4月7日(水) 曇
9:00−10:45 笛田公園にて観察。 地上は北東の風が3m程度吹いていたが、上空の雲は南西から北東に流れていた。曇っていて、視界も悪く、
あまり期待はできそうになかったが、サシバは9:49、9:51、9:53、10:00と合計4羽が、いずれも定番コースよりやや北側を通過していった。
10時台になっても気象条件は、それほど変化がなかったので、まだやってくるかと期待して待ったが、その後はまったく動きがなかった。
4月9日(金) 薄曇
9:00−11:45 湘南平展望台にて観察。
昨日は多少は飛びそうな天候であったが、体調不良で観察ができなかった。この日は空は曇っていたが、富士山も丹沢も箱根も江ノ島も、見渡せたし、北の風
2,3m、絶好とはいえないにせよ、この時期、この程度の天候で湘南平であれば最低でも10羽はやって来るはずだと、かなり集中して、観察した。ソメイヨ
シノもまだ殆ど散っておらず、その他にも7,8種の別の種類のサクラが咲き誇っていた。ウグイス、メジロ、ヤマガラ、シジュウガラ、ガビチョウの囀りが聞
こえていた。期待に反し、サシバは10:01上空を1羽が西から東に真っ直ぐ通過した以外、まったく見ることができなかった。他にはハヤブサが一度出現し
ただけであった。
4月10日(土) 晴
9:45−11:30 笛田公園で観察。 上空の雲は南から北にゆっくりと流れていたが、地上は殆ど無風で、条件は悪くないように思われた。サシバ
は10:251羽が野球場の上空を通過して、常盤山の北側に消えていった。青空で、サシバは金色に輝いていたが、やや高度が高く、満足な写真は撮れなかっ
た。今シーズンこれで16羽目だと思うが、初めてサシバらしいサシバに出会えて、ハッピーであった。とはいえ、秋との決定的な数のバランスが何故生じ
るのか?その解明につながるような材料は何一つ掴めていないのが残念である。それにしてもサシバは不思議な鳥だなと、つくずく思う。私は200種強の鳥を
見聞きしているが、定年後にはこれを300種に増やしたいと考えていた。しかし実際に増えた鳥は数種にすぎない。そして現在、私が出会いたい鳥はサシバだ
けである。それは何故なのだろうか?(冬に会いたいのは赤い鳥だけで、夏は
特にない)
4月11日(日) 晴
10:00−11:30 境川遊水地で観察。南の風4m、このような条件で、今の所、適当な観察場所として思い当たるのはここしかない。この日も
11:22北側の上空をサシバが1羽東に向かっていった。ここで見る限り、港南台に向かうようには見えないが、真っ直ぐ東京に向かうとも考えられない。非
常に興味のある場所ではあるが、なんとなくしっくりしない気分がする。
私は今まで、秋も春も、サシバは基本的には同じルートを辿るものだという前提で観察をしてきた。しかしこの前提が本当に正しいのだろうか?各論で見る限
り、1羽のサシバは極めて重要である。しかし総論的に見れば、今年の春は、昨秋の少なくとも三分の二、即ち1000羽のサシバを論じるべきであり、たった
1羽の動静はとるに足らないものではないかとフト考えてしまう。しかしとるに足ろうが、足るまいが、まだ当分の間は1羽のサシバを追いかけている自分がい
るということになりそうである。
4月13日(火) 晴
9:00−10:30 湘南平展望台にて観察。4日前に来たときは満開に近かった桜の花は殆ど散っていた。前回は、人手で賑わっていたが、なんと今回
9時前に現場に着いたときは、殆ど人がいなかった。ソメイヨシノこそ見られないが、湘南平は、新緑がきれいで、名前のわからない花があちこちにひっそりと
咲いており、実に美しく輝いていた。ヤマガラ、メジロ、ガビチョウの声が、聞こえてきたが、オオルリはまだ来ていないようだ。この日は南の風が4m程度と
強く、サシバはあまり期待できなかったが、オオタカとハイタカと思われるタカが何度か出現した。海岸沿いにはアオバトが、飛び交っていた。サシバを見てい
なかったら、こんな美しい春の情景を見過ごしていたのだろう。サシバは1羽も見られなかったが、結構満足度の高い1日であった。
4月14日(水) 曇時々晴
9:30−11:30 逗子披露山公園にて観察。 初めはやや強い北風であったが、その後風は徐々に南に変わってきた。 雲がたれこめていたが、ところ
どころ青空が見られ、観察には支障がなかった。サシバは10:08に1羽が中空を大楠山方向に飛び去ったきりであった。他にはミサゴが出現した程度であっ
たが、格段に美声のメジロが1羽囀っていて、素晴らしいコーラスを楽しむことができた。

午後自宅から、常盤山方面を眺めていたら、どうもサシバらしい影が東に移動していった。まさかとは思ったが、念のためと思って14:00−15:00笛田
公園に行ってみた。ところが14:09と14:23サシバが中空を源氏山方向に向かっていった。駐車場からグラウンドに上る階段の途中で観察したので、現
れたのは頭上で、後ろ向きに遠ざかる姿はなんとか写真に撮れたが、来た方向は全くわからなかった。それにしても条件が悪いのに、こんな時間帯に飛んでいる
とは驚きであった。地上は南風がかなり強く感じられたが、中空の雲は北から南に流れているものもあり、風の流れは複雑であった。
*****************************************************************************************************************************
東京を通過するサシバについて
10年前までの15年間、私は東京の浜松町にある会社に勤務していたので、勤務の合間にではあるが、春も秋もサシバの渡りをチェックしてきた。しかしオオ
タ
カやハヤブサ、チョウゲンボウは何度か見かけたが、サシバを見かけたことはゼロであった。ただ最近の鎌倉近辺での観察結果からみて、その後、サシバの飛行
ルートに何らかの変化があったのではないかと思うようになったので、4月15日、大井にある都立東京港野鳥公園のレインジャー掛下さんに電話で最近の状況
を聴取してみた。その結果今年の春は3月30日にサシバが2羽通過したとのことで、そのうち1羽はかなり高度が高かったとのことであった。また秋には、公
園内に飛来して餌を取るサシバが時々見られるとのことであった。ただし東京港野鳥公園のサシバがどこから来て、どこへ向かうのかは全く不明であるとのこ
と。秋は房総だけではなく、埼玉方面から来る可能性もありうるとのことであった。結論から言えば、東京の湾岸部を通過するサシバはゼロではないが、その数
は現状に於いてもnegligible smallであると考えるべきであろう。
話は別であるが、何かに行き詰まった時には原点に戻れというのが鉄則だと言われている。私も春のサシバについては全くの混乱状態がこのところ続いている。
そんな時、フト思い出すのが、25年前サシバ観察を始めた頃に読んだ、二つの観察記録である。当時はまだパソコン通信の時代であり、Nifty
serveとかPC-vanなどの野鳥フォーラムが賑わっていた。そのなかで
南箱根ダイアランドと河口湖で観察されていた人の観察記録がとても印象に残っている。特に南箱根ダイアランドの春の観察記録は、鎌倉で観察する者にとって
も密接な関連があるように思われる。意外なヒントが含まれているかもしれない当時の記録をなんとか復元できないものだろうか?
******************************************************************************************************************************
4月17日(土) 雨後晴
午前中雨が降っていたが、だんだんと空が明るくなってきたので、11:30−12:45 笛田公園に行ってみた。初めのうちは、まだ雲が多かったが、その
うち快晴になった。北風がやや強く、とても寒かった。12:25サシバ1羽が上空に現れ、まっしぐらに長谷の方向に去っていった。高度はやや高かったが、
それでも今春では一番ましな写真が撮れた。まだ来そうな雰囲気であったが、体調が優れず、残念ながらリタイアせざるをえなかった。

4月18日(日) 晴
快晴で風も午前中は北で、この条件であれば、笛田公園を必ず飛ぶ筈だと期待して出かけたが、残念ながら駐車場が満杯で、入れず、境川遊水地で10:00−
11:00観察した。午後からは南風に変わるとの予報であり、こちらにも粘ればやってきそうな感じがしていたが、体調がどうも芳しくなく、やむなく早めに
切り上げた。そろそろ繁殖に参加する成鳥の渡りは大詰めだと思われる。遊水地ではヒバリやセッカなどが、囀っていて、のどかな雰囲気であったが、サシバも
その他の期待されるタカ類も全く姿が見られなかった。
4月19日(月) 晴
所用で平塚に行ったので、10:00−12:00 湘南平展望台で観察した。晴れてはいたが、春霞が一面に立ち込めており、絶好の条件とは言いがたかっ
た。風は初めは無風であったが、10:30頃より、徐々に南風が強くなってきた。サシバは10:13,10:14、10:19、10:20、10:23、
10:26と、これが湘南平のサシバだとばかりに、立て続けに6羽やってきた。しかしその後はさっぱりで、ツミとオオタカが各1羽現れただけであった。風
向きが変わったからコースが変わったのか、それともサシバ自体が飛ばなくなったのか?
この日のサシバはいずれも比較的低く飛んだので、総て写真を撮ることができたが、満足な出来ではなかった。例年だとアオバトの往来が見られるのだが、今年
は殆ど見ていない。タカを警戒してコースを変えたのだろうか?
