーをする人、応援をする人で、賑わっていた。これだ け人が多いと、ヒタキも期待薄だ。アマツバメが数羽舞っていた。
昔ソフトボールをやっていた頃、ここのグラウンドで、よく試合をしたが、その時上空をサシバが鳴き声を上げながら舞っているのを何度か目撃したことが、記 憶に残っている。まだ本格的にサシバ観察をはじめる前のことなので、今から30年近く前のことだと思うが、その後そのような光景は一度も目撃していない。

9月23日 (火)    晴

10:15−11:30    笛田公園

気温26度、視界も良く、絶好の条件と思われたが、南の風がだんだんと強くなり5m近くになってしまった。オオタカとノスリが各1羽現れたが、サシバはゼ ロであった。
今年も強い南風には泣かされそうだ。

9月24日 (水)    晴

10:00−12:00    湘南国際村の公園で観察

北東の風が3〜5m程度と強かったが、それ以外は絶好の条件であった。上空、ヒメアマツバメ、アマツバメ、ツバメが多数舞っていた。公園の芝生で、のんび りと空を見ていたら突然、少しはなれたところが、賑やかになったので、ビックリして見てみると、映画かドラマのロケが始まっていた。確かにロケ地としては 絶好の場所だし、バックにタカ柱でも写れば最高なのだが、残念ながらサシバは1羽もやってこなかった。

9月25日 (木)  晴

9:30−11:15   湘南平展望台にて観察。

昨日は、稲村ケ崎で42羽、武山で27羽、矢倉岳で、61羽と各地で、今シーズンはじめてと思われる、サシバの渡りが見られている。稲村ケ崎では、超高空 を飛んだそうだ。湘南国際村は、武山と稲村ケ崎の中間にあるので、当然飛んでいたのだろうが、見落としたと思わざるをえない。富津も条件が良かったのに、 飛ばなかったとのこと。超高空を飛ぶサシバを確実にとらえることは至難のことである。私は最近体調不良のため、まず肉眼でサシバらしき影を見つけて、それ を双眼鏡で追うという方式をとっている。運がよければ、これでも超高空のサシバに行き着く可能性はあるだろうが、それは余程運が良い場合である。初めから 双眼鏡を使ったら、恐らく15分程度で、疲れてリタイアーせざるを得ないだろう。笛田公園とか大崎公園のように過去の実績から、超高空を飛ぶ場合の気象条 件とルートとの関係がある程度頭に入っていると焦点を絞りやすいのだが、その他の場所ではお手上げである。
この日は南風が予想されたので、観察場所の選定に迷ったが、湘南平神話にかけてみた。それ程遠くなく、渡りのサシバに出会える可能性が一番高い場所はやは りここだと思われたからである。
                                                                                        

現地につくと、全般的にもやってはいたが、南風は2m程度と、予想したよりは弱く、条件は悪くなかった。
  9:53           サシバ1羽
 10:12           サシバ1羽
 10:14           サシバ1羽
 10:23           サシバ3羽
 10:25           サシバ1羽
 10:36           サシバ1羽
 10:43           サシバ1羽
 10:58           サシバ2羽
 11:13           ハチクマ1羽
合計、サシバ11羽、ハチクマ1羽を観察することができた。他にノスリが1羽出現した。
これらはいずれも肉眼で、確認したもの、または肉眼で確認したトビを追って行って確認したものである。殆どが低空または中空を東から西に渡っていったの で、渡りだと思われる。観察する視野をテレビ塔を(恐らく鎌倉に向かって観察していることになるのだろう)中心に45度程度に絞って観察したのと、超高空 は、全くマークできなかったので、、当然見落としが、あった筈である。とても疲れたが、今シーズン初めて渡りと確信できるサシバに出会えて、満足感のある 日であった。
  
9月27日 (土)     晴

10:00−12:00    湘南国際村公園(葉山町)にて観察

北東の風がやや強かったが、視界も良好で、まあまあの条件であった。同じような条件であった24日は1羽も観察できず、完全に蚊帳の外になってしまったの で、この日は、大楠山の上空にポイントを絞って、双眼鏡で超高空をマークしながら観察した。サシバは10:18 1羽、10:52 7羽、11:13 2 羽、11:52  2羽と合計12羽を観察することができた。これらのサシバはいずれも超高空を飛んでおり、やっとの思いで、見つけ出したもので、それな りに満足感はあったのだが、丁度観察を終了した時、それまで峰山で、観察していたという人がバイクで現れた。この人は昔KJG等の探鳥会で何度も会ったこ とのある人で、サシバ観察もかなりのベテランと思われるが、驚いたことに目と鼻の先の峰山で、観察していて、まだ未集計であるが、ざっと150羽のサシバ を観察したとのことであった。その中の相当数は、湘南国際村の方向からやってきたので、現地の状況を視察に来たとのことであった。150羽と12羽、あま りのギャップにそれまでの満足感は吹き飛び、すっかり打ちのめされた気分であった。
不思議なことに今まで、湘南国際村では誰とも会ったことはなかったのに、そのあと支部幹事の田中さんにも出合って、色々懇談することができた。

9月28日 (日)   曇

8:45−11:30    江ノ島防波堤にて観察

昨日は武山156羽、稲村ケ崎247羽、富津88羽、矢倉岳1220羽と各地でサシバの饗宴が見られたようだ。この日も空は曇っていたが、風の条件なども 前日と変わらないように思われた。ただ北風が強く、内陸部は期待薄なので、江ノ島に行ってみたが、日曜日でもなんとか駐車場に入ることができた。初めは防 波堤から、海側に絞って観察しようと思ったが、9月というのに、北風が冷たく、やむなく、岩場に下りて、丁度江ノ島の南側で、多くの釣り人に混じって観察 することにした。ここだと視野は極端に狭まるが、北風が完全にさえぎられるので、それほど寒さは感じなかった。期待に反し、サシバは10:22に2羽が中 空を通過しただけであった。他にはミサゴが1羽見られた他、10:30頃、海上に見事なカモメの柱ができていた。数を数えると23羽、客観的に見るとカモ メの柱もなかなか綺麗なものだが、サシバのような感動が全く得られないのはなぜだろうか?このサシバは恐らく海上ルートのサシバで、湘南平に向かったので はないのだろうか?鎌倉で記録がないのに、湘南平に現れるのはこのようなパターンのサシバも多いように思うのだが、対応する時間に稲村ケ崎で観察記録があ るのかどうかが、気にかかるところである。

                                                                                                 

10月1日(水)   曇

10:00−12:00     江ノ島防波堤にて観察

北東の風が2m程度吹いており、三浦半島はまだ、雲に覆われていたが、江ノ島の上空は、一部に青空が見られ、条件的には決しく悪くはないように思われた。 日曜日には満杯であった駐車場も今日はひっそりとしていた。2日間雨のため、観察不能だったので、今日は少し期待して海側を中心にサシバをさがしたが、1 羽も発見できなかった。

10月2日(木)    晴

今日は北東の風がやや強く、秋晴れで、絶好のサシバ日和と思われた。こんな日に湘南国際村にチャレンジしても、また蚊帳の外になる可能性が強かったが、こ こを相当数のサシバが飛んでいるのは確実と思われるし、それを見過ごしたまま、すごすごと引き下がるのはあまりにも悔しすぎるので、9:00−10: 00、再度葉山町側の公園で観察した。
従来は大楠山の方向に焦点を絞って観察してきたが、この日は発想を転換し、峰山方面の上空だけに、視界を絞って観察した。
 9:25   サシバ    1羽
 9:42   サシバ    7羽、 ハチクマ    1羽
 9:46   サシバ    3羽
T時間観察して、サシバ11羽を何とか捉えることは出来たが、兎に角、高度が高すぎて、疲労困憊。この場所はとても魅力的ではあるが、残念ながら、私の体 力では歯が立たないことを再確認せざるを得なかった。国際村を通過するサシバは何故こんなに高空を飛ぶのだろうか?それはこの近くに上昇気流が発生しやす い場所があるからだろうと思われる。 気象力学的な上 昇気流発生場所を選ばないが,地形性の上昇気流は風と地形の共同作業によって生じるため,発生 しやすい場所が限られているとのことである。この場所では常にサシバは高空を飛び、低空には滅多に下りてこないということは、地形性の上昇気流 なのだろう。
少し休憩したあと、10:30-11:30  長者ヶ崎海岸の駐車所に移動して、観察した。
10:30    サシバ  1羽
10:35    サシバ  22羽
10:38  サシバ  1羽 
11:02  サシバ  1羽
この場所で、秋にサシバ観察(釣りをしながら見た記憶はあるが)をするのは初めてのような気がするが、背後に山が迫っており、視界が狭いせいか、とても観 察しやすい場所だと思われる。短い間にサシバ25羽を観察することができたが、これらのサシバは高空とはいえ、私の体力でも十分捉えうる範囲を飛んでいた ので、久ぶりにタカ柱を見ることができた。
                            
10月3日(金) 晴

9:30−11:30 笛田公園にて観察。

北東風が微風程度で、晴天、笛田公園にとっては、絶好のコンデシションであった。
昨日は、富津3、武山97、稲村ケ崎190、矢倉岳1023羽という、結果であったが、 矢倉岳だけ突出しているのは、なぜなのかとても気になるところである。信州の白樺峠はそろそろ渡りの時期の終わりが近いようだ。
これまでの経験から、笛田公園で超高空を飛ぶコースは、一ヶ所しかないと思われるので、このコースだけに焦点を絞って、観察を開始したが、初めのT時間 は1羽のサシバもやってこなかった。ここであきらめていたら成果はゼロだったのだが、その後ちょっとしたドラマが待っていた。
 10:32       サシバ   15羽
 10:43       サシバ    9羽
 10:48       サシバ    1羽
 10:59       サシバ    2羽     ハチクマ  2羽
 11:05       サシバ    5羽  
 11:15       サシバ    2羽    
 11:22       サシバ   10羽
同じコースを観察していて、その後のT時間の間になんとサシバ44羽、ハチクマ2羽がいずれも超高空をヒタキ桜(公園の南側にある桜の木、秋にヒタキ類が よく見られるので、そう呼んでいる)の上空から西の方向に渡っていった。
まだまだやってきそうな気もしたが、とにかくものすごく疲れたので、11:30で観察を切り上げた。他のコースは全く見ていないので、もしかしたら多少飛 んでいたのかも知れない。
カケスが東にむかって1羽とんていった。笛田公園で40羽以上観察できるのは、滅多にないことなので、それなりに満足感のある日であった。

10月4日(土)    晴

8:30−10:30    平塚の湘南平展望台にて観察

週末の交通渋滞を避けるため、早めに家を出る。今シーズンのテーマでもある、湘南平の復活を見極める意味もあったが、この時期にこの場所に行けば、少なく とも10羽、運がよければ100羽以上、ゼロは絶対にありえないという皮算用があった。7時半頃現地に着くと、まだ人影もまばらな公園にはヒタキが群れて いた。千葉発のサシバがやってくるまでの、時間調整に、写真でも撮ろうかと、思ったが、とにかく動きが早くて、結局、シャッターチャンスが殆どなかった。 エゾビタキ、コサメビタキが目に付いた。
8:30よりサシバ観察を開始、北東の風が2m程度、上空は抜けるような青空、視界もまあま良好で、絶好のコンディションだと思われた。
展望台に装置されているコーワの30倍の大型プロミナーも使って、海上のサシバを追ったり、可能な限りの努力をした積もりであるが、2時間観察してサシバ はゼロ、紛らわしいものすら出現しなかった。
上空をヒメアマツバメが乱舞しており、アサギマダラが渡って行くのは、目に付いたが、サシバ以外のタカも1羽も現れなかった。道路工事の影響による一時的 な現象ではなく、明らかに湘南平は変わってしまったようだ。それとも湘南平は変わらないのに、サシバが変わったのだろうか。

10月5日(日)    晴

9:15−11:30  笛田公園

昨日は、三浦半島では各地ともサシバが殆ど飛ばなかったとのこと。全く想定外のことだったが、そうとすれば、湘南平の評価も見直しが必要かもしれない。
この日はかすかに南風を感じる程度で、殆ど無風、晴天で、ところどころ、うろこ雲が出ていた。笛田公園としては、絶好の条件であったので、もしサシバが飛 ぶのであれば、期待がもてる日であった。ところが、初めのうちはまったく、サシバの動きはなく、初めて顔をあらわしたのは10:48であった。1羽が、ヒ タキ桜の上空、それほど高くはない位置を西に飛んでいった。
その後しばらく、なにもやってこなかったが、11:15 今度は超高空に10羽のサシバを発見、タカ柱を作って、西に流れていった。

10月7日(火)  晴

9:30−12:00     箱根大観山にて観察。

箱根まで一人で車を運転するのは4月以来?七曲はやや気分が悪かったが、なんとか目的地に到着し9:30より観察開始。当初は、東の風がゆるやかに吹いて おり、眺望も良好、絶好のコンディションであった。9:52 サシバ1羽が低空を通過した。もっとも、大観山は標高1011mあるので、地上からは相当高 いところを飛んでいることになる。この日の狙いはパラパラと飛ぶサシバではなく、あくまでも最低30羽程度の群れである。パラパラ飛ぶことは解っている が、箱根越えのサシバを実感するのはそれでは到底物足りないなどと思っていたら、10時頃から突然濃い霧に覆われ、観察不能になった。霧が晴れ観察を再開 できたのは11:30分であった。アマツバメは沢山やってきたが、その後サシバは全く見られず、疲れたので12:00で切り上げた。霧の中で、ホオジロ、 モズ、ノビタキ、ウグイス、ヒガラ、ガビチョウを見聞きした。アザミ、ノコンギク、タムラソウなど紫系統の花が霧の中でも、目に付いた。
 
                                                                                 
                                                                                       霧がなければ、眺望絶佳なのだが。

10月8日(水)     曇

10:30−11:30    笛田公園

  昨日 は、稲村ケ崎では53羽のサシバが見られたそうだ。それに対し武山では12羽、矢倉岳方面(赤田)はゼロであったとのことである。鎌倉を通過したサシバは 箱根を越えて行った公算が、極めて強いと思われる。もし大観山が霧に覆われなかったら、それを立証することができたのではないだろうか?こんなチャンス は、滅多にないだけに残念な気がする。
この日は昨夜来の雨が10時頃には上がったので、笛田公園に行ってみた。北東の風が4,5mとやや強く、視界もあまり開けてはいなかったが、サシバを観察 するにはまあまあの条件だと思われた。10:52サシバ1羽が、中空を通過したが、雲に入ってすぐに見失ってしまった。その後は、なにもやってこなかっ た

10月9日(木) 晴

10:00−11:30  長者ヶ崎海岸駐車場にて観察

北風が時としてやや強かったが、晴天で、眺望も良好、三浦半島をサシバが飛ぶとすれば、必ずこの場所にやって来る筈だと、思われたので、超高空も含め相当 集中して、観察したが、残念ながらサシバはゼロで、10:25ハヤブサが1羽東から西に横切って行っただけであった。
このような好条件で、サシバがやってこないとすれば、もう全部渡りきってしまったのだろうか? 
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地球が温暖化すれば、夏鳥は早く渡ってきて、遅く帰る筈だと私は考えるのだが、それはパラドックスであろうか?
現実には秋のサシバの渡りのピークは遅く初まり、早く終わるという傾向が見られるような気がする。私がサシバ観察を初めて頃は、10月10日の体育の日 は、サシバの渡りのピークだったような気がするが、今では、そろそろ渡りが終わる時期になってしまったようだ。
冬鳥については、どのような傾向が見られるのだろうか? 
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10月10日(金) 晴

9時頃、笛田公園に行って見たが、北北東の風がゆるやかに吹いていて、コンディションは悪くはないと思われた。ここで観察したら、多少のサシバはやって来 るかもしれないと思われたが、なんとなく気乗りがしなかったので、バイクで稲村ケ崎に行ってみた。この日は既にかなりの数のサシバが出ているとのことで あったが、今年は高空を飛ぶサシバが多いためか、何故か感動がないという感想がきかれた。そのあと江ノ島の防波堤に移動して、10:15から11:45ま で、観察した。昔この場所で120羽のタカ柱を見たのは、確か10月10日だったように記憶している。
最近江ノ島には、春も秋も良く通っているが、実績はあまり芳しくない。でもこのときのインパクトが残っているので、この場所に執着しているのかもしれな い。この日の天気予報では午前中の北風が昼頃には南風に変わることになっていた。こうした日に江ノ島でタカ柱が見られる可能性は十分にありうることだろう と、期待して観察したが、
結局サシバは1羽 もやってこなかった。でももし読み通りにサシバが見られたら、感激が大きかった筈である。「数よりも、感激を求めてサシバを見る」そんな見方も悪くはない なと思える日であった。

10月12日(日) 晴

9:45−11:00 笛田公園にて観察。

北東の風が3m程度とやや強く吹いていた。上空は青空であったが、丁度このような条件の時サシバが飛ぶコースが雲に覆われていた。。
10:03 サシバ1、10:16 サシバ1、10:45、サシバ2 10:52 サシバ7 合計11羽のサシバを観察することが出来たが、いずれも超高 空を飛行するサシバを運よく見つけたという感じであった。笛田公園では、飛ぶコースが大体予測できるので、湘南国際村のようなことはないだろうとは思う が、見落としが、なかったとは到底断言できない状況であった。この日はKJGの例会であったので、その後源氏山に移動して、
11:15−12:15 頼朝像前の広場で観察。11:34 サシバ2羽が中空を西に向かっていくのを確認した。他にこの日は10時過ぎに、サシバ1羽が 観察されているとのことであった。

10月13日(月)  晴

10:00−11:45  笛田公園

この日も北東の風が、2m程度、空は青空で、笛田公園としては、またとないコンデシションだと思われた。この場所でのゴールデンタイムである10:00− 11:00は、超高空を飛ぶサシバが、通常辿るコース(公園の南側、鎌倉山の上空方面)に絞って、相当集中して観察したが、期待に反し、サシバは1羽も やってこなかった。この時間帯にこのコースを飛ばないのであれば、サシバが飛んでいないのか、あるいは別のコースを飛んでいるのかなどと考えているうち に、昨日源氏山山頂をサシバが飛んでいたことを思い出し、公園から駐車場に下る階段に腰掛けて、11:00−11:45.源氏山方向に焦点を絞って観察し た。予想通り11:25源氏山上空を高空で飛行するサシバを1羽発見した。もしかするとこのサシバが今シーズンのラストサシバになるのかもしれない。でも このような超高空を飛ぶ豆粒のようなサシバでは、いまひとつ感動が湧かない。残された日は少ないが、肉眼でも、じっくり観察できるような高さを去ってい く、ラストサシバに出会いたいものだ。

10月14日(火)  曇

10:00−11:45   箱根大観山にて観察

前回は霧に邪魔されて満足な観察ができなかったので、今シーズン二度目のチャレンジとなった。曇で時として霧が立ち込めることもあったが、それほど観察に 支障をきたすことはなかった。風は南の微風で、厚着をしていったのに、かなり寒かった。上空をアマツバメが飛び交い、色々な小鳥が群れを作って移動してい くのが見られた。三浦半島をサシバがまだ飛んでいるのなら、かなりの確率で、ここにやって来るだろうと、期待して観察したが、残念ながらサシバは1羽も発 見できなかった。雨が降ってきたので11:45で観察を切り上げた。この日はヒタキも見られず、収穫は全くなかったが、それでも満足できる場所、大観山も そんな場所なのかもしれない。もっともサシバがやって来るかもしれないという期待感がなければ、こんな寒いところに15分もたっていられないだろう。

10月15日(水) 晴

10:00−12:00  長者ヶ崎駐車場。

北東の風がやや強かったが、晴れで、眺望も良好、絶好のコンディションと思われた。日差しが強く、少し暑いくらいであった。プロミナーも持ち出して、相当 期待して、観察したが、ミサゴとノスリが各1羽現れただけで、サシバは全く見られなかった。やはりもうサシバは渡り切ってしまったのだろうか?

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今年もサシバの秋が終わってしまったようだ。

数だけを見れば、病気をしてからの8年間で、最高の146羽(内明らかに渡りと思われるものは131羽)のサシ バを見ることができた。数を見るのが目的では ないとはいえ、かなり満足のできるシーズンであったように思える。
長いことサシバをみているせいか、サシバ観察は一つの生活のリズムのようになっていて、 いわば条件反射的に体が動くようになるようだ。一時は体調が悪く今シーズンの観察は無理かと思った時期もあったが、なんとかほぼ例年通りにサシバを観察す ることができたことには満足している。

ただ懸案事項を解決できたかといえば、誠にお寒い限りである。湘南平が従来の状態に戻ったのか?それを検証するのが、第一目標であったのだが、
今シーズンは4回、現地で観察したにも拘わらず、明確な結論をだすことができなかった。ただ道路工事との因果関係は立証できないまでも、今年の湘南平は、 ここ数年のような不毛の地ではなくなっているといえるだろう。といって神話が復活したとも到底言い得ない状況であった。
箱根越えのサシバについては、消去法で、必ずかなりの数が渡っているはずだと推定できる日が何日か特定できたのだが、実際に現地で、群れ単位で渡って行 くサシバを確認することは、今年も出来なかった。今年も富津や武山よりも峰山、稲村ケ崎の方が、はるかに多くのサシバが観察されている。これらのサシ バは何処から来て、どこで武山経由のサシバに合流するのかを解明することは、依然として出来ていない。それらのサシバは武山の南を飛ぶのか、北を飛んでい るのか、残念ながら これを解明する手がかりを得ることは、今年も出来なかった。

こうした疑問点の解明が私のサシバ観察の主たる目的である。(もっともそれは建前であって、要はサシバを見ていると楽しいので、見ているだけなのだが)で もかりに武山も峰山も鎌倉も、そして湘南平でも、常に同じ数のサシバがカウントされるようになっ たとすれば、サシバ観察への興味が無くなってしまうのではないかと思うことがある。もっとも実際にはそのような心配は無用であろう。なぜならば、一つの疑 問点が解明されれば、またあらたな疑問点が必ずでてくるからである。

今シーズンも多くの方から、いろいろと貴重な情報をいただき本当にありがとうございました。
また来年、桜の蕾が膨らんで、ツバメが帰ってくる頃、フィールドで、お会いできたら幸いです。

                                                      2008年10月16日


 



   




 





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