平成22年秋サシバ観察記録

 

 

8月のサシバ、それは私にとって今最も興味のあるテーマの一つである。

今年は87日に広町でサシバが観察されたとの情報をいただいたが、これは随分と早い記録のように思う。今年の夏は例年にない猛暑で、本来南に渡って行く筈のアサギマダラが北に移動したというニュースがあった。サシバの渡りにも、なんらかの影響が出ているのだろうか?

鎌倉を中心とした湘南地方、三浦半島に於ける原初的なサシバの渡りの実態について、自分なりに調査してみたいと思いつつ、体調不良のため結局なにも手に付かぬまま、本格的な渡りが始まるシーズンを迎えることになってしまった。

昨年は鎌倉全域で1500羽のサシバが観察されている。

今年はどんなドラマが待っているのだろうか?                2010年9月17日

 

9月18日(土)    晴

北東の風が3m程度吹いていて、条件は悪くなかったが、暑さがまだ残っており、快適ではなかった。鎌倉市内は駐車場が満杯で、やむなく江ノ島の外防波堤で9:00−11:00観察した。今にもサシバが現れそうな雰囲気であったが、結局ハヤブサが一羽現れただけであった。

 

9月22日(水)      晴

9:30−11:00  葉山長者ヶ崎海岸にて観察。初めは風も弱く、非渡りも含め、サシバが出現しそうなイメージもあったが、徐々に南風が強くなり、気温も30度を越える勢いで上昇してきた。結局この日は収穫ゼロであった。

18日に観察を開始したものの、その後も体調がしっくりせず、満足に観察が出来ていない。9月の20日も過ぎて、未だに一羽のサシバにも出会えないなどということは、今までにはなかった筈である。

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今年は、猛暑の影響なのか、全般的にサシバの移動時期が遅れているように思われる。昨年、白樺峠を9000羽のサシバが通過しているが、9月20日にはその内の8000羽程度が既に通過していた筈である。しかし今年はまだ1700羽のサシバが通過しただけである。その他の観察ポイントも軒並み遅れているようだ。今年から茨城県の水戸と千葉県の野田に新たな観察ポイントが出来たが、これら両地点と、鎌倉との関連が注目される。

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9月23日(木)    曇時々雨

10:30−11:30   笛田公園にて観察。北北東の風が2m程度吹いており、久し振りに涼しい日であったが、空はどんより曇っており、時折小雨が降ってきた。こんな日は、サシバは全く期待できないが、アマツバメでもやってこないかと少しねばって見た。野球場の青い芝生の上をアマツバメが飛び交う光景は実に見事であるが、残念ながらこの日は姿を見ることができなかった。

9月25日(土)   曇後晴

12:00−14:00  笛田公園。 午前中は小雨が降り、北の風が6m程度吹いており、とてもサシバが飛ぶ状態ではなかったが、昼ごろから天気が回復し、一面の青空になった。初めのうちは、風が強かったが、徐々に弱まってきて、時間は別として、かなり良い条件になってきた。

ツミとチョウゲンボウが何度か、現れたが、サシバは見られず、引き上げようと思った、13:50定番コースを一羽のサシバが、比較的低空で現れ、夫婦池方面に消えていった。今シーズン初めて見るサシバは、紺碧の空をバックに燦然と輝いて、実に美しかった。ここで見る限り渡りのように見えるが、時間や風向きからみて、広町泊まりか?

9月26日【日)  晴

9:00−10:30   湘南国際村大駐車場にて観察。

昔、三浦半島を一緒にあるいたグループが、この場所でサシバ観察をすることになり、参加した。久し振りに懐かしい仲間と再会できたのは満足であったが、期待したサシバは10:38に一羽通過したのみで、他にハチクマが一羽観察されたのみであった。北北東の風が弱く吹いており、晴天で眺望も良かったのに、全くの期待はずれであった。

この場所は、視界が広すぎて、私一人だと見落としが多いのだが、鈴木茂也氏他、ベテラン揃いであったので、見落としはなかった筈である。

なお来週も天候が悪い日が多く、今年の渡りは、大幅に遅れるのではないかという見方をする人が多かった。昨日白樺峠では一日になんと3320羽が観察されている。これだけの数のサシバを一体どうやってカウントするのだろうか?

 

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この日、武山で22羽、稲村ヶ崎で26羽のサシバが観察されている。武山のサシバは全て、稲村ヶ崎に向かったものと想定されるので、その中間点にある、湘南国際村でも最低22羽のサシバが通過している筈である。稲村ヶ崎の記録から逆算すると、私が観察した9:00−10:30の間にも、13羽から15羽のサシバが通過していたことになる。にも関わらず私が観察できたのは、わずか1羽であった。この日のサシバは総じて超高空を飛んだそうだ。稲村ヶ崎では30名近い人が血眼になって、やっと26羽を見つけたのに、ベテラン揃いだから見落としがなかった筈だなどとはとんでもない話ですね。サシバはそんなに甘くないーーだから面白いのでしょう。

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9月28日(火)    雨一時晴

14:00−15:30   笛田公園にて観察。終日小雨の予報であったが、14時頃晴れ間が見られたので、笛田公園に行ってみた。流石にこの日は駐車場もがらすきであった。駐車場から公園までは80段の階段を上らなくてはならない。たったの80段であるが、体調の悪い日は、ハートブレークである。やっとの思いで、公園にたどり着くと、上空は青空、南の風が弱く吹いており、予想外の好条件であった。常識的にサシバが飛ぶ時間帯ではないが、ハプニングに期待して、かなり集中して、観察した。結果的に成果はゼロであったが、なぜか満足感のあるひと時であった。

昨年1200羽以上を観察した稲村ヶ崎も、今年は昨日現在まだ30羽しかカウントされていない。今後どのように推移していくのか?非常に興味深いものがある。気力がなく、昨年の実績データの分析がなかなか進まないが、一つ気がついたことがある。それは昨年、白樺峠を9000羽超のサシバが飛んでいるということである。昨年は、本来日本の中部山岳地帯を通過していくべきサシバが、なんらかの事情で、房総、三浦半島ルートにシフトしたので、鎌倉の数が多かったのではないということを示していると言えるのだろう。

9月29日(水)  晴

12:00−13:30  湘南平展望台にて観察。

朝方は北風がかなり強かったが、海側では期待がもてそうな天候であった。残念ながら午前中は通院で時間をとられ、湘南平に着いたのは昼になってしまった。北風はかなり弱まっており、快晴で、絶好の条件と思われたが、12時から一時間、サシバは全く現れなかった。あきらめて帰り支度をしていたら、13:11突然頭上を比較的低空で、サシバ一羽が通過、13:13さらに一羽が通過した。まだまだ来そうな感じもしていたが、疲れたので、13:30で、観察を切り上げた。午前中は、相当数飛んだものと推察されるが、各地の状況はどうだったのだろうか?

この日は、、富津9羽、武山2羽、稲村ヶ崎25羽、矢倉岳138羽という結果であった。場所によって、気象条件等に格差があり、単純に、いかないことは理解できるが、それにしてもこの日もサシバの流れは、不可解であった。なお八王子方面では単純合計で528羽のサシバが既に通過しており、遅れもなく、順調に飛んでいるように思える。

10月1日(金)    曇後晴

9:30−11:30  笛田公園にて観察。この日は北北東の風が3〜4m、晴の予報であったが、予想外に雲が多く青空はほんの少しであった。それでも定番コースの一部が晴れていて、観察にはさほど支障がないように思えた。大いに期待して観察したが、結局サシバは10:53に1羽が高空を通過したのみであった。他にハヤブサとチゴハヤブサ?が何度か出現した。 

この日も風の状態から見ても、時期的にも湘南サシバラインは相当数が飛ぶだろうと推察していたが、武山も稲村ヶ崎もゼロとのことであった。ただ矢倉岳は霧で観察がしにくかったようだが、68羽がカウントされている。これらのサシバはどこから来たのだろうか?

秋のサシバについては、春にくらべると解明が進んでおり、疑問点も比較的すくないものと思っていたが、どうも全くの見当違いのようである。

10月2日(土)  晴

8:45−11:15  笛田公園。  昨日より、天気はよかったが、北東の風はかなり強く感じられた。条件的にはあまり期待ができないが、飛ばないこともないだろうという感じであった。駐車場確保のため、少し早めのスタートになったが、最初のサシバは10:05にやってきた。なんとか写真がとれる高さであった。10:18さらに一羽が通過したが、その後はまったくやってこなかった。11:03ハチクマが一羽比較的低空であらわれ、藤沢方向に飛び去った。

この日稲村ヶ崎では299羽、矢倉岳では994羽、武山では54羽のサシバが飛んでいる。これに対し笛田公園ではたったの2羽にすぎなかった。おそらく見落としはあると思うが、本日のような気象条件であれば、稲村ヶ崎とのバランスにおいては十分想定内なのだと思うしかない。笛田公園が輝いて見える日、それは無風か東風の日、または北風が突然南風に変わるなどの特殊な要因のある日に限られるようだ。しかしそんな日はとても少ないので、まれにサシバに興味をもって質問してくる人には先ず稲村ヶ崎に行くことを勧めている。

10月3日(日)    晴

この日も予報では北北東の風が3,4m、過去2日と同様で笛田公園では厳しい条件が予測された。こんな条件の日、笛田公園では定番コースに絞って、観察するしかないのだが、そもそも定番コースとはなにか?突き詰めていくと、源氏山から江ノ島方面に渡っていくサシバのルートの一つだと考えられる。源氏山、江ノ島はサシバが渡る上で、目標となるポイントだと考えられるが、笛田公園はそうとは考えられない。即ち笛田公園を目標に飛んでくるサシバなど存在しないのだ。それならば、視界の広い笛田公園で、無理に視界を絞って観察するより、源氏山で観察した方が効率的なのではないか?そんな考えから、9:00−11:00源氏山頼朝像前で観察することになった。

予期したように、9:22 サシバ2、9:25 サシバ3.9:30 サシバ1、9:50 サシバ1と9時台に合計7羽のサシバを観察することができた。しかし10時台になると、サシバの動きはぱったりととまり、結局ノスリが1羽現れたのみであった。もうすこし粘りたかったが、疲れがひどく切り上げることにした。イギリス人の愛鳥家が、旗立山でヒタキを探していたが、この日はなにも見られなかったとのとであった。

10月4日(月)   曇時々晴

10:00−12:00  長者ヶ崎海岸で観察。到着したときは小雨が降っていたが、上空に青空があり、観察には支障がないように思われた。その内晴れてきて、気温も30度近くに上昇してきた。上空弱い南風が吹ていたが、今にもサシバの群れがやってきそうな雰囲気があった。しかしオオタカが一羽、ドバトを狙って舞い降りてきただけであった。

10月5日(火)    晴

9:00−12:00   笛田公園にて観察。この日の笛田公園は初めは北東の風であったが、そのうち東風にかわり笛田公園としては絶好の条件となった。

 9:47    サシバ 1
 10:19    サシバ 1, ハチクマ 1
 11:24   サシバ 6
 11:30   サシバ 2
 11:36   サシバ 1
合計でサシバ11羽、ハチクマ1羽を観察することができた。ただ10月だというのに、気温が高く、暑くてなかなか集中できなかった。

たった6羽のタカ柱

10月6日(水)   晴

9:00−12:00  江ノ島にて観察。
予報では3,4mの北東風であった。昼ごろに南に変わるのであれば、笛田公園でもチャンスはあるが、終日北東風であれば、まずノーチャンスである。海側に行くか、発想を転換して思い切り内陸に行こうか迷ったが、結局江ノ島の外防波堤で観察することにした。現地につくと、上空を無数のトビやカラス、カモメが飛び交っていて、いかにもサシバがやってきそうな雰囲気はあったが、2時間たっても、ハヤブサが一度通過しただけであった。今日はダメかなと、ぼんやりと沖を眺めていたら、遠くにサシバの影を確認、行方を追っていくとなんとタカ柱に突き当たった。

この場所では昔120羽とか80羽といった規模のタカ柱はなんどか見ている。最後に見たのは、オオグンカンドリがこの場所に飛来した1998年の10月であった。過去12年間、毎年夢よもう一度と通ってきたが、このようなタカ柱は見たことがなかったので、大感激であった。最低40羽は確認できたが、写真をとろうとしている内に、見失ってしまい二度と発見できなかった。

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白樺峠は6000羽弱飛んだところで、勢いが衰えてきているようだ。まだ確定ではないが、昨年の9000羽にくらべ、約3分の2といったところである。一方太平洋側のサシバの集積地である伊良湖岬では、昨年は約10,000羽飛んでいるが、今年は現時点で2500羽をやっと超えたところである。ただ現在でも300羽、500羽といったレベルでコンスタントに飛んでいるようだ。伊良湖では、ここ数年間7000羽から10,000羽の範囲で飛んでいるので、まだまだこれからだという感じはする。三浦半島、湘南のサシバはその重要な源泉の一つであることは間違いないのだが。

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10月7日(木)   晴

この日も前日同様、終日4,5mの北東の風が吹くという予報であった。海上のサシバに期待して10:00−12:00長者ヶ崎で観察した。出掛けに上空を見るとなんとサシバが5羽、タカ柱を作って旋回していた。以前は自宅でもよくサシバが見られたが、このところさっぱり見ていないので、驚いたが、この条件で飛ぶのは何かの間違いで、二匹目のドジョウなどありえないと、笛田公園での観察を見送り、予定通り長者ヶ崎に向かった。

長者ヶ崎は、北東の風がやや強く、少し蒸し暑かったが、条件的には悪くないように思われた。しかしサシバは10:32海上やや沖を一羽通過しただけで、ほかには何も発見できなかった。比較的近かったので、写真は撮れたが、いくら追いかけても、群れに合流することはなかった。

10月8日(金)  晴

この日も晴で、終日北東の風が4,5mという予報であった。思うところがあって、十国峠、できれば南箱根ダイアランドまで行ってみたいと、早目に家を出たが、体調が今ひとつで、やむなく予定変更し、9:45−11:45湘南平の展望台で観察した。現地に着くと、ふれあい自然探鳥会のメンバー3名が、既にサシバ観察をされていたので、一緒に観察をさせていただいた。サシバは10:09に15羽すこし遅れて更に1羽が高空を矢倉岳方向に向かった他、10:33、10:39、10:55、10、57に各1羽がいずれもかなり高いところを通過していった。一人で観察していたら、恐らくかなりの見落としがあったものと思われる。他にはノスリ、オオタカ、ハヤブサ等が出現した。結局この日確認出来たサシバは20羽であったが、遠すぎて写真判定でもはっきりしないものが数件あったので、実際はもう少し飛んでいたのかもしれない。

ふれあい自然探鳥会は創設期に私も良く参加していたが、当時親しかったメンバーは大半が引退されているようであった。今後湘南平をサシバ観察の一拠点にする計画があるとのことで、是非実現してもらいたいものである。それだけの価値は十分ある場所だと私は思う。

10月11日(月)   晴

笛田公園にて8:30−10:30観察。この日はほぼ無風で、眺望も良く、笛田公園としては最高のコンデシションであった。駐車場確保のため、早い時間のスタートとなったが、10月中旬というのに、かなり気温が高かった。この条件であればと、大いに期待して観察したが、サシバは1羽も現れず、その他の期待したタカ類は全く、姿をみせなかった。

10月12日(火)  曇時々晴

8:30−11:30  十国峠山頂で観察。生憎霧が頻繁に発生して、満足に観察が出来なかった。殆ど風がないのか、霧が立ち込めると、なかなか晴れなかったが、霧が晴れれば眺望絶佳であった。3時間頂上にいたが、満足に観察できたのは1時間程度か?トビやカラスすら一羽も現れず、カケスが数羽通過しただけであった。収穫ゼロ、疲労困憊、なにも良いところがなかったが、それでも満足感があるのはなぜだろうか?

 

10月13日(水)  晴

10:00−12:00  葉山長者ヶ崎海岸で観察した。予報に反し晴天でほぼ無風、かなり良い条件であった。しかしサシバは一羽も現れなかった。こんな好条件でもやってこないということは、もうサシバはすべて渡りきってしまったのだろうか?この日はミサゴが岸壁の木の枝に止まっており、ときおり餌をとりに飛び立つのが見られた。

10月14日(木)  薄曇

8:45−10:00   笛田公園にて観察。北の風がやや強かったが、上空青空が見られ、それほど悪い条件ではなかった。各地の状況からみてもそろそろ秋の渡りは、終わりが近いように感じられるが、一方で、どこからともなく、ヒョッコリとサシバが現れそうな予感もあった。しかし結局この日も収穫はゼロであった。

10月15日(金)  曇

9:45−10:30   笛田公園で観察。 空はどんよりと曇っていたが、一部に青空がみられ、弱い南風で、それほど悪い条件ではなかった。しかしサシバらしきものは全く見られなかった。過去10年で、一番遅くサシバを見た日は10月17日であった筈である。今年は例年になく出足が遅かったが、終認はどうなるのだろうか?

10月16日(土)   曇時々晴

9:00−11:00  笛田公園で観察。空は青空であったが、やや南風が強く、あまり期待できそうにない日であった。10:23公園の管理人と今年はもう終わりでしょうと話していたら、なんと頭上にサシバ3羽が旋回しているのを管理人が肉眼で発見、比較的低かったので、写真にとることができた。その後10:35と10:54サシバ各1羽をかなり高い位置で発見した。この日のサシバはいずれも深沢方面に飛び去っていった。

 

10月17日(日)    晴

9:00−11:30  江ノ島外防波堤にて観察。昨日は武山で26羽、稲村ヶ崎ではなんと130羽のサシバが飛んだとのこと。この時期この数は驚きであった。それにしても武山と稲村ヶ崎の差約100羽は、どこから来たのだろうか?武山より南か、北か?

江ノ島は、北東の風がやや強く、初めは雲が多かったが、そのうち晴れてきて絶好の条件になった。しかしサシバは一羽も発見することができなかった。日曜日の江ノ島は、橋の上から車が連なり、脱出するのに苦慮する程の混み方であった。

10月23日(土)   晴

10:00−11:30   笛田公園で観察した。北風がやや強かったが、晴れで、それほど寒さは感じなかった。既に秋のサシバシーズンは終わったと考えられるがのが、この日の空を眺めていたら、ひょっとしたらやってきそうな雰囲気があった。北風の日の定番コースに焦点を絞って観察していたら、はるか高空を東から西に移動していくタカを発見、一瞬サシバかと思ったが、ノスリであった。同じコースを合計5羽のノスリが通過していった。ノスリの渡りは、今まで実感したことはなかったが、これがノスリの渡りなのだろう。それにしても一番最後に渡っていくサシバは一体どんなサシバなのだろうか?チリで起きた鉱山事故で一番最後に生還した人は、生き埋めになった33人の中でもリーダー格の人物であるそうだ。最後のサシバ、それは単にぼんやりとしていて、飛び立つのが一番遅れてしまった間抜けなサシバでは決してない筈だなどと、つまらないことを考えている内に私のサシバシーズンは終わってしまった。

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今年私が観察したサシバは95羽で、そのうち32羽が鎌倉で観察したものであった。この数字は、とるに足らないものであるが、最近の体調を考えると、そこそこ満足のいく結果であったようにも思われる。私が見聞きした鳥は約200種、老後にはこれを300種にすることが夢であった。しかし後期高齢者などという言葉が現実味をおびつつある現在でも、その数は殆ど増えていない。そして現在、会いたいと思う鳥はサシバだけである。(厳密に言えば、サシバと赤い鳥)

今年稲村ヶ崎では882羽のサシバが観察されている。昨年の1200羽超には比べようもないが、今年の全般状況の中では、かなりのものだと思われる。鎌倉全体で何羽とんだのかは、集計結果が出ていないが、昨年の1500羽には到底とどかないだろう。しかし実質的に1000羽以上は、飛んでいる筈だと思われる。秋のサシバについても、まだまだ解明すべき疑問点が数多く残されている。たとえば超高空を飛ぶので、通常の双眼鏡では見ることができないサシバは、ありうるのか?サシバは、地上何メートまで、上昇するのか?通常の視力の人がサシバを発見できる高度は何メートルなのか?通常使用している双眼鏡では見られない高度を飛ぶサシバが存在するとして、その姿を把握するのにはどういう方法があるのか?こうした疑問について、最近、光学器械メーカーに何社か電話して聞いて見たが、大手ではなく、サードパーティーと呼ばれるメーカーの担当者の中で、実に親切に回答してくれる人が、何人かいて、とても嬉しくなった。ただ結論からいうと、疑問点に対する回答としては幅がありすぎて、結局正確なところは良くわからなかった。当然世界中には、こうした分野の専門家がいて、公表された論文等がある筈だし、どなたか詳しい方がおられたら、是非アドバイスいただければ幸いです。

今シーズンも多くの方から、貴重なデータやアドバイスを多数いただき、深謝申し上げます。

                                    平成22年10月24日

 

 

 

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